2021第5回石川県総合模試の数学を解いてみた

塾長
金沢市統一テストが終わってすぐですが、第5回石川県総合模試が実施されました。こんな感じで模試が続くと、入試を意識せざるを得ませんね。総合模試は統一テストに比べて、より実戦的な問題が多いので、上位校狙いの人はしっかり復習をやっておきましょう!

というわけで「解いてみた」が連続して疲労度MAXな塾長です。しかし、そんなことはお構いなしで解説記事をアップしていきたいと思います。復習の際に参考にしていただければありがたいです。

概観

大問数7、小問数22というセットでした。前回よりも前半が軽かった分、図形に余裕を持って取り組めた人も多かったのではないかと思います。

毎回同じことを言っていますが、総合模試の特徴は試験時間内にすべて問題を解くのが厳しいということです。そのため、問題の取捨選択・時間配分などが重要となります。これは石川県の公立高校入試でも同じことが言えます。こうした本番を見据えた練習は模試でしかできないため、ある程度戦略を立てて受験したいところです。何となく受験して結果を見てボーダーに乗るかどうかの確認しかしないというのは、ちょっともったいないなあと思います。

試験内容としては、計算の過程や証明などを記述する問題が含まれており、単に答えを出すだけでは得点に結びつかない問題が多いのも特徴です。日頃から答えを出すだけではなく、答えを求める過程を説明する(記述する)練習に取り組んでおくことが大切です。これも石川県の公立高校入試と共通する部分です。

分野については、代数分野、幾何分野からバランスよく出題されています。入試標準レベルの良問が揃っているので、しっかりと復習ををすれば実力アップが期待できます。

今回は比較的平易な問題が多かったので、数学が得意な人は満点が取れたかもしれません。ただし、近年の数学力の低下を考えると、このレベルの問題でも平均点はそこまで高くならないと思われます。

全体的な難易度 やや易

各問題の概要

ここからは大問ごとの内容を細かく見ていきます。面白い問題や難しめの問題には詳しく解説をつけておきます。

大問1

内容 小問集合

難易度 

大問1は満点を狙いたいです。とくに(1)の計算は素早く、そして正確にやって時間のロスをしないようにしたいところです。

(1)の計算問題ですが、今回はオの計算を取り上げてみます。答えは合っていたという人が多いと思いますが、無駄な計算をやっていないかをよくチェックしておきましょう。ここで時間をセーブできれば、後半の図形の問題でも余裕が生まれるはずなので、上位校狙いの人ほどシビアにチェックして欲しいところです。

$$\frac{28}{\sqrt{7}}+\sqrt{2}\times \sqrt{14}$$

最初の項を $\displaystyle\frac{28\times \sqrt{7}}{\sqrt{7}\times \sqrt{7}}=\frac{28\sqrt{7}}{7}=4\sqrt{7}$ のように有理化して計算した人も多いと思います。これでも問題はありませんが、無駄な計算が多いように感じます。

$$\frac{4\times 7}{\sqrt{7}}=\frac{4\times \sqrt{7}\times\sqrt{7}}{\sqrt{7}}$$

のように頭の中で考えてしまえば、$4\sqrt{7}$ は暗算で求められるでしょう。$7=\sqrt{7}\times \sqrt{7}$ のような考え方は大切です。

後半も、$\sqrt{2}\times \sqrt{14}=\sqrt{2}\times\sqrt{2}\times\sqrt{7}$ と考えればすぐに $2\sqrt{7}$ となります。したがって、

$$\frac{28}{\sqrt{7}}+\sqrt{2}\times \sqrt{14}=6\sqrt{7}$$

これくらいは暗算で計算してしまいたいですね。

(2)については、とくに問題ないでしょう。両辺に2をかけて

$$x^2+6x-16=0$$

となるので、$(x-2)(x+8)=0$ と因数分解すればOKです。すぐに解の公式を使おうとする人もいますが、面倒なので回避したいところですね。

(3)は確率の基本的な問題でした。引いてくる2枚のカードの組合せは

\begin{align*}
(1,\ 2),\ (1,\ 3),\ (1,\ 4),\ (1,\ 5)\\
(2,\ 3),\ (2,\ 4),\ (2,\ 5)\\
(3,\ 4),\ (3,\ 5)\\
(4,\ 5)
\end{align*}

