2022第4回石川県総合模試の数学を解いてみた

塾長
先日第4回石川県総合模試が実施されました。当塾では第3回はパスしたので、今回が1ヶ月ぶりくらいの模試となりました。難しかったという声をたくさんいただきましたが、数学はどうだったんでしょうか?

総合模試を受験したみなさん、お疲れ様でした!

10月も半ばとなり、受験勉強も本格化してくる時期ですが、結果はどうだったでしょうか。

今回は全体的に重たい問題が多かったので、試験を受けながら「ああ難しい」と感じた人が多かったのではないかと思います。大問3がいつもに比べると面倒な問題だったので、ここで時間を取られてしまった人は焦りも出たのではないかと想像します。

単体で見ると面白い問題が多かったので、今回はしっかり解説記事を作っていこうと思います。

なお、金沢市の方は第1回統一テストも近づいているので、今回の模試をしっかり復習しておくといい準備になるでしょう。この記事が、復習のお役に立てれば幸いです。

概観

問題のセットは、いつも通りの大問数7(小問数22)で石川県総合模試の標準的なセットでした。

標準的なセットと書いていますが、50分の試験時間内に全てを解き切るのはかなり難しい問題構成となっています。

大問1は基本的な問題を中心とした小問集合ですが、大問2以降はかなり高い思考力が要求されます。また、公立高校入試と同様に計算過程や考え方を記述させる問題が目立ちます。普段の勉強で、答えを出すだけのような勉強をしていると、なかなか得点できないということになります。とくに学校のワークを繰り返しやっているようなタイプの人は要注意です。答えを出すだけではなく、きちんと論理的に答案を記述する練習を少しずつやっていく必要があるでしょう。近年の入試問題は、こうした傾向がますます強まっており、問題集を繰り返しやってパターンを覚えれば良いといった考え方は通用しなくなってきています

出題内容については毎回ほぼ固定されています。前半が方程式や関数を中心とした代数分野からの出題、後半が作図を含む幾何分野からの出題です。問題レベルについては、簡単な問題は少ないですが、いわゆる難問や奇問と呼ばれる問題はなく、入試標準レベルの問題が中心となります。復習をしっかりとやれば相応の実力アップにつながる問題が多いと言えるでしょう。模試を受験したら1週間以内には復習を終わらせるようにしましょう。

全体的な難易度 やや難

ここからは問題の具体的な解説となります。

塾長
問題用紙を準備してご覧ください。

大問1

内容 小問集合

難易度 

大問1はどのレベルの受験生であっても、満点を目指していきましょう。まずは、大問1をしっかりと得点できるようになることが大切です。

とくに(1)の計算でミスがあった人は大いに反省してください。エで符号ミスをしているような人は数学以前の問題です。しっかりと計算の規則を確認しておいてください。

なお、今回、塾長が個人的に気になった問題は(1)オ、(3)、(4)です。いずれも模範解答があまり良くないので、以下を参考にしてください。

(1)のオの根号を含む計算では、面倒な計算をする人が多いので要注意です。$\sqrt{45}$ をわざわざ、$3\sqrt{5}$ としたり、$\displaystyle\frac{18}{\sqrt{12}}$ をいきなり有理化したりする人が結構見受けられます。

\begin{align*}
&\sqrt{\frac{45}{15}}+\sqrt{\frac{18\times 18}{12}}\\
=&\sqrt{3}+\sqrt{\frac{2\times 3\times 3\times 2\times 3\times 3}{2\times 2\times 3}}\\
=&\sqrt{3}+3\sqrt{3}\\
=&4\sqrt{3}
\end{align*}

くらいにはまとめたいところです(これでも書きすぎなくらいですが)。

(2)の2次方程式は、$x^2-2x-8=(x-4)(x+2)$ と因数分解できることにすぐ気がつけるようにしましょう。ちなみに、$(x-4)(x+2)=0$ の解が $x=4$ または $x=-2$ となる根拠は理解していますか?

塾長
余裕がある人は、$(x-1)^2-9=0$ から $x-1=\pm3$ へと変形する方法も確認しておきましょう。こちらも大事な考え方です。

(3)はただの比例の問題です。$x=3$ のとき $y=-12$ なので、$x=-5$ のときは $y=20$ です。

塾長
$y$ は $x$ に比例するから $y=ax$ で〜、などと考えた人は思考停止していますよ。模範解答もそのようになっていたので心配です。数学を理解している人であれば、そんなことをしなくても当然のように $y=20$ となります。比例ってどういう関係でしたか?

