第2回金沢市統一テスト 2020(数学)
この時期はセンター試験前で慌ただしく、統一テストのことを後回しにしていたらすでに答案が返却されている学校もあるようです。これは乗り遅れてしまいましたね・・・ということで今回はサクッと全体を見ていきましょう。詳しい解説は随時更新していく予定です。
概観
第1回統一テストと同様に、いわゆるヘンテコな受験テクニックや高度な知識を必要とする問題はなく、教科書で扱う基本的な知識が正しく身についていれば点数が取れる問題ばかりでした。単問で見ていくと、そこまで難しい問題はありませんが、やはり問題数と時間の関係から点数が伸び悩む人もかなりいるだろうというのが正直なところです。
なお、問題数としては、大問8・小問25という前回と同じセットでした。当然ながら時間的にはかなりキツい問題構成です。こうなると「じっくり考えて解く」というタイプの人は厳しくなります。一方で、解き方を覚えて反射的に解ける人は有利となります。個人的にはこうした方向性はあまり好ましく思いません。とはいえ、高校入試にはそういう側面があることは否めないので、ある程度はスピード感を考慮しておきたいところです。
前者のタイプの人は、復習する際に「時間があればできたかどうか」をよく考えてみてください。もし、時間があれば解けたというのであれば、ちょっともったいないですよね? 練習の時は十分に時間を使ってくれていいのですが、本番ではそんな余裕はないので「時間を省けるところがないか」という視点も忘れずに対策をしていきましょう。
大問1(小問集合)
大問1は計算や基本的な知識を問う小問集合でした。あまり時間をかけずに終わらせたいところです。
(1)は、基本的な計算のルールが分かっていればきちんと解ける問題です。ここで点数を落としている人は、まず計算のルールを確認して計算練習をきちんとやっておきましょう。いきなり問題集を繰り返してもダメです。必ずルールを確認してください。
(2)は個人的に「おお、ついにこんなの出してくれたのか!」と嬉しくなった問題です。総合模試の方では解の公式を当てはめるだけの問題ばかりで閉口していたので(笑)
$$x(x-4)=32$$
おそらく、$x^2-4x-32=0$ としてから $(x-8)(x+4)=0$ として解を求めた人が多いと思います。が、これでは面白くないです(笑)
$$x(x-4)=32$$
を見た瞬間に、$x=8$ または $x=-4$ となって欲しいところですね。
左辺の $x$ と $x-4$ は差が $4$ となります。そして、その $x$ と $x-4$ の積が $32$ となるというわけです。つまり、差が $4$ で積が $32$ となる2数を考えると「$4$ と $8$」あるいは「$-4$ と $-8$」がすぐに出てくるでしょう。これが分かれば $x=8$ または $x=-4$ はすぐに求められるハズです。
特に上位校を目指すような人であれば、こうした見方ができるようになっておいて欲しいところです。
(3)は変化の割合の問題ですが、グラフから考えていくことを忘れないようにしましょう。変化の割合を「ただの計算」だと思っている人も多いので要注意です!
(4)は円周角の問題ですが、円周角のみならず「円」そのもののことも忘れないでください! 円は「中心と半径」が重要です。$\triangle\mathrm{OAB}$ はどんな三角形になりますか?
