勉強の変数の扱い

面談でよく出てくる話として

家で全然勉強しない・やる気になってくれない

というものが多い。

これらは、同じような根を持つ問題だが、個人的には異なるものと考えている。

勉強というものにおける変数の扱いが異なるからである。

まず「やる気」というもの。

俺はいつも思うのだが、やる気というのは一体どういうものか。

これに対する明確かつ納得出来る答えを聞いたことはない。

つまり、それだけ不確定で曖昧な変数であるということ。

こういった、漠然とした基準を判断材料にしてはいけない。

やる気という言葉を出すことで、原因をぼかしてしまうことになる。

そもそも、やる気なんてものがあったとしても、やる気が出ないっていうのが多くの人の通常の状態だろう。

やる気があろうがなかろうが、やらなくてはいけないことを淡々とこなすということが重要なのだ。

これを実行するには、目に見える変数に変えてしまうことが大事である。

俺は中学生の頃、家に帰ったらまず母親の監視のもとでその日の勉強内容を復習させられた。時間にして30分程度である。自分のことをやるのは、それが終わってから。不思議なもので、1年も続けていたら習慣化され、親の監視がなくとも勝手にするようになった。

こうしたルール作りと、その厳密な運用は変数として扱いやすい。

次に、家で勉強しないということについて。

この問題の多くは、勉強できる環境が構築されていないことにある。

これはほとんどが目に見える変数で構成されているので改善も簡単である。

勉強をサボるための要素が多くあれば、当然ながら勉強しなくなる。

・テレビばかり見ている

・ゲームばかりやっている

・携帯いじってばかり

並べたら明らかなように、原因となるものは特定できているのだから、それらを除外して(捨てる)しまうことが最も単純な改善策である。

ところが、実際には「それらがあっても誘惑に負けないで頑張ってほしい」という高度な要望であることが多い。

こうなると、変数が目に見えない「誘惑に負けない」にすり替わってしまい、先のやる気と同じことになってしまう。

人間の心や気持ちというのは複雑であり、そう簡単に動かせるものではない。

だから、心や気持ちを改善していくよりは、目に見える物理的なものから改善していくほうが良いと思う。

もちろん、心や気持ちの部分に働きかけないわけではない。気持ちを動かすことも仕事の1つである。ただし、それは万人に共通するものではなく、やはり人間の相性というものが関係してくる。

とにかく、複雑な要因からなる現象については、まず扱いやすい変数から改善するというのが鉄則である。そうして変数を少しずつ変えていくと、目に見えない変数が見えてきたり、思わぬところで改善されたりする。

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