数字をつくってみようの答え

それでは、昨日の問題を振り返ってみましょう。
簡単そうな問題だと思った人も多いと思いますが、考えてみると案外大変な問題なんです。というわけで、やってみましょう!
6桁の数字があります(どや!)と言っていますが、実際にはありませんので、ここは1つ具体的なものを与えてみましょう。
何でもいいので、とりあえず「130265」としてみます。
「7桁の数字のうちの1つを消して、この数字になる」と言っていますが、要するに、6桁の数130265に数字を1つ挿入して7桁の数を作るということです。そして、この7桁の数が全部で何個あるか?という話です。
というわけで、「130265」のどこかに(両端もOKです)数字を挿入して7桁の数を作っていきましょう。
まず、先頭の1の前に数字を入れる場合、0だけはダメ(7桁にならない)なので1〜9の9通りの数字を入れることができます。
そして、1と3の間・3と0の間・0と2の間・2と6の間・6と5の間・5の後にはそれぞれ0〜9の10通りの数字を入れることができます。
したがって、$10\times 7-1=69$ 個の7桁の数が得られます。
この69個の7桁の数の中には同じ数が含まれています。例えば、1と3の間に3を入れた「1330265」と3と0の間に3を入れた「1330265」は入れる場所は違うものの、出来上がった数字は同じになります。こういうのが全部でどれだけあるでしょうか?これは◯の前または後に同じ○を入れる場合を考えればいいですね。具体例で言えば、1の前後に1を入れた1130265、3の前後に3を入れた1330265、0の前後に0を入れた1300265、2の前後に2を入れた1302265、6の前後に6を入れた1302665、5の前後に5を入れた1302655の6通りが存在します。実際にはどんな数字かは分かりませんが、先に述べたように「◯の前または後に同じ○を入れる」パターンがどれだけあるかを数えればOKなので、1桁目の前後、2桁目の前後・・・6桁目の前後の6通りであることが把握できると思います。
というわけで、同じ数が6通りダブルカウントされているので、$69-6=63$ 個となります。
これでもまだまだ検証が足りません。具体例で考えた6桁の数は、各位の数字がそれぞれ異なるものだったのですが、これが同じ数字が入ってくるとどうなるかを考えてみましょう。例えば、111011なんていう数を考えます。先程と同様に、111の両端と間の4箇所に1を挿入したものはすべて同じ7桁の数となります(4個とカウントしたものが結局1個と見なせます)。また、11の両端とその間の3箇所に1を挿入したものもすべて同じ7桁の数となります。さらに0の前後に0を挿入したものも同じ7桁の数となります。したがって、この場合は求める7桁の数は $69-3-2-1=63$ 個となります。先程の場合と同じになりますね。これ以外にも112311など、いろいろな具体例を考えてみましょう。結局、どのような数を選んだ場合であっても63個となることが確認できるはずです。結局、「◯の前または後に同じ○を入れる」という考え方が、ここでも生きていることがわかります。
したがって、$69-6=63$ 個が正解ということになります。