暗算力を高める思考力

塾長
立春をすぎて、少し春っぽい感じが出てきたかな〜なんて思っていたら雪が積もりました。ま、まだ2月なので雪が降っても当たり前っちゃ当たり前ですね!

高校入試まで1ヶ月を切りました。中学3年生は本番に向けて最後の詰めをやっていることと思います。

また、塾の方は3月から新年度の授業が始まるため問い合わせをたくさんいただいております。ありがとうございます。

「どのような感じの授業をやっているのですか」という質問をよくいただきますので、雰囲気だけ簡単に紹介しておきたいと思います。。

といっても特別なことをやっているわけではなく、「考えて解く」ということを重視しているだけです。

あまり込み入った話だと例によってアクセスが激減してしまうので(笑)、シンプルな計算問題を題材にしてお話しします。

次の計算をせよ。
(1) $1014-658$  (2) $48\times 0.55$  (3) $\displaystyle \frac{5}{6}+\frac{5}{4}$

ただ問題を解くだけになっていませんか?

こういう計算問題に対してどういうアプローチで勉強するかというのは、実はすごく大事なことだと思っています。

計算の単元は教科書の最初のあたりに配置されていることが多く、比較的あっさりと終わってしまう傾向があります。

また、「ただの計算だから」という理由で春休み中の宿題みたいな感じで、まともに学ばないケースもあるようです(とくに高校生)。

そのため、問題集などで似たような問題をひたすら繰り返して練習するという、およそ数学とは呼べないトレーニングに終始してしまう人が大量生産されてしまうのです。

その結果、面倒な計算をやってしまいミスを繰り返すなどという悲惨なことになってしまいます。

それだけならいいのですが、数学の勉強は類題をやりまくって解き方を覚えるものだ!みたいなワイルドな学習感を持ってしまうと大変です。

近年はそうしたタイプの中高生が増えてきており、考えるということがどういうことか分かっていないように思うケースが増えてきました。

そんなわけで、上記の3問をどのように考えたか、というのがポイントになります。

工夫は常に考えるものです

例えば(1)などを丁寧に筆算で1桁ずつ計算する人がかなりの割合でいます。聞いてみれば、「小学校でそのような計算方法を習ってからずっとそのままやっている」という人が多くいます。もちろんこの方法が間違っているわけではないのでダメということではないのですが、繰り上がりだの繰り下がりだのを中学生にもなってチマチマやっているというのは、あまり何も考えずに計算しているということの表れだと思います。

実際に計算をするのであれば、$1000-658=342$ としてから、$342+14=356$ としてもいいですし、あるいは $1000-644=356$ と計算してもいいでしょう。

塾長
私はよく後者の計算を使います。

こういう話をすると「こんな方法で解いてもいいんですか?」ということを聞かれることがあります。もちろん、正しいので問題ありません。

前者の計算は、$1014-658$ を $1000+14-658$ として $1000-658+14$ としただけです。

後者についても $1014-658$ を $1014-14-(658-14)$ と計算しているだけです。

どちらも慣れたら暗算ですぐに計算できます。

(2)もやはり筆算をする生徒をよく見かけます。これも工夫を考えると

$$24+2.4=26.4$$

のようなアッサリとした計算になります。$0.5$ をかけるということは半分にするということです。さらに、$0.05$ をかけるということは半分にして桁を1つずらすということです。こうやって考えれば、わざわざ筆算をする必要はどこにもありませんね。

(3)は $\displaystyle\frac{10}{12}+\frac{15}{12}=\frac{25}{12}$ と計算する人が多いように思います。これはこの方法でも問題なさそうですが

$$\frac{5\times 4+5\times 6}{6\times 4}=\frac{50}{24}=\frac{25}{12}$$

のように考えることもできます。これは好みによりけりといた感じですね。

いずれにしても、こうした計算問題は「工夫して計算してね」と言わない限り、「こんな方法考えもしなかった!」みたいな人がたくさんいるのです。

計算問題といえば、ドリルのような教材でひたすら繰り返しやるというイメージを持っている人が多いように思います。

繰り返しを否定するわけではありませんが、それだけでは広がりのある学習というのは難しいでしょう。

どうせ練習をするのであれば、考えて工夫をしてこそ意味があるのではないでしょうか?

塾長
というわけで、至誠塾では「考える」という数学では当たり前のことを大切にして授業を行っています。問題集を渡して「○周しなさい」といった「考えることを奪う指導」は一切やっておりません。考えることが楽しいなあと思ってもらえるように、私自身も日々考えています。
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