今日で冬期講習は終了である。
今年は、演習に重点を置いて実施した。
生徒が問題を解く姿を間近で見て、いろいろな問題点も把握できた。
成績が上がる生徒と、なかなか上がらない生徒というのは、見てすぐに分かるものだ。
普段はノートの取り方中心でチェックしているが、今回は問題を解くところをダイレクトに観察できた。
現状の成績とその人の行動パターンには、やはり密接な関係がある。
まあ、すべての人に当てはまるというわけではないが、ある程度の関連は絶対にあるな。
成績の上がらないタイプというのは、問題を解くことに終始している。
問題を解くことが勉強であると勘違いしている。
もちろん、問題を解かずに勉強を進めることは不可能である。
だが、問題を解くというのは、理解できているかどうかを確認する「作業」なのであって、勉強ではない。
ポイントは、理解できているかどうか、という部分なのだ。
そこが分かっている人は、問題を解くプロセスを大切にする。
一つ一つ確認しながら進めていく。(といっても一瞬だけどね)
そうすることが、自分の問題点を浮き彫りにしてくれると分かっているからだ。
これはノートを見てもよく分かる。
成績が上がる生徒は、途中式がしっかり書いてあるし、隅に計算の跡が残っている。
だから、問題の途中で行き詰っても、戻って間違いを探したり、別の角度から考えることができる。
例え、結果が間違っていても、答えを赤ペンで写すだけというアホなことはしない。
理解できていなかった部分を、しっかりとまとめ直したりすることができる。
あるいは、自分で思いつかなかった道筋を覚えようとする。
そうやっていると、必然的に効率の良い勉強のやり方になっていく。
パパッと解いて答え合わせをして、赤ペンで答えを写して・・・
というのは、その時にかかる労力としては少ない。
逆に丁寧にやれば、当然時間もかかるし、頭も使う。
しかし、長期的に見た結果としては、後者の方が圧倒的に効率が良い。
同じ過ちを繰り返すことが少なくなるからである。
面白いのは、俺はこういう話を「何度も」授業中にしているということだ。
変わる生徒は、次の授業からすぐに変わる。
変わらない生徒は、ずーっと変わらない。
ちなみに、じわじわ変化する生徒というのは極めて少ない。
ダイエットは明日から・・・と全く同じ原理である。
だから、できない生徒ほど良さげなキャッチコピーに惑わされる。
1日たった30分の〇〇で驚くほど・・・
すでに勉強の本質を見抜いた生徒は、そんなものに惑わされない。
さあ、冬期講習が終わる。この区切りを使って、君は変われるか?