先日の高校1年生の最初の講義では「展開」でした。
下手すれば、公式を使って計算しまくっておしまいという不毛な単元になりがちです。
問題集にもこれでもかってくらい計算問題が載っていて「ああ、面倒だな」と思ってしまいます。
ま、計算はできるに越したことはないのですが、中には「どうでもいいわ〜」みたいな問題も(結構たくさん)あるわけです。
そんなものを延々と繰り返しやっているとせっかくの脳みそが腐ってしまいます。
やはり、面白いことをやりたいなあという気持ちがありまして、問題集にはあんまり載っていないようなものをやってもらいました。
今年の高1生は、準備講座から来てもらっている生徒ばかりということもあってか、こんなのもサクッと解いてくれます。
公式使って計算することに必死だと、こんな問題になった途端に手が止まってしまう生徒もたくさんいます。
最悪な場合「これって公式にないです」とか「工夫できませんけど」とか言う生徒もいます。そうじゃないんですよ・・・。
分配法則で1つ1つ計算していけば展開はできるんです。だから、困ったときはそうすればいいんです。
そのときに真面目に全部計算するのもいいんですが、やっぱり「全部展開するのは馬鹿らしいなあ」と思って欲しいわけです。
結局、$x^5$ が出てくるようなところだけ考えたらいいわけなんで。
そして、分配法則って結局何をやってるのかってところまで考えられたら最高なわけです。
実際はたかが計算の問題なんで、きちんと計算できていれば何だっていいんです。
でも、その操作を漫然とやるのではなくてちょっとだけ意識的にやってみて欲しいなと思います。
で、調子に乗った私は次のような問題も出しておきましたよ〜。
問題その1と根本的に考えることは同じなわけです。なので高1生でもできます。実は現行の教科書だと数IIで登場する二項定理というところの問題なんですが。
案外、高校2年生の方が「二項定理の公式」に頼っていたりしてできなかったりするかもしれないですね。
いずれにしても、計算の単元では計算がきちんとできればいいのです。
ただ、それだけに必死になると、せっかく面白いことが隠れているのに気づかなかったりするんですよね。
「テストで良い点を取ろう!」と意気込むのは悪いことではありませんが、目標がテストの点数(あるいは偏差値)だけになってしまっては困るなというのが個人的な思いです。