早速ですが今回の結果を見ておきましょう。スマホの方はスクロールします。なお、括弧内の数字は標準偏差となります。
国語 | 理科 | 英語 | 社会 | 数学 | 5科目 |
48.4(15.72) | 56.9(19.72) | 53.0(21.08) | 55.7(19.28) | 40.4(15.10) | 254.1(80.37) |
返却された成績表を見ながら、何とも言えない気持ちになりました。
これは歴代でも最低レベルの、かなり低い平均点です。
近年は数学の平均点が40点台となることも珍しくなくなってきましたが、いよいよ30点台も見えてきた感じです。確かに、石川県総合模試の数学はテストの性質上、平均点が高くなることはほとんどありません。それでも、この点数の低さはちょっと心配になるレベルです。
得点の分布を見ても、標準偏差が示すように平均点前後に大多数の受験生が収まっているような状況です。また、一桁得点の受験者がそれなりにいる一方で、80点以上の得点者はいないのではないかという状況です。
問題が難問ばかりであれば、こうした得点分布になることはあり得ますが、今回の問題はそこまで難しい問題はありませんでした。
解説記事でも触れましたが、数学が得意な人であれば満点も可能な問題だったと思います。
ただ、1つだけ指摘するとすれば、問題集などでよく見かけるような典型問題が少なかったということです。解法パターンに当てはめて解いていくのではなく、具体例を作ったり、グラフや図を自分でかいたり、小さい値でモデルを作ったりといった数学では当たり前のことを要求される問題が多かったように思います。
逆に言えば、そうした当たり前の力があれば、7〜8割は得点できた問題だったと言えます。
しかし、結果が示すように、こういう問題をきちんと解ける中学生は非常に少なくなってきています。実際、数学ができる生徒が減ったなあというのは、中高生を指導する中で強く感じています。
その根本にあるのは、数学に対する誤った認識ではないでしょうか。この点については当ブログでも再三指摘していますが、問題を解くことが数学の勉強であるという誤解が、こうした粗悪な数学力を形成しているのではないかと思います。もちろん、問題を解くことは理解のために必要不可欠です。しかし、それだけで数学ができるようになるわけではありません。
今回とくに出来が悪かった問題は、前半の大問2、大問3(2)、(3)と、後半の大問5、大問6、大問7の幾何分野全般です。
結局、大問1、方程式の問題、幾何分野の(1)の問題を解けているだけで、成績上位に食い込んでしまうことになります。
その程度で成績上位というのもどうなんだ?と思いますが、現実はこのレベルということです。今回の結果を見て、思った以上に数学力の低下が進行しているなあと痛感した次第です。
ボーダーラインや判定の結果など、そういう部分ばかり気にして、肝心の勉強の内容が疎かにならないように気をつけましょう。
数学に関して言いたいことは1つだけです。
というわけで、今回の数学の問題はきちんと復習をやっておきましょう!
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