他人と比べられたくない、という人がいる。
そういう人ってどんな思考なんだろう。
もちろん、俺も「人は人、自分は自分」と考えることもある。
ただ、そこには他者を認めた上での自分の存在がある。
相対化された自己であり、絶対的な自己ではない。
物事をうまく把握するには、対立概念の存在が必要だと思う。
幸福と不幸。善と悪。簡潔と冗長。高いか安いか。
ま、物事すべてを二項対立で捉えることができるとまでは思わないが。
それでも、他者と比較することで自分をよく観察することができるのは事実だ。
そして、自ずと他者との関係性の中に生きていることを理解する。
そのように考えていると、他者の存在の重要性も認識できる。
他人と比べないで欲しいなんて言えるのは、そうした他者の重要性が認識できていないからじゃなかろうか。
そして、自分がどのようにして物事を把握しているかも理解できていないだろう。
そのくせ、自分を理解して欲しいなどと言ったりもする。
おいおい、どこまでも傲慢だな。
これが、生徒ならまだ分かる。(いや、それでもちょっと、と思うが)
そんな大人がいたりするもんだから脱力してしまう。
こんな調子じゃ、脱力しすぎて漏らしちまうぜ。
もうちょっと、頭使って生きようよ。脳みそあるんだし。
そんなことを思いながら、日はまた暮れるのであった。