の10通りがあり、このうち積が偶数となるのは、少なくとも1つ偶数を含む7通りがあるので、もとめる確率は $\displaystyle \frac{7}{10}$ となります。これは、偶数にならない、すなわち奇数のみとなる組を数えて(3通り)全体から引くと考える方が早いですね。

(4)は今回の大問1の中ではいちばん面倒に感じたものかもしれません。具体例をいくつか作ってみて、その中で規則を考えていけば問題なくできるはずですが、解き方に頼っている人はこういう問題で時間をロスしてしまうので気を付けて欲しいですね。

上図は、$n=2$、$n=3$、$n=4$ のときの例です。のりしろがなければ $an$ と単純に計算できますが、のりしろが1つ入ると、そこから $-1$ する必要があります。そこで、$n$ とのりしろの関係を考えていきます。上の具体例から、のりしろは $n-1$ 個出てくることが分かるので

$$\ell=an+(-1)\times (n-1)$$

となることが分かります。あとは整理するだけです。

(5)は統一テストでも似たような問題が出ていましたが、こちらの方が簡単ですね。10番目と11番目の人がどこに入るかを考えればすぐに分かります。

塾長
大問1は満点だったという人も多いでしょう。大問1はミスなく素早く終わらせて、後半に余裕が持てるようにしておきたいですね。

大問2

内容 規則性

難易度 

大問2は規則性の問題でした。規則性の問題といっても、そこまで規則に着目する必要がなくちょっと中途半端な問題でした。問題が少し長いので「ちょっと何言ってるか分からない」と思った人もいるかもしれませんが、設定さえ読み取れてしまえば、易しい問題でした。

(1)はこの設定よく確認しつつ具体例を作っていきましょう。設定を確認するためには「自分で作ってみる」のがいちばんです。

まずは $n=6$ の具体例を作ると上のようになります。同様に $n=7$ も作ってみます。

こんな感じですね。さて、$a$ が偶数段目にくるように $3\times 3$ のマスを設定しますが、このときに1つだけ確認しておきたいのが、「 $a$ の場所はどこでもいいのか?」ということです。$c-b$ を計算する際に $a$ の値によって影響があるのかどうかをきちんと確認しなければダメです。

塾長
実際には、この具体例を使って確認するだけで、$c-b=14$ となるのは $n=6$ のときであることが分かります。が、そこで終わってしまうのは少し軽率です。

ということで、図2として与えられたものを用いて考えます。

これは、$n=5$ のとき、$a$ が8に来るようにマスを設定したものです。このとき、$c-b$ は $18-6=12$ となります。次に、$a$ の位置をズラしてみます。

今度は $n=5$ で $a$ が10に来るようにマスを設定します。このとき、$c-b$ は $20-8=12$ となります。$a$ の位置は影響ないことが予想されます。一般的にも成り立つかどうかをきちんと確認してみましょう。

偶数段目に $a$ を設定すると、$b$ は $a-2$ で与えられます。また、$c$ は$a$ の2段下の値になります。1段に $n$ 個の整数が入るため2段だと $2n$ 個になります。したがって、$c=a+2n$ と表せます。このとき

$$c-b=a+2n-(a+2)=2n-2$$

と $a$ が消えるため、$c-b$ は $a$ の値には関係なく、$n$ によって決まる値であることが分かります。これを用いれば、$c-b=14$ を満たす $n$ の値は

$$2n-2=14$$

から $n=6$ が得られます。

塾長
具体例を作って確かめるということは非常に大切ですが、有限の具体例で成り立つことが「すべてにおいて成り立つ」かどうかは分かりません。そのために、文字などを用いて一般化して考えることが大切です。高校入試ではそこまで考えなくても点がもらえますが、一歩踏み込んで考える習慣をつけておきたいですね。

