結局は同じもの

中学3年生で習う因数分解。案外、苦手という人も少なくないようだ。

\begin{align*}&a^2+2ab+b^2=(a+b)^2\\&a^2-2ab+b^2=(a-b)^2\\&x^2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)\end{align*}

という公式を使って延々と計算させられた記憶がある。

ただの計算ではあるけれど、式の特徴を掴む練習にはなるかもしれない。

上の2つの場合には、\(a^2\) や \(b^2\) という平方数が現れるのが特徴的である。

ちなみに、この2つは同じものである。最初の公式において \(b\) を \(-b\) に置き換えて書き直すと2つ目の公式が得られる。

3つ目の公式については、\(a+b\) と \(ab\) すなわち和と積が現れるのが特徴的。

かけて⚫、足して▲となる2数を考えていく。

まあ、だいたいの人はこれくらいのことを考えて計算していると思う。

で、実際には次のような問題をちまちまやることになる。

\begin{align*}&x^2+6x+9=(x+3)^2\\&x^2-4x+4=(x-2)^2\\&x^2+10x+16=(x+2)(x+8)\end{align*}

こういうのを延々とやらされるのは苦痛でしかない(笑)でも、ただやるだけでは時間が無駄なので、極力いろいろ考えるようにしたいところである。

昨日も、中学生に解いてもらいながら「何か気づくことはないかー?」と聞いてみたところ

「面倒くさい」

という返事が返ってきた。聞いてみれば「わざわざ、どの公式か考えるのが面倒」ということである。

うむ、これぞ至誠塾の塾生である。そう、面倒なのだ。面倒なことはやりたくない。

結局のところ、公式を細かく分けているけれども

\begin{align*}&a^2+2ab+b^2=(a+b)^2\\&a^2-2ab+b^2=(a-b)^2\end{align*}

という公式も

\begin{align*}x^2+(a+b)x+ab=(x+a)(x+b)\end{align*}

と結局は同じである。かけていくつ、足していくつ、の考え方で計算できる。

面倒なら、最後の1個だけでも十分なのである。まあ、先のことを考えれば上のやつも覚えておくと便利だけどね。

でも、そんなことより、これらの公式が結局は同じものであるという認識を持てることが大事なのである。

見た目の部分では確かに違いがあるかもしれないが、本質の部分では同じなのである。

展開でも同様で、公式を使うと早いだけで、別に分配法則でちまちま計算しても同じである。

そういう部分をきちんと見抜く目を持てるかどうかが重要で、ただ公式を使って計算して終わり、ではあまり意味がないと思っている。

まあ、テストには出ないかもしれないけどな。

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