大問2(2次関数)
難易度 標準
大問2は2次関数の問題でした。$y=ax^2$ ($a>0$)のグラフと平行四辺形の絡まる問題でしたが、そこまで難しい問題ではありませんでした。
(1)は通過点であるAの座標を $y=ax^2$ に代入して考えれば $\displaystyle a=\frac{1}{2}$ が求まります。
(2)のC、Bを通る点についてはいろいろな方法が考えられますが、まずはオーソドックスにC、Bの座標から考えたいところです。点Cの $y$ 座標は8なので、$\displaystyle y=\frac{1}{2}x^2$ を利用して $x=-4$ と求まります。つまり、Cの座標は $(-4, 8)$です。また点Bの座標は点Aとの対称性から $(2, 2)$ であることが分かります。
このとき、直線の傾きは $\displaystyle \frac{-6}{6}=-1$ となります。したがって $y=-x+q$ のように表せます。これが点B$(2, 2)$を通ることから、$q=4$ もすぐに求まるでしょう。結局、求める直線の方程式は $y=-x+4$ です。
なお、この直線の式を求める方法については、謎の方法(というわけではありませんが)が広まっているので要注意です。わけも分からずに「公式」といって使うのは地獄の始まりかもしれませんよ。下の記事も参考にしてください。
現在、中学3年生は2次関数の応用をやっているところです。塾長いわゆる、関数と図形の問題が中心ですね〜この範囲では放物線と直線が2点で交わる設定の問題が出てきます。下図のような問題ですね。ここに三角[…]
(3)は平行四辺形の面積を2等分するという部分がポイントです。これについては、関数ではなく幾何の知識として「対角線の中点を通る」と覚えていればサクッと解けます。ただ、これを何の実感もなしに覚えているというのは数学的には意味がないので、実際に平行四辺形の面積を2等分する直線をいくつか考えた上で覚えておきたいところです。
対角線の中点の座標は、BCの中点の座標のことなので
$$\left(\frac{-4+2}{2}, \frac{8+2}{2}\right)=(-1, 5)$$
とすぐに求められます。あとは、原点を通る直線なので $y=-5x$ と暗算で求めたいところです。
大問3(確率)
難易度 易
大問3は確率の問題でした。(1)は面倒くさがらずに全パターンを書き出してしまえば、きちんと解ける問題です。(2)も一見すると「$\sqrt{10a+b}$ が無理数になる」の部分が難しく感じる人もいるかもしれませんが、全部書いてみると簡単です。
(1,2)(1,3)(1,4)(1,5)(1,6)
(2,3)(2,4)(2,5)(2,6)
(3,4)(3,5)(3,6)
(4,5)(4,6)
(5,6)
の15通りのうち、(3,4)(3,5)(3,6)(4,5)(4,6)(5,6) の6通りなので
$$\frac{6}{15}=\frac{2}{5}$$
ちなみに、これを2回に分けて引くとして(1回目, 2回目)のように考えてみると
(1,2)(1,3)(1,4)(1,5)(1,6)
(2,1)(2,3)(2,4)(2,5)(2,6)
(3,1)(3,2)(3,4)(3,5)(3,6)
(4,1)(4,2)(4,3)(4,5)(4,6)
(5,1)(5,2)(5,3)(5,4)(5,6)
(6,1)(6,2)(6,3)(6,4)(6,5)
の30通りのうち、(3,4)(3,5)(3,6)(4,3)(4,5)(4,6)(5,3)(5,4)(5,6)(6,3)(6,4)(6,5) の12通りなので
$$\frac{12}{30}=\frac{2}{5}$$
となり同じ結果となります。
とりあえず、この問題は前者のように数えた方が簡単なので、そのまま考えていきます。
(1,2)(1,3)(1,4)(1,5)(1,6)
(2,3)(2,4)(2,5)(2,6)
(3,4)(3,5)(3,6)
(4,5)(4,6)
(5,6)
の15通りしかないので $\sqrt{10a+b}$ を実際に計算してみるのがいちばんいいでしょう。とはいえ、全部を全部計算するのは芸がありません。$10a+b$ だけを計算してそれが平方数になるかどうかを考えていくのが良いでしょう。
(1, 2) は $\sqrt{10+2}=\sqrt{12}$、(1, 3) は $\sqrt{10+3}=\sqrt{13}$、(1, 4) は $\sqrt{10+4}=\sqrt{14}$、・・・・となるので、
$\sqrt{12}$、$\sqrt{13}$、$\sqrt{14}$、$\sqrt{15}$、$\sqrt{16}$
