今週から本格的に授業がスタートする学校も多いと思います。とくに新高校1年生や新中学1年生は新しい環境でのスタートということで、緊張しているという人もいるかもしれません。あるいは、希望に満ち溢れてエネルギーが漲っているという人もいることでしょう。私も、塾の前を真新しい制服を着て通り過ぎていく学生を見ながら、「今年も始まったな!」と気持ちを新たにしています。
ま、塾の方ではすでに新年度が始まっているんですけどね!笑
今年度は新高校1年生のクラスがすでに満席となり、新中学1年生のクラスももうすぐ満席ということで、スタートから熱気のあるクラスとなっています。
新年度になると、数学は計算の単元ばかりとなります。
この計算の単元はなかなか扱いが酷くて、とくに新高校1年生の場合は因数分解あたりまでの内容が入学までの課題として出され「自分でやってきてちょうだいね〜」となっているケースがほとんどです。
そして、入学早々テストが実施され「高校の勉強を甘く考えているヤツはいないか?」と無言の圧力を感じることになります。私が高校生になったときもそんな感じでしたが、あれから30年ほど経った現在も何も変わっていないようです。
そんなふうに考えられているような気がします。
この最初の計算の単元の扱いが、数学に対する大きな勘違いを生み出す一因なのではないかと最近は思うようになりました。
もちろん、計算における約束事や仕組みをしっかりと理解しつつ進めているのであれば何の問題もないのですが、表面的な手続きを当てはめる練習を繰り返しただけで「高校の数学もいけそうだな」と勘違いしてしまう人も少なくありません。また、高校入試の勉強の延長のように「数をこなせばそのうち何とかなる」と思い込んでしまう人も多そうです。
計算の単元は確かに内容がシンプルです。しかし、シンプルだからこそ問題が表面化されないまま過ぎてしまう可能性も高いように思います。ここで勘違いしたまま突き進んでいくと、二次関数の後半や三角比あたりの内容から少しずつ脱落する人が出てきます。その段階ではまだ何とかなるのですが、さらに後になって問題が表面化するケースだとかなり大変なことになります。
そんな感じで塾へやってくる生徒たちの原因を探ってみると、やはり最初の計算の単元のところで数学の勉強を完全に勘違いしてしまっていたというケースが多く見られます。しかも、年々こうしたケースが増えているように思います(とくに上位校で)。
そういうわけで、最初の計算の単元については、3年ほど前から結構しつこく扱うようにしています。計算の工夫も常に意識してもらうように指導をしています。パパッと終わらせてしまいがちな部分なのですが、案外、ベースとなる大切な要素が詰まっていると思うので、そのあたりをしっかりとやってもらいたいですね。