(2)は、(1)において文字で考えたものを奇数段目に持ってきた場合を考えるだけです。

なんかこんな感じになりますね。$b$ の値が先ほどと変わって、$a+2$ となります。$c$ の値は変わりなく、$a+2n$ となります。さらに、$d$ はどうなるでしょうか。$c$ が奇数段目にあるため、$d$ は $a$ と $b$ の関係と同様に、$c+2$ と表されます。すなわち $a+2n+2$ となります。

あとは、これらを用いて計算するだけですね。

\begin{align*}
&bc-ad\\
=&(a+2)(a+2n)-a(a+2n+2)\\
=&4n
\end{align*}

となります。

塾長
もうちょっと深めてみると面白い題材ですが、模試の問題としてはこのくらいまでしか扱えないかもしれないですね。

大問3

内容 関数

難易度 標準

大問3は2次関数の問題でした。これも基本的な知識が備わっていれば難しくなかったと思います。

(1)は変域(値域)の問題です。定義域($x$ の変域)と値域($y$ の変域)の関係はグラフを用いて考えます。計算は必要ですが、計算だけで考えるものではありません。そこを勘違いして、定義域の端点だけを求めてしまう人がいるので要注意です。

グラフから $y$ はどこからどこまでの値をとり得るかを考えてください。$0\leqq y\leqq 8$ となりますね。このとき、$\displaystyle\frac{1}{2}\leqq y\leqq 8$ としている人をよく見かけます。それでは始点と終点の $y$ の値を求めただけで、変域を求めたことにはならないのでご注意を。

(2)も基本的な問題です。$t=4$ のときにどうなるかグラフを完成させてみましょう。

はい、こんな感じですね。Cの $x$ 座標はグラフの対称性から $-4$ となります。このときの座標は A$(4,\ 8)$、C$(-4,\ -4)$ となります。あとはこの2点を通る直線を求めましょう。傾きは、$\displaystyle\frac{12}{8}=\frac{3}{2}$ となります。そして、$(4,\ 8)$ を通ることから

$$y=\frac{3}{2}x+2$$

となることが分かります。このくらいは暗算で求めて欲しいですね。$y=ax+b$ としてAとCの $x$ と $y$ の値を代入して連立して解く人もいますが、回りくどく計算ミスを誘発する可能性が高いので、できれば暗算でできるようにしておきましょう。

(3)もよくある問題でした。まずは、$\triangle\mathrm{ABC}$ が直角二等辺三角形となる場合を考えましょう。

ちょっと図が見にくいですが、$\mathrm{AB=BC}$ となっています。この条件を座標の条件として表してみます。$\mathrm{AB}$ は Aの $y$ 座標からBの $y$ 座標を引いたものとなります。また、$\mathrm{BC}$ はBの $x$ 座標からCの $x$ 座標を引いたものとなります。このあたりが曖昧な人は、座標のところに戻ってきちんと復習しておいてください。とても大切な内容ですので。

A、B、Cの座標は図に書き込んであります。これを用いて $\mathrm{AB=BC}$ を表すと

$$\frac{t^2}{2}+\frac{t^2}{4}=2t$$

となります。整理をすると、$3t^2=8t$ となります。$t=0$ のときは三角形ができあがらないので $t\neq 0$ です。したがって、両辺を $t$ で割って、$\displaystyle t=\frac{8}{3}$ が得られます。

塾長
$t \neq 0$ の確認なしで両辺を $t$ で割ってはいけませんよ! 理由は分かりますか?

