三角関数の応用問題ができない人に共通するアレ

塾長
6月になりました。塾では一足先に授業を再開しましたが、今日から多くの学校でも通常授業が再開されます。学校の再開が待ち遠しかったという人もいれば、このまま休校でも良かったという人もいると思います。私も、どちらかと言えば・・・ゲフンゲフン。そんなわけで、また気持ちも新たに頑張っていきましょう!

というわけで、一足先に再開した塾の授業では、オンライン授業の制約のためになかなか扱えなかった面倒な問題を扱いました。

「いつも面倒なのやってるやんけ!」という声が聞こえてきますが、きっと気のせいでしょう。

オンライン授業の場合は板書の量がかなり制限されるので、できる限り情報をコンパクトにまとめるという作業が必要でした。これはこれで良い側面もありましたが、やはりコンパクトにすればするほど誤解も生じやすくなります。そのため、授業とは別にフルサイズの解説動画を用意して事前に見てもらうなどの工夫もしましたが、なかなか思うような感じにはなりませんでした。このあたりは、今後も試行錯誤しつつ動画を作って行きたいなと思っています。時間があれば、ですが(笑)

ということで、授業で扱った問題はこちら。

$a$を実数とする.方程式
\begin{align*}
\cos^2x-a\sin x-3a+3=0\qquad(0\leqq x<2\pi)
\end{align*}
の解の個数を調べよ.

数学をきちんと理解できている人であれば、初見では苦戦するとしても理解することは難しくないと思います。実際に基本的な問題です。

しかし、数学の問題を決まった手続きに従ってやっていけばOKみたいな考え方でやってきた人は、間違いなく苦戦する問題と言えるでしょう。

塾長
まあ、圧倒的な記憶力の持ち主はこうした問題さえも手続き化して覚えてしまうようですが、そんな超人は想定しておりませんですわよ(笑)

三角関数の応用問題では、置き換えを利用してよりシンプルな関数に話をすり替えることがよくあります。ま、これは三角関数に限った話ではありませんが。この置き換えという「操作」がよく分かっていない人がなかなか多くて困ってしまいます。

似たような問題について、以前も記事にしています。

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結局のところ、$t=\sin x$ のような置き換えをした場合に、$t$ と $x$ が1対1で対応するとは限らないという話です。

とくにこの手の三角関数の問題では、こうした対応関係を全く考えない生徒が多く、その原因は数学Iでの三角比の扱いにあるということもだんだん分かってきました。学校によっては単位円を用いた考え方をほとんど使わず、三角比の表を暗記するように指示しているところもあります。これでは、上の問題で対応関係が変わることなどまったく意識できないでしょう。

とにかく頭を使わないで機械的な操作によって答えが求められる解法を好む生徒は少なからずいますが、こうした問題になると、いかにそのような解法が役に立たないか身に染みて分かるはずです。重症の生徒はそれすら分からないかもしれませんが・・・。

とにかく、時間がかかっても、まず基本に忠実に考えていくことが大切なわけで、そこをショートカットして効率よく答えが求まる方法を覚えるというだけの勉強をしていれば、いずれ限界を迎えます。そうならないためにも、正しく数学と付き合っていきたいものですね。

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