(4)は角度の問題でした。これも模範解答があまりセンスのない感じだったので、以下のように考えて欲しいところです。

図において、赤い補助線を引きます。そして、$a^\circ+b^\circ=70^\circ$ に気をつけると

$$x=24^\circ+56^\circ+70^\circ=150^\circ$$

がすぐに求まります。

(5)は確率の問題でした。この程度の問題は全部書き出して考えましょう。赤球を1、2、3、白球を4、5、6とすると
(1,2)、(1,3)、(1,4)(1,5)(1,6)
(2,3)、(2,4)(2,5)(2,6)
(3,4)(3,5)(3,6)
(4,5)、(4,6)、
(5,6)
の15通りの取り出し方があり、このうち赤球と白球が1個ずつとなるのは太字の9通りあります。したがって、求める確率は

$$\frac{9}{15}=\frac{3}{5}$$

となります。

塾長
取り出すパターンは、(白、白)(白、赤)(赤、赤)だから $\displaystyle\frac{1}{3}$ だな!なんて考えた人は、確率が何かをもう1度勉強しなおしましょう。

大問2

内容 規則性的な何か

難易度 

大問2は確率か規則性がメインで、たまに統計などのイレギュラーな問題が出ます。今回は、規則性っぽい問題だなあと思って解いてみましたが、何というか、ただの計算問題みたいでした。

(1)は与えられた図形の面積を求めるだけです。方眼の1目盛が1cmだという設定です。

半径1の四分円が5つと、面積1の正方形が13個あるので

$$\frac{5}{4}\pi+13 (\mathrm{cm}^2)$$

となります。

(2)は(1)を受けて面積を求めるのかと思いきや、周りの長さを求めるという問題です。こういう無意味な出題はできればやめて欲しいところです。

塾長
問題をよく読んでいない生徒が悪い!などと言う人もいますが、数学の試験なんで数学のことで差がつくテストにして欲しいです。

これは、実際にどんな図形になるかを図1のところにでも書き出してみましょう。以下のようになるはずです。

この問題は、正直なところこの図がきちんと描けたかどうかそれだけの問題です。図さえ描けてしまえば、あとは1cmの直線と四分円弧がそれぞれ何個あるか数えるだけです。直線は8個、四分円弧は9個となります。したがって

$$8+\frac{9}{4}\times2\pi=8+\frac{9}{2}\pi (\mathrm{cm})$$

となります。

塾長
ちょっと出題意図がよく分からない問題でしたね。繰り返しの図形の問題だとしても、ちょっと問題が弱いですね。図などを描かない人が増えているので、そういったことへの警鐘なのでしょうか? う〜ん・・・

大問3(復習おすすめNo.1)

内容 関数

難易度 やや難

大問3はグラフを用いた関数の問題でした。第2回の模試でもダイヤグラムを用いた問題がありましたが、少し似た雰囲気の問題でしたね。

速さに関する問題は、方程式の問題として扱うことが多いのですが、今回のように関数のグラフと対応させて考えると視覚的にも分かりやすくなります。計算は計算で大切ですが、それを目に見える形に表すということも、同じくらいかそれ以上に大事です。

というわけで、まずは問題の設定を確認しましょう。

AさんP駅から自転車に乗って毎分180mの速さで図書館に向かい、図書館に着くと2分間休憩し、再び自転車に乗って、行きと同じ速さでP駅に戻った。
BさんQ駅からP駅まで、毎分60mの速さで歩いた。
CさんQ駅からP駅まで、一定の速さで歩いた。

Cさんが最初に出発して、その後、AさんとBさんがそれぞれP駅、Q駅を同時に出発した。

と、こんな感じの設定になっております。

(1)は、Bさんが図書館を通過したのはAさんが図書館についてから何分後かを求める問題です。

まずQ駅から図書館までの距離が $1200-720=480$ であることを確認しておきましょう。

Aさんが図書館に着いたのは出発してから、$720\div 180=4$ 分後です。また、Bさんが図書館に到着するまでの時間は $480\div60=8$ 分後です。したがって、4分後ですね。

(2)の問題は以下です。

AさんがP駅を出発してから $x$ 分後の、P駅からAさんがいる地点までの道のりを $y$ mとする。このとき、Aさんが図書館を出発してからP駅に戻るまでの $x$ と $y$ の関係を表す式を求めなさい。ただし、変域は示さなくてもよいものとする。

