模試の記事を書いていたら、ニュースが飛び込んできました。
日本人がノーベル賞を受賞すると、こうして大々的に取り上げられます。
と興味が持てるのですが、日本人じゃなくても報道して欲しいなあと個人的には思います。
それから、ノーベル賞を受賞した日本の研究者の方々が口を揃えておっしゃっているのが、日本は基礎研究にお金をもっと出すべきという話です。賞を受賞したときだけこうして持ち上げるけれど、実際の研究の現場がどういう状況にあるかを報道するところはほとんどありません。
この国が生き残っていくには、こうした研究開発の部分にもっとお金を使うべきなのですが、どうもボンクラが多いせいか結果が出たものにしか金を出さないという傾向が強くあります。それだけ、この国に余裕がないということなのかもしれませんが。
大阪の中堅製薬会社である小野薬品工業がノーベル医学生理学賞を受賞した本庶佑・京都大学特別教授と歩んだ新薬開発の道のりは、…
この記事の中にもそういうボンクラ会社が出てきます。なんだか滑稽な話です。
いずれにしても、「わあ、ノーベル賞すごいね〜」で話が終わってしまっては何の意味もありません。こうした受賞をきっかけに様々な人が研究に興味を持ってくれると嬉しいのですが、そうはいかないところが、この国の理系教育の敗北を示しているような気がしてなりません。
さて、受賞された本庶さんですが、ニュースを見ていて実は私の高校の大先輩だということが発覚しました。
ちょっと刺激を受けたので、今日はブログを2本書くくらいには張り切っておりますよ。
本庶さんの話では、こちらの話が面白かったですね。
研究に関しては何か知りたいという好奇心。もう一つは簡単に信じないこと。ネイチャー、サイエンス(の論文)も10年たてば残って1割だ。自分の目で確信できるまでやる。自分の頭で考えて納得できるまでやる。
一番重要なのは、何か知りたい、不思議だと思う心を大切にする。教科書に書いてあることを信じない。本当はどうなっているのかという心を大切にする。自分の目でものを見る、そして納得する。そこまであきらめない。そういう若い小中学生が研究の道を志してほしい。
これを読んで、短絡的に「教科書は信じてはいけない」とか「教科書はいらない」とか言い出す人がいるので困ります。
大切なのはそこではなく、「自分の目でものを見る、そして納得する」というところです。
私も「実感」ということをよく言うのですが、とにかく情報が多い世の中になって、聞きかじったことをロクに検証もせずに垂れ流す人や、鵜呑みにする人が増えました。そうした人への1つの警鐘となればいいのですが、そういう人ほど、上のように「教科書は信じちゃいけないよ!」なんてウソを大声で広めたりするので困ったものですね。そういうアホな大人にならないように、生徒たちにはきちんと伝えていきたいなと思います。