何を重視するのか

新緑が眩しい季節になりました。暑さを感じる気温の日も増えてきて、気分も乗ってきた気がします。仕事はあまり捗っていませんが。
ほとんどの高校では中間テストが終わり、中学生もそろそろ定期テストが始まる時期となりました。
試験前に慌てて準備をするような悪い習慣は早く捨ててしまってくださいね。
と、そんな時期にとある衆議院議員の方のツイートが炎上していました。プロフを見ると、維新の議員さんということで、まあアレだなと納得してしまいましたが。
一連のツイートを見ていると、「ああ、そういう勉強をして来た人なんだな」という感想しかありません。
確かに、三角関数といえば加法定理などの公式がたくさん登場し、「咲いたコスモス」とか「幸子小林」とか謎の語呂で覚えた、なんていう話も聞きます。
個人的な推測ですが、この方も解法や公式を暗記してそれらを問題に当てはめるような勉強しかしてこなかったんだろうなと思います。
いわゆる「試験のための勉強を頑張ってきた」タイプなのではないかと思います。
そういう人が想像の5倍くらい存在するということは、高校生を指導するようになってから嫌というほど思い知らされました。悲しいですが、これがこの国の現状です。国が急速に衰退するのも頷けます。
○○なんて大人になって一回も使っていない
もっと実用的なことを学ぶべきだ
こんな声は事あるごとに聞こえてきます。
以前も、ゆとり教育についての議論があったときに、2次方程式の解の公式(うろ覚えですが)が同じような標的になっていました。
いったい何のために数学を勉強しているんでしょうね。
これは私個人の考えですが、高校で数学を学ぶ意味というのは大きく2つあると考えています。
1つは、その先の高等教育における専門知識の土台を作ることです。
これは一般的にもよく言われていることです。
もう1つは、抽象的で分かりにくいものを理解するその方法を学ぶ事です。
個人的には、こういう部分をきちんと身につけて大学へ行ってほしいと思っています。
なんか難しくてよく分からないから3行で説明して、なんていう思考しかできない人が大学で何を学ぼうというんですかね?
ま、いつも言ってるんですが、試験の対策ばかりやっていても何にもならないのです。
それこそ、大人になったときに何も残りません。
だから、このような発言が出てくるのでしょう。
その思考も推して知るべし、です。
もっと、普通に数学を学んだらいいんです。ちゃんと勉強すると、三角関数はめちゃくちゃ面白いですよ!