こういう感じで、最近の問題はどんどん長くなっています。読むのも面倒ですね(笑)

求めるものは「Aさんが図書館を出発してからP駅に戻るまでの $x$ と $y$ の関係を表す式」です。ただし、「AさんがP駅を出発してから $x$ 分後の、P駅からAさんがいる地点までの道のりを $y$ mとする」に気をつけましょう。ここは、グラフをきちんとイメージしておきたいところです。

ということで、グラフはザックリとこんな感じになります。とくに、同じ速さでP駅に戻るので図形的に対称となることに注意しておきましょう。図書館を出発してからP駅に戻るまでのグラフの傾き(速さ)は、$-180$ となることもチェックしてください。こういう部分をわざわざ計算しないとできないという人は、1次関数についての理解が不足しています。傾きとは何か、そして、このグラフでは傾きが何を表すか、そういったことは常に確認する癖をつけておきましょう。

速さが分かったので、グラフの式は $y=-180x+p$ となります。これが $(10,\ 0)$ を通過するので、$p=1800$ となり、求める関係式は

$$y=-180x+1800$$

となります。

塾長
ちなみに、模範解答の解説では計算によって求めていますが、問題の趣旨的にはやはりきちんとグラフを描いて考えるべきではないかと思います。

そして、正答率がかなり低くなりそうな(3)を見ていきましょう。

ここもグラフを用いて目で確認しながら考えていくのが良いでしょう。ということで、(2)で描いたAさんのグラフにBさんのグラフを追加してみましょう。Bさんは、Q駅からP駅まで20分かけて移動することは、サクッと計算しておきましょうね。

こんな感じになります。そして、ここにCさんのグラフを書き込んでいきます。大事なことは3つあります。まず、Aさん、Cさん、Bさんの順にP駅に到着するということ。そして、AさんとCさんは一度だけ並ぶ瞬間があること。そして、忘れてはいけないのが、Cさんが最初にQ駅を出発するということです。これは、上のグラフで考えると、Cさんは $x$ がマイナスのところか出発するような感じです。

さて、ではCさんのグラフはどのようなものが考えられるでしょうか。まずは、1つ具体的なものを作ってみることにしましょう。値などはどうでもいいので、このグラフならOKというものを1つ考えてみます。

上図の赤線のようなグラフであれば条件を満たします。そして、ここからグラフをいろいろ動かしてみて、条件を満たす範囲を探ってみましょう。とくに図の黒丸の点を外すことはできないので、ここを中心に直線を回転させながら見ていくといいでしょう。

いろいろ動かしてみると、上の図の赤い実線と点線のグラフが境界となることが分かります。

実線の方は $(0,\ 1200)$ と $(6,\ 720)$ を通る直線です。点線の方は $(6,\ 720)$ と $(20, 0)$ を通る直線です。

それぞれの傾きを求めれば、$\displaystyle-\frac{480}{6}=-80$、$\displaystyle-\frac{720}{14}=-\frac{360}{7}$ となります。速さは傾きの絶対値をとればいいので、求める答えは

$$\frac{360}{2}<a<80$$

となります。

塾長
この問題はグラフを利用することに慣れているかどうかが鍵となります。グラフの問題はグラフの問題、速さの問題は速さの問題、のようにパターン化して考えてしまう人には、こうした問題はなかなか難しいようです。普段の勉強でも、思考が固定化されないように、柔軟な発想で解く練習をしておきましょう。別解をどんどん考えてみるのがおすすめです。

大問4

内容 方程式

難易度 

今回の方程式の問題はかなり易しい問題だったので完答しておきたいところです。

  • 商品Bの定価は商品Aの定価より500円高い
  • 商品Aは定価の20%引き、商品Bは定価の40%引きで売っていたので、Aを3個、Bを4個買ったら6000円だった

問題としてはたったのこれだけです。

商品Aの定価を $x$ 円とすると、商品Bの定価は $x+500$ 円となります。

Aの定価の20%引きは $0.8x$ となります。また、Bの定価の40%引きは $ 0.6(x+500)$ です。

したがって、

$$3\times 0.8x+4\times 0.6(x+500)=6000$$

これを解いて $x=1000$ となります。

よって、Aの定価は1000円、Bの定価は1500円となります。

塾長
模範解答のように連立方程式にしてもいいでしょう。ただ、このくらいの問題であれば文字は1個でも十分だと思います。

大問5

内容 作図

難易度 標準

大問5は作図の問題でした。今回は、いつもに比べると取り組みやすい問題だったと思います。

与えられた図と条件は以下の通りです。

  • 点Pを中心とする円は、辺BCと点Dで接する
  • 点Pを中心とする円は、辺ABと接する

作図の問題では、いきなり定規とコンパスであれこれやる前に、まずは図形の知識をフルに使ってどのような位置にPがくるかを予想することが大切です。もちろん、大まかな図を描きながら「この辺にくるな」というのを確認してみましょう。