$\sqrt{23}$、$\sqrt{24}$、$\sqrt{25}$、$\sqrt{26}$
$\sqrt{34}$、$\sqrt{35}$、$\sqrt{36}$
$\sqrt{45}$、$\sqrt{46}$
$\sqrt{56}$
となります。このうち、該当しないもの(平方数となるもの)は $\sqrt{16}$ と $\sqrt{25}$ と $\sqrt{36}$ の3つです。したがって、求める確率は
$$\frac{12}{15}=\frac{4}{5}$$
となります。
大問4(方程式)
難易度 易
大問4は方程式の問題でした。最近の入試問題の傾向の1つとして問題文が長いということが挙げられます。私はあまり長い問題文が好きではないので、この問題でも途中で読むのをやめたくなりました(笑)
大事なことは、情報をコンパクトにすることです。
例えば、最初の「K市では、1日限定で科学博覧会が開催されることになり・・・」のくだりは全く必要ないです。大事な情報は各種の券についての情報です。これをきちんと整理しておきましょう。
券A | 大人1人 | 500円 |
券B | 子ども1人 | 300円 |
券C | 大人1人と子ども1人 | 700円 |
ま、こんな感じです。このように表などを用いて情報を整理するという作業は、数学に限らず大切なものなので積極的に利用するようにしましょう。そして、人数と売り上げについては
- 大人と子どもで計380人
- 券Cが80枚売れて、全部で140000円
ということが分かっていればOKです。あとは素直に券Aが $x$ 枚、券Bが $y$ 枚売れたとして考えていきます。
その際、券Cについては予め分かっているので、これを先に処理してしまいます。まず、券Cが80枚売れたということは、券Cで大人と子どもが各80人ずつ計160人入場していることになります。したがって、券Aと券Bで入場した人の合計は $380-160=220$(人)となります。
また、売り上げについても、券Cの売り上げは $700\times 80=56000$(円)あるので、券Aと券Bの売り上げは $140000-56000=84000$(円)となります。
以上のことから
$$\begin{cases}x+y=220\\500x+300y=84000\end{cases}$$
となり、これを解いて、$x=90$、$y=130$ が得られます。
大問5(作図)
難易度 標準
作図では毎度のように指摘していますが、「等距離」を意識しながら幾何の知識を整理しておくことです。
この問題では与えられる条件は
- 点 $\mathrm{P}$ は、点 $\mathrm{A}$ を通る円 $\mathrm{O}$ の接線上にある
- $\mathrm{BP=CP}$
の2つですが、このとき条件を適切な形で言い換えられるかどうかがポイントになります。
①の条件は、$\mathrm{P}$ が「$\mathrm{A}$ を通る直線 $\mathrm{OA}$ に垂直な直線上にある」と考えられるかどうかです。もっといえば、$\mathrm{OA\perp AP}$ であることを認識できるかどうかがポイントとなります。
また、②の条件についても、単に「 $\mathrm{BP}$ と $\mathrm{CP}$ の長さが同じ」と考えるのではなく、「$\mathrm{P}$ はB、Cから等距離の点」と考えられるかどうかです。さらに、 $\mathrm{P}$ が $\mathrm{BC}$ の垂直二等分線上にあると考えられれば問題は解けたも同然です。
大問6(規則性)
難易度 標準
規則性の問題は数学の基本となる考え方が身についているかを見るのに最適な問題ですが、どうだったでしょうか?
規則性の問題では高校で扱う「数列」の公式を(天下り的に)持ち出して説明する人もいますが、そういうのは御法度です。ちゃんと理解した上で使うのは良いのですが、意味も分からずに濫用するのは避けましょう。まずは「当たり前」のことから考えていく習慣をつけておいて欲しいなあと思います。
(1)は、6段目に並んでいる自然数の個数なのでゴチャゴチャ考える前に書いてしまいましょう。
書けば分かりますが、6段目に並んでいる自然数の個数は13個です。このとき、数えながら隠された規則を発見できればOKです。上の図のようになるべく整理して書くと規則が視覚的に見えてきます。「規則なんか見えない!」という人は下のように情報を整理し直してみるといいでしょう。
1段目 | 3 |
2段目 | 5 |
3段目 | 7 |
4段目 | 9 |
5段目 | 11 |
6段目 | 13 |
n段目 | ??? |
