というわけで、準備講座は満席となりました。問い合わせが多かったので、途中で増席したのですがそれもすぐに埋まってしまいました。ここ2、3年は1月くらいから新年度受講の予約が入るような感じなので、高校での学習についても関心が高まっているのかなと思っています。
まあ、世の中的には「大学受験」に対する関心が高まっているのだと思いますが、この機会に「高校数学」への関心もいっしょに高まってくれると嬉しいですね。
たまに、保護者の方が塾のオリジナルテキストを読んで「高校の時にこれ欲しかった〜」なんておっしゃることもありますが、ちゃんと勉強すると面白いんですよね、マ・ジ・デ。高校で数学が嫌いになったという人も多いようですが、それはおそらく数学との付き合い方が良くなかったからだと思うんです。なので、良いお付き合いができるように今年も授業を頑張っていきたいと思っています。
あら? なんか話が終わってしまった感じがありますが、そうではありません笑。
先日から「先取りの前に復習をしっかりやってね〜」みたいな記事を書いたせいか、高校入試の解説動画の再生数がちょっと伸びました。まあ、本当にちょっとですけど・・・。で、復習も終わったし、どんどん進んでます!という人もいると思うので、ちょっとネタを投下しておこうかなと思います。
これは準備講座でも中心となる話題の1つなのですが、この問題には、中学数学と高校数学の間の溝のようなものが詰まっているように思います。
例えば、$5x+1=3+2x$ を解けという問題であれば、ほとんどの人は解けると思います。
\begin{align*}
5x+1-(2x+1)&=3+2x-(2x+1)\\
3x&=2\\
x&=\frac{2}{3}
\end{align*}
みたいな感じですかね? いずれにしても $\displaystyle x=\frac{2}{3}$ は求めらたと思います。
で、勉強の際に「解けたんでハイおしまい!」みたいになっている人って結構多いのではないかと思います。まあ、テストの対策であればそれで構いませんが「数学を理解できるようになりたい」と思っている人は、こうした当たり前のようにやっていることを再点検してみるといいと思います。というわけで、上の方程式を考えながらざっくり考え直してみましょう。
例えば、この $x$ が整数と指定されていたら解はどうなるでしょうか。当然ですがありません。$x$ が有理数や実数であれば、先程の値が解となります。つまり、$x$ の全体がどのような数であるかということが重要な意味を持ちます。そして、その全体の中から、等式を満たすような要素をすべて求めるということをやっているわけです。そういう意味では、方程式は、全体から解を選ぶための基準を表していると考えることもできます。もし、集合を先取りで学んでいる人は、このことを集合と対応させて考えてみてください。
確かにこんな小難しいことを考えなくてもテストで点数は取れます。でも、自分がやっていることが何かを正しく知っておくことは悪くないと思うんですよね。そして、こういう部分を深く理解しているかどうかが、最終的に合否を決定するように思います。