第4回石川県総合模試(数学)
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大問2
内容 確率
難易度 標準
大問2は確率の問題でした。
確率の問題は大問1の小問集合に入ってくる場合は比較的簡単な問題が多いのですが、大問になると途端に面倒な問題が増えます。
今回も確率の問題としてはとくに難しいわけではありませんが、問題の設定が非常にややこしい問題となっています。
こうした面倒な問題で設定を勘違いして間違えてしまうような人は、一度、箇条書き程度でいいので設定を書き出してみると良いでしょう。目で追っているだけではなかなか頭に入ってこなかったり、見落としてしまったりといったことが起こる可能性が高いです。
まずは、カードについて
カード | A | B | C | D |
表 | 1 | 2 | 3 | 4 |
裏 | $+$ | $\div$ | $\times$ | $-$ |
という設定があります。そしてこれらを1枚ずつ2回続けて取り出します。取り出したカードは戻しません。
いちばん大事なのは
という部分です。例えば、B・Aの順にカードを引いた場合には $2\div 1=2$ となるということです。このルールを勘違いしては元も子もないのでよく確認しましょう。
(1)について
(1)では「2枚のカードの取り出し方」が全部で何通りあるかを考えます。
ここでは「A、B、C、Dの4枚のカード1枚ずつ2回続けて取り出し、取り出したカードは戻さない」という設定が重要です。カードの裏表の話は関係ないので惑わされないようにしましょう。
1回目に引けるカードはA、B、C、Dの4通りあります。
2回目に引けるカードは1回目に引くカードを除外して3通りあります。
したがって、$4\times 3=12$(通り)となります。
こうした計算で求める方法がいまいち納得できないという人は、樹形図などで書き出してみましょう。
例えば、(1回目のカード,2回目のカード)という表し方にすると
(A,B)(A,C)(A,D)
(B,A)(B,C)(B,D)
(C,A)(C,B)(C,D)
(D,A)(D,B)(D,C)
となり、確かに12通りあることが分かります。できれば、途中でパターンに気づいて $3\times 4=12$ のように計算できると良いでしょう。
(2)について
(2)は、$n\leqq 2$ になる場合と $n\geqq 4$ になる場合はどちらが起こりやすいかという問題でしたが、最近はこのタイプの問題がよく出題されますね。
ここでも大事なことは、まず「具体的にやってみる」ことです。
(1)をきちんとやっておけば全部でたったの12通りしかないということが分かります。全部で12通りしかないのであれば、私なら全部書き出してしまいます。
(A,B) $1+2=3$
(A,C) $1+3=4$
(A,D) $1+4=5$
(B,A) $2\div 1=2$
(B,C) $\displaystyle 2\div 3=\frac{2}{3}$
(B,D) $\displaystyle 2\div 4=\frac{1}{2}$
(C,A) $3\times 1=3$
(C,B) $3\times 2=6$
(C,D) $3\times 4=12$
(D,A) $4-1=3$
(D,B) $4-2=2$
(D,C) $4-3=1$
全部書き出してもこの程度です。3分もあればできるはずです。
あとは2以下の場合を数えると5通り、4以上の場合を数えると4通りです。
したがって、$n\leqq 2$の方が起こりやすいことがわかります。
また、判断した理由についても上記の12通りをすべて書き出せば十分説得力のあるものとなります。
模範解答のような説明も可能ですが、この程度の問題であれば全部書いた方が単純に分かりやすいです。
「何か高級なことを書かないといけない」と思っている人もいるようですが、そんな必要はありません。
自分が考えた過程を書き出しておけばいいのです。
普段から手を使ってアレコレと練習している人にとってはどうってことのない話ですが「できなかった問題は模範解答の通りにできるまで繰り返す」みたいなことをやっている人には難しく感じるかもしれません。