今週からテスト期間に入る高校も多いので、自習室の片付けをして席を空けておかないといけない。
俺が机を使ったあとには、本やらノートやらが積み上がっている。
積み上げただけで俺としては片付けたことになっているのだが、邪魔にしかなっていない(笑)
いあ〜申し訳ない。なんか囲まれている方が安心できるもんで、ついつい手元にあれこれ置いちゃうのだ。
たまに、一気に片付けしようって気になるんだけど、本当に「たまに」しか起こらない。申し訳ない。
まあ、さすがに自習室がいっぱいになってきたのできちんと片付けよう。うむ。
さて、テスト期間になってあれこれと質問を持って来る生徒がいる。こういう期間は、生徒の理解度をしっかりと確認できる貴重な期間である(みなさん、どんどん質問にきてね)。
大体の成績も予想ができるし、点数と理解度の乖離も見て取れる。
危険なのは「テスト対策」が中心になっていて、点数はそれなりに取れている生徒である。
こういうタイプの中に、「なんも理解してないけど、とりあえずやった問題出たから解けた」という人が隠れている。
なので、質問が出たついでにこちらからもちょっとした質問をしてみる。
理解できていれば当たり前に応えられるような簡単な問いである。
でも、案外答えられないという生徒も多い。もう、困っちゃうわ〜。
高校のテストは、だいたいテスト作成ソフト(数研出版のStudyaid D.B.とか)で作られている。フォーマット見ればすぐ分かるんだな。こういうのは教科書や傍用問題集の問題、あるいは類題を適当にぽちぽち選んで簡単に作れる。
だから、配布されている傍用問題集をゴリゴリやっていれば高得点を取ることが可能である。
塾によっては、チャートとか傍用問題集を何周もやらせて点数を上げているところも多い。
そういう方法を全否定する気はない。できる生徒はどんな方法でもできるからね。ただ、数学を教える身としては「プライドねえなあ」くらいには思うけど。
そもそも、数学はそういう方法で勉強するものだと勘違いする生徒が出て来る危険性が高い。
実際、今年は他塾からの転塾生が多いのだけど、結構ヒドい指導受けてたんだなあというのがすぐに分かる。
数学の勉強ではなくて、テストの勉強になってしまっているタイプだね。
なので、ちょっとアドバイスするだけで劇的に変わる子もいる。
これまで、「ただ解き方を思い浮かべて当てはめる」ようなことしかしてこなかった生徒は、考えることの面白さを実感できるようで、「これいい問題!」とか嬉しそうに言ってたりする。
また、証明を自分でやってみようと挑戦して、1時間くらい考えている生徒もいる。すごく楽しそう。
こういう姿を見ていると、こっちも嬉しくなって来るのである。
「数学できるようになりたい」っていう欲求が高い生徒はほんとに吸収力が違うなあって思う。
そもそも、考えることは楽しいことだし、理解できるともっと楽しい。
数学はそうやって勉強していくもんだと思っているし、苦行のように問題をこなして点数上げるもんじゃない。
もしかすると、同じような状況に陥って燻っている高校生が案外たくさんいるのかもしれないなあと思っている。
テストには出ないかもしれないけど、大事なこと、面白いことがたくさん転がっているんだ。
そういうのに気付ければ、数学は楽しいっていう感覚がわかると思うんだけどね。