大問4

内容 方程式

難易度 

今回も方程式は単純な問題でした。解説することもほぼありません(笑)

菓子A菓子B値段
Pセット8101800
Qセット62900

与えられた条件を表に表し直すとこんな感じです。あとは、菓子Aを200個ちょうど使って36000円になることを考えます。

Pセットを $x$ 個、Qセットを $y$ 個作ったとすると、菓子Aの個数については、$8x+6y=200$ が成り立ちます。また、金額については $1800x+900y=36000$ となります。この2式を連立して解くだけです。$x=10$、$y=20$ となります。

塾長
最近の入試では、方程式の問題は問題文が長くなって正答率が低くなることが多いので、こういうシンプルな問題のときはしっかりと解き切れるようにしておきたいですね。

大問5

内容 作図

難易度 標準

第4回のときの作図の問題は難しかったのですが、今回は標準的な問題に戻りました。条件は

  • 点 $\mathrm{P}$ は辺 $\mathrm{AB}$ 上にある。
  • 辺 $\mathrm{BC}$ 上に $\mathrm{AQ=BQ}$ となる点 $\mathrm{Q}$ をとると、$\mathrm{AQ\perp PQ}$ となる。

という2つですが、大事なのは2つ目の条件です。$\mathrm{AQ=BQ}$ となる点は $\mathrm{AB}$ の垂直二等分線上の点なので、下図のように $\mathrm{AB}$ の垂直二等分線を作図して、$\mathrm{BC}$ と交わる点を $\mathrm{Q}$ とします。あとは、$\mathrm{AQ}$ の垂線を $\mathrm{Q}$ から引き $\mathrm{AB}$ と交わる点を求めればOKです。

塾長
作図は初等幾何の範囲なのですが、この範囲の知識が不足している人が多いように思います。高校入試で最も大切なのは幾何の分野なのですが、ここを捨てても上位校には進学できてしまうので、いろいろと困ったことになります。上位校を狙っている人は、後半の幾何の内容でしっかりと得点できるようにいろいろな問題に挑戦してみてくださいね!

大問6(復習おすすめNo.2)

内容 平面図形

難易度 標準

今回の平面図形はオーソドックスな問題で比較的解きやすかったのではないかと思います。解説では、中3内容を用いずに解いてありますが、ここでは相似をガンガン用いて解いてみます。相似をまだ学習していない人は、模範解答の方をご覧ください。

(1)は角度の問題です。$\angle\mathrm{ADB}=57^\circ$、$\angle\mathrm{AEB}=44^\circ$ のとき、$\angle\mathrm{DFE}$ を求める問題です。これはよくある問題なので解けた人が多かったでしょう。

図のように、$\mathrm{F}$ を通り $\mathrm{AD}$ に平行な直線を引くと $\mathrm{AD}//\mathrm{FP}//\mathrm{BC}$ となります。あとは上図のように錯角を利用することで

$$\angle\mathrm{DFE}=\angle\mathrm{ADB}+\angle\mathrm{AEB}=101^\circ$$

となります。

(2)は面積の問題ですが、ここは相似を使って考えてみます。まず、$\triangle\mathrm{AFD}=3\mathrm{cm}^2$、$\triangle\mathrm{ABF}=12\mathrm{cm}^2$ が与えられていますが、この2つの三角形は、$\mathrm{FD}$、$\mathrm{BF}$ を底面と見ると高さの等しい三角形になります。そのため、面積比がそのまま底辺の比となります。

$$\mathrm{BF:FD}=12:3=4:1$$

となります。さらに、与えられた条件から $\triangle\mathrm{AFD}\sim\triangle\mathrm{EFB}$ となるので $\mathrm{EF:FA}=4:1$ となることも確認しておきましょう。

次に、$\mathrm{AD=EC}$ と $\mathrm{AD}//\mathrm{BC}$ から、四角形 $\mathrm{AECD}$ が平行四辺形となることを確認しておきましょう。そして、この平行四辺形$\mathrm{AECD}$ を対角線 $\mathrm{DE}$ で半分にします。