このように整理してみると1段増えるごとに並ぶ数は2ずつ増えていくことが分かります。これは $n$ が1増えると並ぶ数が2増えることに他ならないので、増加分は $2n$ と表されるはずです。あとは、この $2n$ をどう調節するかです。これは $+1$ すれば良いことがすぐに分かって欲しいですね(分かりにくいときは、$2n+a$ のようにおいて $a$ を求めるだけです)。
(2)は右から3番目とあるため各段の「右側」に意識が行ってしまいますが、この数にはあまり特徴がありません。表を自力で書き出した人は、「各段の最初の数」がその段の数の平方の数となっていることに気づいたはずです。平方数などの特徴ある数には敏感になっておきましょう。
というわけで、各段の「右側」ではなく「左側」から考えていく方が簡単です。9段目の右から3番目ですが、「9段目の右端の数」は「10段目の最初の数の1つ前」ですから $10^2-1=99$ となります。あとは、99、98、97と戻って97が求める答えだと分かりますね。
(3)は少々面倒な感じがしたかもしれませんが、(2)がきちんと理解できていればそれほど難しくない問題だったと思います。(2)で数えた方法を一般化して説明するだけです。
$n$ 段目の左端の数は $n^2$ です。右端は $n+1$ 段目の左端の数から1を引いた数となるので、$(n+1)^2-1$ となります。この2数の差を考えて
$$\{(n+1)^2-1\}-n^2=2n$$
となり、$n$ の2倍となることが分かります。
大問7(平面図形)
難易度 標準
平面図形の問題としてはどちらかといえば基本的な問題でしたが、相似・線分比・面積比についてはまだそこまで理解が深まっていないという人も多いと思い「標準」としました。とはいえ、この手の問題は入試の平面図形の問題の花形なので、できる限りいろいろなタイプの問題をやって理解を深めておきたいところです。
(1)は、兎にも角にも「正三角形」ということを強く意識しておくことです。相似の証明は角度から考えることが圧倒的に多いので、角に関する情報には敏感になっておきましょう。これが分かっていれば(1)は瞬殺です(笑)
$\triangle\mathrm{ABD}$ と $\triangle\mathrm{DCF}$ において、まずは $\angle\mathrm{ABD}=\angle\mathrm{DCF}$ です。
さらに、直線 $\mathrm{BC}$ 上の角に着目して$\angle\mathrm{ADB}=180^\circ-\angle\mathrm{ADE}-\angle\mathrm{CDF}$ なので
$$\angle\mathrm{ADB}=180^\circ- 60^\circ-\angle\mathrm{CDF}$$
です。また、$\triangle\mathrm{DCF}$ の内角の和に着目して
$$\angle\mathrm{DFC}=180^\circ-60^\circ-\angle\mathrm{CDF}$$
と表せるため、$\angle\mathrm{ADB}=\angle\mathrm{DFC}$ が言えます。
このように、直線上に角を集めて $180^\circ$ を考える方法と三角形の内角の和で $180^\circ$ を考える方法をまたぐ考え方はよく出てきます。「角の和が $180\circ$ になるというのはどういう場合か」を正しく認識しておきましょう。
(2)は線分比の問題ですが、(1)が分かっていれば、相似比 $5:3$ からすぐに求まるはずです。
(3)は面積比の問題ですが、これも超頻出の「高さを共有する三角形」の面積比です。そろそろ受験生の皆さんにとっては定番の問題となっている頃でしょうか。高さが等しいので、面積の比は「底辺の比」で決まります。つまり、$\mathrm{DF:FE}$ が分かればOKということです。
ここで線分比を闇雲に考えていては、なかなか見えてこないので、きちんと分かっていることを整理して考えていくことが大切です。とくに最初の方に使った条件(正三角形)などは忘れてしまっていることが多いので、再チェックしてから考えていきましょう。まず、求めたい線分比は線分 $\mathrm{DE}$ 上の話です。$\mathrm{DE}$ については正三角形の1辺であることを意識しておきたいです。その上で分かっている比が相似比の $5:3$ であることを確認しておくことが重要となります。
$\mathrm{DE}=a$ としたとき、$\mathrm{AD}=a$ でもあるため、相似比を用いて
\begin{align*}
\mathrm{AB:DC}&=\mathrm{AD:DF}\\
5:3&=a:\mathrm{DF}\\
\mathrm{DF}&=\frac{3}{5}a
\end{align*}
