毎年、この時期にはいろいろな思いが交錯する。去年も軽く鬱状態になっていたようだ。
センター試験が終わってから志望校を決定するまでの期間にいろいろとドラマや騒動が起こる。
個人的に志望校についてはあまり口を挟まないようにしているし、生徒本人が自分の責任で決めるべきだと考えている。ただ、いい加減な感じで決めていたり、無意味に弱気になっていたり、自暴自棄になっていたりする生徒には少し厳しく接する。
大学で全てが決まるなんて思いは毛頭ないが、出願校の「選択」には重要な意味があると思っている。
この選択において何を重視するのかというのは、この先にも影響を与えることになると思う。だからこそ、しっかりとした意志をもって自分の責任で決定すべきである。
意志がしっかりしている人は、決定も早いし内面的な強さを感じる。選択において「重要なもの」を自分の中に持っている。こちらから何を言うでもなく、さっさと出願校を決めているし、誰かに何かを言われても決して気持ちが揺らいだりしない。自分がやってきたことに自信を持っているし、すぐに2次試験に向けて切り替えている。不安がないわけではないだろうが、期待感の方が大きいような感じを受ける。こういう人は、やはり合格する可能性が高い。
一方で、センターが不本意な結果であったために、言われるがままに志望校を下げる人もいる。志望校を下げること自体には反対はしないが、自分が本当に納得のいく選択なのかを考えてほしい。納得いかないまま2次試験の勉強をしても身が入らないだろうし、そうなれば貴重なこの1ヶ月が無駄になってしまう。自分の意志をしっかりと言うべきである。浪人はダメだと言われている人もいるだろう。それでも第1志望を諦めたくないなら、親に頭を下げてでも浪人覚悟でチャレンジしてみれば良い。ただし、本気度が低ければ却下されるだろう。親に嘘は通用しない。
また、不安で押しつぶされそうだという人も多いかもしれない。落ちたらどうしよう、問題が解けなかったらどうしよう、とネガティブな方向ばかりに考えてしまうという人も少なくない。不安がある人は、徹底的にその不安と向き合ってみるのも1つの手である。一体何が不安なのか、その不安はどこから生じるのか。なんとなく不安だ不安だと思っているだけかもしれない。何よりもまず、なぜ今自分がここにいるかをもう一度考えてほしい。努力をしてきたからこそ、大学を受験する資格を得たのではないだろうか。
いずれにしても、判定を気にしたり合否を気にしても状況は変わらない。状況を変えるためには、実力を養うしかない。もう前を向いて頑張っている人はたくさんいる。そういう人たちに遅れをとらないよう、今すぐやるべきことをやろう。
当たり前のことしか言えないが、受験生のみんなには実力を出し切ってもらいたい。