そうすると、$\mathrm{EF:FA:DC}=4:1:5$ が分かります。$\triangle\mathrm{AFD}$ と $\triangle\mathrm{DFE}$ も高さの等しい三角形で、底辺の比は $1:4$ となるので、$\triangle\mathrm{DFE}$ は結局 $\triangle\mathrm{ABF}$ と同じ面積となり $12\mathrm{cm}^2$ となります。したがって、$\triangle\mathrm{ADE}=15\mathrm{cm}^2$ となります。当然、$\triangle\mathrm{ADE}\equiv \triangle\mathrm{CED}$ なので、$\triangle\mathrm{CED}=15\mathrm{cm}^2$ です。四角形 $\mathrm{DFEC}$ は $\triangle\mathrm{CED}=15\mathrm{cm}^2$ と $\triangle\mathrm{DFE}=12\mathrm{cm}^2$ を足したものとなるので、求める面積は

$$27\mathrm{cm}^2$$

となります。慣れてくるとほぼ暗算で答えが求められます。

(3)は $\mathrm{BD}//\mathrm{GC}$ の証明ですが、平行の証明なので角度(錯角or同位角)に着目していきましょう。このとき、与えられている条件から、$\triangle\mathrm{AFD}$ と $\triangle\mathrm{EGC}$ の合同が言えそうだなあと気づけたらOKです。

(2)の設定はそのままなので、$\mathrm{AD}//\mathrm{BC(EC)}$、$\mathrm{AD=EC}$ であり、さらに $\mathrm{AF=EG}$ が与えられているので、あとは簡単です。$\mathrm{AD}//\mathrm{BC(EC)}$ から $\angle\mathrm{FAD}=\angle\mathrm{FEB}$ であり、対頂角は等しくなるので、$\angle\mathrm{FAD}=\angle\mathrm{FEB}=\angle\mathrm{GEC}$ となります。したがって、$\triangle\mathrm{AFD}\equiv \triangle\mathrm{EGC}$ が言えます。

したがって、$\angle\mathrm{EGC}=\angle\mathrm{AFD}$ となります。これで、同位角が等しくなることから $\mathrm{BD}//\mathrm{GC}$ が示せました。

塾長
今回の平面図形は、上位校狙いの人は満点を狙いたい問題です。とくに相似を用いた線分比や面積比は頻出なので、いろいろな問題に挑戦してみてください。

大問7(復習おすすめNo.1)

内容 空間図形

難易度 標準

今回は空間図形の問題は(3)が面倒な問題でしたが、それ以外はサービス問題だったので(1)(2)はしっかりと解いておきたい問題です。上位校を狙っている人は(3)もしっかり解いて欲しいところです。

(1)は三角錐の投影図の問題です。これについてはとくに問題はないと思います。が、「まちがっているもの」という条件を見落としてしまった人もいるかもしれません。「太字で書いてあるのに見落とすわけない!」なんて思うかもしれませんが、太字で書いてあっても赤字で書いてあっても見落とす時は見落とします。とくに簡単な問題ほど問題文をいい加減に読む人が多いので、意識的に問題文を丁寧に読むようにしておきましょう。なお、まちがっているのはイですね。頂点Aがどこにくるかを考えると、イだけとんでもない図形になります笑

(2)は三角錐 $\mathrm{AMDN}$ の体積を求める問題です。(面倒になってきたので単位を省略しています)

こんな感じの図が与えられています。$\mathrm{M}$、$\mathrm{N}$ はそれぞれ $\mathrm{BC}$、$\mathrm{BD}$ の中点です。図を見た瞬間に、底面 $\mathrm{MND}$、高さ $\mathrm{AB}$ の三角錐の体積を求めれば良いことに気づいて欲しいですね。錐体の場合は高さはどこになるかということを優先的に考えてみるといいでしょう。

底面 $\mathrm{MND}$については、下図のようになります。

高さの等しい三角形に着目することで $\triangle\mathrm{DBM}$ が $\triangle\mathrm{DBC}$ の半分であり、さらにその半分が $\triangle\mathrm{MND}$ であることが分かります。つまり、$\triangle\mathrm{MND}$ は $\triangle\mathrm{DBC}$ の $\displaystyle \frac{1}{4}$ となります。したがって、

$$\triangle\mathrm{MND}=\frac{1}{4}\times \frac{1}{2}\times 12\times 12=18$$

となります。ゆえに、求める三角錐 $\mathrm{AMDN}$ の体積は

$$\frac{1}{3}\times 18\times 12=72$$

となります。

(3)も難しく感じた人が多かったと思いますが、高さ、底面をどこにとると計算しやすいかを考えてみると着目すべき部分が見えてくるはずです。なお、模範解答の解説を読もうと思いましたが、脳が拒否してしまったので、ここでも相似をガンガン使って考えていきます。