上の2つの条件を満たすような点Pを考えると、下図のような位置に点Pがくることが見えてきます。

そうすると、点Pは角Bの二等分線上の点であることが見えてくるはずです。また、Dは円と直線の接点であることから、$\mathrm{PD\perp BC}$ であることも分かります。

以上から、Dを通るBCの垂線と、角Bの二等分線の交点を作図し、それらの交点をPとすればOKです。

塾長
作図の問題は等しい距離というのが重要なテーマとなります。受験生のみなさんであればいろいろな図形の知識を持っていると思いますが、それらの中に潜んでいる「等しい距離」に着目してみると作図の問題がより明確に見えてくるのではないかと思います。

大問6(復習おすすめNo.2)

内容 平面図形

難易度 標準

今回の平面図形は二等辺三角形をベースにした問題でした。この時期は、まだ相似などが入ってこないため、方針は立てやすいと思います。その一方で、難度を保つためにかなり高度な思考力が要求される問題が出題されることもあります。今回はそんな中でも比較的易しめの問題だったと思います。上位校を狙う人であれば、このレベルは満点を取っておきたいところです。

まずは、条件を確認しましょう。$\mathrm{AB=AC}$、$\mathrm{AB>BC}$、$\mathrm{CB=CD}$ が与えられています。

(1)は、$\angle\mathrm{BDC}=54^\circ$ のときの $\angle\mathrm{ABD}$ の大きさを求める問題です。

$\mathrm{CB=CD}$ から $\angle\mathrm{BDC}=\angle\mathrm{DBC}=54^\circ$ となります。このとき

$$\angle\mathrm{BCD}=36^\circ\times 2=72^\circ$$

となります。また、$\mathrm{AB=AC}$ から $\angle\mathrm{BCD}=\angle\mathrm{CBA}=72^\circ$ なので

$$\angle\mathrm{ABD}=72^\circ-54^\circ=18^\circ$$

となります。

塾長
個人的に、$\angle\mathrm{BCD}$ を求めるときに $\triangle\mathrm{BCD}$ の内角の和を考えて、$180-54\times 2$ と計算するのはミスをしそうなので回避しています。計算に関してはポンコツなんで、なるべく桁数は小さくしたい塾長です笑

(2)は条件が以下のように条件が増えます。

$\mathrm{DE}//\mathrm{BC}$、$\mathrm{AD=ED}$ となる点 $\mathrm{E}$ をとって、$\mathrm{AE}$ と $\mathrm{BD}$ の交点が $\mathrm{F}$ となります。その上で、$\triangle\mathrm{ADF}\equiv\triangle\mathrm{EDF}$ であることを証明する問題です。

上位高狙いの人は、もうこの時点で証明の道筋が見えていなければなりません。二等辺三角形と平行および対頂角を考えていけば、下図のような等しい角が見えてくるはずです。見えない人は、再度与えられた条件をチェックし直してください。また、隠れた条件がないかよく考えてみましょう。

よって、$\mathrm{DA=DE}$、$\mathrm{DF=DF}$、$\angle\mathrm{ADF}=\angle\mathrm{EDF}$ から $\triangle\mathrm{ADF}\equiv\triangle\mathrm{EDF}$ が証明できます。

(3)は平面図形の定番である面積比の問題です。面積比については、大多数の問題が「高さの等しい三角形」を利用したものとなります。高さの等しい三角形の面積比は、当然、底辺の比と等しくなります。まずは、この高さの等しい三角形を見つけることを考えましょう。このとき、高さが等しいことを保証する条件の1つに平行があることを忘れないでおきましょう。今回はこれがポイントです。

(2)の図において、$\mathrm{E}$ と $\mathrm{C}$ を結んだだけです。あとは、$\mathrm{AD:DC=2:3}$ が新たに加わります。当然、最初の条件や(2)で与えられた条件も生きているので忘れないようにしましょう。求めるものは $\triangle\mathrm{BCD}$ と $\triangle\mathrm{ACE}$ の面積比です。

