石川県教育委員会から今年度の入試結果についての発表がありました。
みなさんが気になるのはやはり点数のことでしょう(笑)
合格者の得点状況は以下のようになっております。
国語 | 社会 | 数学 | 理科 | 英語 | 5科目 | |
今年度 | 50.5 | 43.9 | 40.0 | 48.1 | 45.3 | 228 |
昨年度 | 54.5 | 57.9 | 49.6 | 55.6 | 48.7 | 266 |
以下で直接PDFをご確認いただけます。
全体的にかなり低調な得点ですね。とくに社会の-14と数学の-9.6が大きく目を引きます。また、5科目でもほぼ-40となっており、受験生が苦戦した形跡がありますね。
大学入試が新テストに移行することに合わせて、高校入試でも少しずつ出題傾向が変わってきています。とくに社会は、記述問題が増加しその煽りを受けた感じです。単に丸暗記しておけばOKというテストは過去のものとなっています。ただ覚えるのではなく「なぜ」にこだわった勉強が必要となってきています。これは理科や英語でも同様です。ちなみに数学は「なぜ」がなければ成り立ちませんので、以前から変わっておりません(笑)
そして、数学の点数が下がるのは予想していた通りです。これに関しては以前からたびたび批判しています。
塾長高校入試お疲れさまでした! いよいよ今年度最後の「解いてみた」シリーズとなります。今年の公立高校入試の問題はどうだったのでしょう? すでに解答速報は出ていますが、難しかったという声が多かったようですね。解答速報は[…]
この記事でも指摘していますが、結局パターン化された典型問題を繰り返しやっているだけで、実際には数学の力は何一つ伸びていないという中高生がほとんどなのです。勉強をサボっていてそうなのであればまだ救いがあるのですが、かなり頑張って勉強している生徒が多いというのが悲しいところです。そして、志望校に合格できれば結果オーライとなってしまっているのも危険なところです。
「それだけやってるならもっともっと伸びてもいいのになあ」と常々思っています。とくに上位層の生徒になればなるほどです。ちなみにうちの塾だと、そういう「たくさんやる」塾に比べるとおそらく半分くらいの量しかやっていないんじゃないかと思います。ま、その分ひとつの問題をじっくりやっているわけですが。今年も、数学が苦手な生徒で総合模試24点なんて点数だった生徒が本番では59点をとって二水に合格した例があります。めちゃくちゃ問題数をやらせたわけではないですし、むしろ通常の受験生から見たら「え、それだけしかしてないの?」と言われるかもしれないです(笑)
いずれにしてても、ここ最近、石川県の状況を見ていて気になるのが、こうした「時代に逆行した指導」が再び増えてきていることです(とくに数学)。ネット上にある記事を見ていても「これだけやってます!」「こんなに勉強しています」という物量をアピールしている塾が多いのですが、結果はどうなんだろうかと思ってしまいます(数学に関してもデタラメを言っているところもあります)。
それだけの量をやるのであれば、80〜90点がバンバン出てくるはずなのですが、そういうことにはなっていません。テストが難化したわけでもありません。結局「やっています」というアピールだけで、そこまで大きな差が生まれているわけではないということではないかと思います。
まあ、物量作戦でやりたい人はそれでいいと思うのですが、その方法が唯一の方法のように思われてしまうのが嫌だなと思います。幸いなことに、そうした方法に違和感を感じていらっしゃる方もおられます。そして、今回の入試の結果はそうした勉強に対する一つの回答なのかもしれないなあと個人的には思っています。
ちなみに昨年度については以下の記事で触れています。ご参考までにどうぞ。
塾長天気予報では今週は気温の高い日が多いようで、浮かれちゃいそう!と思ったのですが雨予報の日が多く、結局ガッカリしてしまった塾長です。御機嫌よう。先日は月例テストを実施しましたが今年は受講者も多く、採点が大変です(笑)が、答[…]