下図を見ながら四面体 $\mathrm{ABEO}$、四面体 $\mathrm{ECDF}$ の高さ、底面はどこに設定するといいか考えてみてください。高さは底面に対して垂直でないといけないので、$90^\circ$ を意識するといいでしょう。

 

まず、四面体 $\mathrm{ABEO}$ については、$\mathrm{O}$ から $\mathrm{AB}$ に下ろした垂線(下図の $\mathrm{OI}$)を高さとするといいでしょう。底面は $\triangle\mathrm{ABE}$ となります。もちろん、$\mathrm{OI}$ と $\triangle\mathrm{ABE}$ が垂直であることも確認してください。

このとき、$\triangle\mathrm{ADB}\sim\triangle\mathrm{AOI}$ であり、相似比は $2:1$ であることから、$\mathrm{OI}=6$ となります。まずはここまで確認しておきましょう。底面のことは後回しにします。

次に、四面体 $\mathrm{ECDF}$ については $\mathrm{E}$ から $\mathrm{BC}$ に下ろした垂線(下図の $\mathrm{EH}$)を高さとするといいでしょう。底面は $\triangle\mathrm{FCD}$ となります。$\mathrm{EH}$ と $\triangle\mathrm{ECD}$ も当然ながら垂直となります。

このとき、$\triangle\mathrm{ABC}\sim\triangle\mathrm{EHC}$ であり、相似比は $4:3$ であることから、$\mathrm{EH}=9$ となります。

さらに、底面積について考えてみましょう。まずは、四面体 $\mathrm{ABEO}$ の底面 $\triangle\mathrm{ABE}$ についてです。

このとき、$\triangle\mathrm{ABE}$ は $\triangle\mathrm{ABC}$ の$\displaystyle\frac{1}{4}$ であることに注意してください。一方、四面体 $\mathrm{ECDF}$ の底面 $\triangle\mathrm{FCD}$ は下図から $\triangle\mathrm{DBC}$ の$\displaystyle\frac{1}{4}$ となります。

このとき、$\triangle\mathrm{ABC}\equiv\triangle\mathrm{DBC}$ であるため、結局、四面体 $\mathrm{ABEO}$ と $\mathrm{ECDF}$ の底面積は等しいことが分かります。そのため、2つの四面体の体積比は高さの比と一致します。すなわち

$$\mathrm{ABEO:ECDF=OI:EH=6:9}$$

となります。したがって、$\displaystyle\mathrm{ABEO}=\frac{2}{3}\mathrm{ECDF}$ となります。

塾長
1つ1つ考えていけば難しくありません。あれもこれもと欲張らず、まずは1つ決めてそれをじっくりと考えてみましょう。

まとめ

というわけで、今回は全部の問題を解くのに20分ほどで済みました。解きながら「簡単な問題が多いな」と感じました。いつも総合模試の問題をやってみると30分程度かかるので、全体的にも易しかったようです。ただし、実際に中学3年生が解くとなると、やはり全問を時間内で解くのは難しいと言えるでしょう。一方、数学が得意な人であれば100点も可能なテストなので、ここはぜひ100点の生徒が出てもらいところですね!

今後は、図形の問題に中3内容が含まれてくるので、難し目の問題が増えていきます。もちろん、入試でも中3の図形の内容は頻出なので、しっかりと準備しておきたいですね。今回の空間図形の問題などは相似を用いた考え方を採用しているので、ぜひ参考にしてください。

入試まではまだまだ時間があります。焦らず弛まず怠らず、日々の勉強を頑張っていきましょう!

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