このとき、高さの等しい三角形を考えると、$\triangle\mathrm{ABD}$ と $\triangle\mathrm{DBC}$ や $\triangle\mathrm{ADE}$ と $\triangle\mathrm{EDC}$ などは比較的見つけやすいと思います。一方で、$\mathrm{DE}//\mathrm{BC}$ から $\triangle\mathrm{DBC}$ と $\triangle\mathrm{EDC}$ が高さの等しい三角形になることを見逃してしまう人が結構いるので気をつけましょう。

下図において、$\triangle\mathrm{DBC}$ と $\triangle\mathrm{EDC}$ の高さはともに $\mathrm{DH}$ です。

ここに気づけば以下のように考えていけるでしょう。

等しい辺に着目して、$\mathrm{AD:DC=DE:BC=2:3}$ であり、$\mathrm{DE}//\mathrm{BC}$ から

$$\triangle\mathrm{BCD}:\triangle\mathrm{EDC}=\mathrm{BC:DE}=3:2$$

よって、$\displaystyle \triangle\mathrm{EDC}=\frac{2}{3}\triangle\mathrm{BCD}$ となります。

また、

$$\triangle\mathrm{ACE}:\triangle\mathrm{EDC}=\mathrm{AC:DC}=5:3$$

よって、$\displaystyle \triangle\mathrm{EDC}=\frac{3}{5}\triangle\mathrm{ACE}$ となります。

したがって、

$$\frac{2}{3}\triangle\mathrm{BCD}=\frac{3}{5}\triangle\mathrm{ACE}$$

となることから

$$\triangle\mathrm{BCD}=\frac{9}{10}\triangle\mathrm{ACE}$$

です。よって、$\displaystyle\frac{9}{10}$ 倍となります。

塾長
(3)は分かってしまえば何てことはない問題です。ただし、時間制限がある中であれこれと考えながら解くとなると話は別です。本番では飛ばしたという人も多かったでしょう。それも大事な選択です。ただし、時間があるときにきちんと考えておかないとダメですよ!

大問7

内容 空間図形

難易度 標準

大問7は空間図形の問題でした。(2)、(3)ともに見た目で面倒臭そうな感じがする問題でしたが、やってみるとそこまで大変な問題ではありません。

$\mathrm{AB=AD=12}$(単位は面倒なので省略します)、$\mathrm{AE=20}$ の直方体 $\mathrm{ABCD-EFGH}$ に対して、$\mathrm{P}$、$\mathrm{Q}$、$\mathrm{R}$ はそれぞれ、$\mathrm{AE}$、$\mathrm{CG}$、$\mathrm{DH}$ 上の点です。

(1)は確実に得点しておきたい問題です。$\mathrm{AP=CQ=DR}$ のとき、$\mathrm{P}$、$\mathrm{Q}$、$\mathrm{R}$ を通る平面と垂直になる辺を求める問題です。

こんなイメージがあればOKです。見たらすぐに分かりますが、$\mathrm{AE}$、$\mathrm{BF}$、$\mathrm{CG}$、$\mathrm{DH}$ となります。

(2)はパッと見るとちょっとイヤな感じの問題に見えます。

$\mathrm{EP=CQ=DE=4}$ のときの $\angle\mathrm{QPR}$ の大きさを求める問題です。ここで大事なことは、$\triangle\mathrm{RPQ}$ が正三角形っぽいなと思えることです。こうした予想は数学ではかなり大切です。ただし、あくまで予想であって、勝手に正三角形と断定してはいけません。正三角形になることを確かめなければダメです。

では、どうやってそれを確かめるかです。この問題では角度ではなく辺の長さについての情報が与えられているので、やはり、$\mathrm{RP=PQ=QR}$ を示すのが筋が良さそうな感じがします。

与えられた $\mathrm{EP=CQ=DE=4}$ に注意しながら、$\mathrm{RP}$ を含む平面を取り出します。ここでは、$\mathrm{AEHD}$ を取り出してみます。

このとき、$\mathrm{P}$ から $\mathrm{DH}$ に下ろした垂線の足を $\mathrm{X}$ とでもしておきます。

そうすると、与えられた条件から、$\mathrm{RX=12}$、$\mathrm{XP=12}$ であることが分かります。つまり、$\mathrm{RP}$ は直角二等辺三角形の斜辺になっています。$\mathrm{RQ}$ についても図形の対称性から同様になることが分かります。

