等号にまつわる怪奇現象

塾長
週間天気予報を見ると今週は30℃超えの日が少なく、ようやく夏の終わり(全然ですけど!)が来たようです。勉強(あるいは仕事)に取り組むにはもう少し涼しくなってもらいたいところですね〜。

 

先日、中学3年生の授業をしていたときの話です。ごく簡単な方程式を解くような場面だったのですが

\begin{align*}
15=3+2x
\end{align*}

のような等式を扱っていたわけです。私はこれを何も考えずに

\begin{align*}
15&=3+2x\\
12&=2x\\
6&=x
\end{align*}

として $x$ の値を求めたわけですが、これに対して怪訝な顔をする生徒もいます。

話を聞いてみると、$x$ について解く場合には必ず $x=\cdots$ のように左に $x$ を書かないとダメだと言われたとのこと。

塾長
おいおい、そんなルールいつからできたんだよ!

という心の声はとりあえずしまっておき、いろいろと聞いていくとなんか頭の中でとんでもないことが起こっているようです。

例えば、先ほどの解き方を進めていくと

\begin{align*}
15&=3+2x\\
12&=2x\\
-2x&=-12\\
x&=6
\end{align*}

のように解く生徒が少なくありません。

百万歩譲って $x$ を左側に持っていくというローカルルールを認めるとしても、$-2x=-12$ はさすがに必要ない式でしょう・・・。

$12=2x$ と $2x=12$ という式はまったく同じものだし、わざわざ $-$ をつける意味が分からないのですが、これまた「移項」なんていう用語を持ち出して「等号を跨いで移項するときには符号が何たらかんたら」と言い始めるわけです。

こうした事例の何が嫌かというと、表面的な操作だけ習熟していて等号(あるいは等式)についての理解がまるで深まっていないということです。

そのため上記のような $-2x=-12$ というまったく不要な式を書いてしまうことになります。

不要な式を書くだけなら間違いではありませんが、そういう余計な操作をすることでミスしてしまう人もいます。

そうなってしまうと非常にもったいないです。

こういうちょっとした怪奇現象は、生徒の答案を見ていると思った以上に多く出てきます。

もちろん、間違っていなければテストでは減点されませんが、そういう問題ではないと思います。

こうした「ちょっとした変な癖」が積もりに積もって数学ができない状態になっているという生徒も確かに存在するのです。

こうした小さな部分のチェックも忘れずにやっていかないとダメですね。

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