とりあえず微分

高2生は学校の授業がすでに数学IIIに突入しているそうです。ふむふむ。

しかし、塾の授業はまだ数学IIの微積分をやっています。個人的には、この進度でもまだ理解が追いつくかどうかと思うのですが、学校は超特急でびっくりします・・・。

そして数学IIIをやっているのだから、微分についてはある程度理解しているだろうと思って授業をするのですが、これがもう大変です。

問題をやってもらうと、何のあてもなく「とりあえず微分」から始まり \(f'(x)\) の計算をします。まあ、微積分の問題なので導関数を考察するのは間違いではないのですが、それによって何ができるのかということです。あるいは、\(f'(x)\) を求める意味は何かということです。

あれこれ質問してみると、どうも「問題を解く手順」を覚えているだけという生徒がかなり多くいます。それでは手順を覚えただけであって、数学的にはあまり意味のあることではありません。そもそも、微分して直線に近似するというイメージすらないようです。

「極値をもつっていうのは、グラフがどういう状態になることですか」

と聞いてみると、\(f'(x)=0\) を解いて実数解が云々という話が出て来ます。これも別に間違いではないのですが、グラフの状態には答えてくれません。さらに

「\(f'(x)=0\) を解くのはなぜ?」

と聞いてみると怪訝な顔でこちらを見てきます。グラフを直線で近似して、その直線の傾きを追いかけることでグラフの概形が見えてくるのですが、そうした意識はまったくないようです。\(f'(x)=0\) を解くのは近似直線の傾きがゼロになる点を探すことであり、その点でグラフの挙動が変わる可能性があるということなのですが、そうしたイメージはまったくない模様です。

本当に機械的に \(f'(x)=0\) を解いて、その値から増減表を作って・・・という一連の操作手順だけを覚えているようです。

仕方がないので、微分の基本的な考え方と、導関数からグラフの挙動を考察できる理由を簡単に説明しました。

この調子では、今年も数学IIIでかなり時間をとって説明しないといけないようです・・・。むむむ。

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