次に、$\mathrm{PQ}$ を考えるために、直方体を真上から見た図を考えます。

こんな感じです。これはすぐに分かるでしょう。$\mathrm{PQ}$ も直角二等辺三角形の斜辺であることが分かります。これらの直角二等辺三角形はすべて合同であることから、$\mathrm{RP=PQ=QR}$ であり、$\triangle\mathrm{RPQ}$ が正三角形であることが分かりました。

したがって、$\angle\mathrm{QPR}=60^\circ$ となります。

(3)も見た感じでとても面倒な感じがします。が、実際にはそんなに面倒ではありません。見た目に騙されて敬遠してしまった人は、ちょっと勿体無かったかもしれないですね。

$\mathrm{P}$、$\mathrm{Q}$、$\mathrm{R}$ を通る平面と $\mathrm{BF}$ との交点が $\mathrm{S}$ となります。$\mathrm{AP=8}$、$\mathrm{GQ=3}$、$\mathrm{DR=10}$ のときの三角錐 $\mathrm{Q-PFS}$ の体積を求める問題です。

三角錐 $\mathrm{Q-PFS}$ の体積なので、素直に $\triangle\mathrm{PFS}$ を底面と見て、高さを $\mathrm{BC}=12$ と考えていけば、それほど難しい問題ではありません。大切なことは、$\mathrm{S}$ がどのような位置にあるかということだけです。

これについては、条件の「$\mathrm{P}$、$\mathrm{Q}$、$\mathrm{R}$ を通る平面と $\mathrm{BF}$ との交点が $\mathrm{S}$」という部分がポイントです。平面で切ることになるので、$\mathrm{PR}$ と $\mathrm{SQ}$ は平行でなければなりません。

塾長
これが分からないという人は、実際に適当な直方体を粘土で作って切ってみるといいでしょう。こうした「実感」は大切ですよ!

直方体を平面 $\mathrm{BFGC}$ 側から見ると、下図のような切り口になります。

こうすると、$\mathrm{S}$ の位置は簡単に求められます。図のように $\mathrm{SF=5}$ となるような位置に $\mathrm{S}$ が来ることが分かるでしょう。

そうすると、底面 $\triangle\mathrm{PFS}$ の面積は

$$\frac{1}{2}\times 5\times 12=30$$

となります。したがって、求める三角錐 $\mathrm{Q-PFS}$ の体積は

$$\frac{1}{3}\times 30\times 12=120$$

となります。

塾長
これも分かってしまえばどうということはない問題でした。見た目で敬遠してしまった人はよく復習をやっておきましょう笑。ただ、空間図形の問題は難易度の差が大きいため、迂闊に手を出すとドツボにハマる可能性もあります。本番では慎重に考えたいところです。とはいえ、普段の勉強ではしっかりと時間をかけて考えることも大事なので、積極的にやっておくと良いでしょう。

まとめ

1つ1つの問題を見ていくと、そこまで難しい問題はありませんでした。数学が得意な人であれば満点も可能だと思います。

しかし、問題を見た瞬間にパッと解法が思いつくような問題が少なく、それなりに考える時間が必要だったことが予想されます。そのため、全問を解き切れたという人はあまりいなかったのではないかと思います。そういう点も踏まえて、今回はやや難しいテストだったかなと思います。

塾長
個人的には標準的な難易度かなと思いますが、このくらいの問題であっても平均点は低めになるでしょう。こうした結果はもう珍しくなく、数学ではない何かを勉強している人があまりにも増えてきている気がします。あ、愚痴っぽくなってきましたね笑

時間が足りないと、解くスピードを上げるために「問題パターンをできるだけたくさん覚えて見た瞬間に解き方が分かるようにしよう」などという残念な方向に突っ走る人が増えてきます。しかし、問題を解くスピードは上げるものではなく、理解が深まれば自然と上がるものです。

なので、受験生の皆さんがやるべきことは、理解を深めるような勉強です。1つ1つの問題をもっと大切にして、しっかりと経験値を積み上げていくように気をつけてほしいなと思います。

なお、11月には第1回金沢市統一テスト(各地域の統一テストも同様です)が実施されます。石川県総合模試とはまた少し違った感じですが、しっかりとした実力があれば、特段のことをしなくても得点できるはずです。まずは、模試の復習をしっかりとやっておくと良いでしょう。昨年の金沢市統一テストの解説記事は以下となります。よろしければ参考にしてくださいね。

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