が分かります。したがって
$$\mathrm{FE}=\frac{2}{5}a$$
も得られるので、結局
$$\mathrm{DF:FE}=\frac{3}{5}a:\frac{2}{5}a=3:2$$
が得られます。以上から、$\displaystyle \frac{3}{2}$倍となることが分かります。
大問8(空間図形)
難易度 やや難
大問8は空間図形の問題でしたが、なかなか面倒な問題でしたね。これが最後というのはなかなかキツいですが、ここまでたどり着いた人が何人いたのかですね(笑)
(1)は簡単な知識の問題なので割愛します。
(2)はまず条件から図をきちんと考えていきましょう。(単位は面倒なので省略しています)
$$\mathrm{AG:GB=AH:HC=DI:IE=DJ:JF=1:2}$$
こんな感じの位置関係になります。 $\mathrm{I}$ と $\mathrm{J}$ はそれぞれ $\mathrm{G}$ と $\mathrm{H}$ から平面 $\mathrm{DEF}$ に下ろした垂線の足となります。
表面積は合同な2つの三角形 $\triangle\mathrm{AGH}$ と $\triangle\mathrm{DIJ}$ および、3つの長方形 $\mathrm{AGID}$ と $\mathrm{GHJI}$ と $\mathrm{AHJD}$ を合わせたものとなります。必要な長さとしては $\mathrm{AH}$、$\mathrm{AG}$、$\mathrm{HG}$ の3つです。これは $\triangle\mathrm{AGH}$ と $\triangle\mathrm{ABC}$ が相似であり、かつ相似比が $1:3$ であることから考えていけば問題ないでしょう。
少々汚い値となりますが、$\displaystyle \mathrm{AH}=\frac{13}{3}$、$\displaystyle \mathrm{AG}=4$、$\displaystyle \mathrm{HG}=\frac{5}{3}$ となります。あとは、各図形の面積を求めていけばOKです。
(3)も空間図形の問題としてはオーソドックスな問題ですが、やはり問題数のことを考えたら、「ここにきてコレか・・・」と嫌な気持ちになりますね(笑)でも、そこまで面倒な計算は必要ないのでクリアしておきたい問題ですよ!
求める図形の体積は、大きい三角錐 $\mathrm{R-DEF}$ から小さい三角錐 $\mathrm{R-PBQ}$ を引いたものとなります。しかも、2つの三角錐は相似になっているので、相似比から面積比を考えていくとラクに計算できます。
まず、上の図で $\mathrm{PB:DE=1:2}$ となるので、$\mathrm{PB}=6$ です。また、$\mathrm{RB:BE=1:1}$ となるので、$\mathrm{RB}=5$ となります。
同じようにして、上図で $\mathrm{BQ:EF=1:2}$ となるので、$\displaystyle \mathrm{BQ}=\frac{5}{2}$ です。したがって、小さい三角錐 $\mathrm{R-PBQ}$ の体積は
$$\frac{1}{3}\times 6\times \frac{5}{2}\times \frac{1}{2}\times 5=\frac{25}{2}$$
となります。さらに、大きい三角錐 $\mathrm{R-DEF}$ と小さい三角錐 $\mathrm{R-PBQ}$ の相似比は $1:2$ なので体積比は $1:2^3$ すなわち $1:8$ となります。このとき、求める立体の体積は $8-1=7$ と表せるので、小さい三角錐 $\mathrm{R-PBQ}$ と求める立体の体積比は $1:7$ となります。
したがって
$$\frac{25}{2}\times 7=\frac{175}{2}$$
となって求められます。
まとめ
この時期は高校生のセンター試験間近ということもあって時間が取れず、細部の解説が載せられなくて申し訳ないです。ただ、統一テストの問題は良い問題が多いので復習をやる価値は大です。時間がかなりキツいテストなので、テストが返却された人は、まず時間を気にせずにやったら解けるかどうかの確認をしておきましょう。それで出来るのであれば、焦る必要はありません。
時間制限がなくても解けないという人は、まず各問題でどこができていないかを明らかにしましょう。「図形が苦手やな〜」みたいないい加減な判断ではなく、「錯角は見つけられるけど同位角は気づかないなあ」という感じで出来る限り具体的な問題点を考えてみましょう。そして、そうした弱点を克服(あるいは回避)するために何ができるかを考えてみてください。