2024年度第7回石川県総合模試の数学を解いてみた

塾長
今さらかい!と思う人もいると思いますが、第7回石川県総合模試の解説記事になります。

今回はとても忙しいのでダイジェスト版でお送りいたします。

全体の難易度 標準

大問1

内容 小問集合

難易度 易

(1)は単純な計算問題です。ノーミスで解きましょう。

オの計算などは,$\displaystyle \frac{6}{\sqrt{3}}$の項が
\begin{align*}
\frac{\sqrt{6}\times \sqrt{6}}{\sqrt{3}}
\end{align*}
と見えれば暗算で0と出せるでしょう。

(2)は2次方程式$2x^2+7x-15=0$を解く問題でした。解の公式用いて解いたという人が大半だと思いますが因数分解で解くことも可能でした。

公式に頼らないタイプの人は,$(2x-3)(x+5)=0$と暗算で因数分解できたのではないかと思います。

(3)はグラフをイメージして、$4a+8=16a$とすぐに計算できるようにしたいところです。

(4)も典型問題です。$3<\sqrt{14}<4$なので、小数部分は$\sqrt{14}-3$となります。$a^2+6a=a(a+6)$より,$(\sqrt{14}-3)(\sqrt{14}+3)=14-9=5$と計算すれば簡単です。

(5)はごちゃごちゃ考えるよりも全部書き出して考える方が早いでしょう。

$(1,2,3)$,$(1,2,4)$,$(1,2,5)$,
$(1,3,4)$,$(1,3,5)$,$(1,4,5)$,
$(2,3,4)$,$(2,3,5)$,
$(2,4,5)$,
$(3,4,5)$

の10通りのうち、6の倍数になるのは5通りなので、求める確率は$\displaystyle\frac{1}{2}$です。

大問2

内容 統計

難易度 易

(1)は箱ひげ図を見て$8.5-4.5=4$とすぐに求められます。

(2)は、少し整理していく必要があります。

まず、人数について$a+b+c+d=15$を確認しましょう。また、最頻値が9問のみであるため、人数の上限は5となります。

次に第1四分位数が$4.5$であることから、9番目と10番目の値の平均が$4.5$となることが分かります。すなわち、9番目の人は4、10番目の人は5であるということです。よって、0問から4問の合計が9人となれば良いので$a=3$となります。

同様に考えて、第3四分位数が$8.5$であることから、27番目の人が8、28番目の人が9であることから、$b+4+c+5=18$、$6+d=9$となります。

よって、$d=3$であり、また、中央値が7であることから、18番目の人と19番目の人が7に入ることを考えて、$b=4$、$c=5$となります。

大問3

内容 関数

難易度 易

(1)はグラフを見れば簡単に分かります。まず、給水の様子を読みとると6分間で60L給水しているので、1分で10L給水していることになります。

よって、$a=10$です。

同様に、5分間で40L排水しているので、1分間では8L排水していることになります。

よって、$b=8$です。

(2)は給水量も排水量も変化しないので、傾きを意識しながらグラフを繰り返しかいていけばOKです。

(3)は(2)のグラフをもとに考えましょう。

結局は2点$(15,\ 100)$,$(20,\ 60)$を通る直線(しかも(1)から傾きは$-8$とすぐ分かります)となるので、暗算で

$$y=-8x+220$$

と求められます。

大問4

内容 方程式

難易度 易

ここは解説不要でしょう。

 

大問5

内容 作図

難易度 難

今回の作図はあまり見かけない問題だったので難しく感じた人が多かったかもしれません。

が、実際にはそこまで難しい問題ではないので、復習をしっかりとやって理解を深めておきましょう。

点Pは線分CD上にあり、$\angle\mathrm{BPC}=\angle\mathrm{MPD}$となります。

まずは、どのあたりに来るかを予想してみましょう。

こんな感じになりそうですね。このとき、$\triangle\mathrm{PBC}\sim\triangle\mathrm{PMD}$にすぐ気づいてください。

$\triangle\mathrm{PBC}\sim\triangle\mathrm{PMD}$を作図するためには、DについてMと対称な点をとって考えるのが良いでしょう。

Nをとることで$\triangle\mathrm{PMD}\equiv\triangle\mathrm{PND}$を利用することができます。作図法としては、ADの延長線を引き、Dにコンパスを刺してMをそのまま延長線上のDと反対側に移せばNが得られます。あとは、NとBを結べばPが得られます。

大問6

内容 平面図形

難易度 やや難

平面図形は下図のような円を題材とした問題でした。

条件として、$\mathrm{AC\perp BD}$、$\mathrm{BE=DE}$が与えられています。

(1)は$\mathrm{AE}=4$、$\mathrm{BE=6}$のときの$\mathrm{CE}$の長さを求める問題でした。

まずは、条件から$\mathrm{DE=6}$であることが分かります。また、

下図において$\triangle\mathrm{AEB}\sim\triangle\mathrm{DEC}$となることから,

$$\mathrm{AE:ED=BE:CE}$$

となり、$\mathrm{4:6=6:CE}$から、$\mathrm{CE=9}$がすぐに分かります。

(2)は、点$\mathrm{E}$を通り弦$\mathrm{AB}$に垂直な直線と、弦$\mathrm{AB}$、$\mathrm{CD}$との交点をそれぞれ$\mathrm{F}$、$\mathrm{G}$とし、$\mathrm{CG=EG}$を証明する問題でした。

$\mathrm{CG=EG}$を主張するには何を言えば良いか考えましょう。直接的に辺の長さから考えるのは少し情報が少ない感じがします。また、合同を狙うのも難しそうです。

そこで、角度に着目して、$\angle\mathrm{ECG}=\angle\mathrm{CEG}$を示すことを考えましょう。

そうすると、円周角の定理から$\angle\mathrm{ECG}=\angle\mathrm{EBA}$がすぐに分かります。また、直角三角形に着目すると、$\triangle\mathrm{ABE}\sim\triangle\mathrm{AEF}$が見えてくるのではないかと思います。これで証明の道筋が見えますね。

$\triangle\mathrm{ABE}\sim\triangle\mathrm{AEF}$については、$\angle\mathrm{AEB}=\angle\mathrm{AFE}=90^\circ$と$\angle\mathrm{BAE}=\angle\mathrm{EAF}$から直ちに示せます。

したがって,$\angle\mathrm{EBA}=\angle\mathrm{FEA}$となり、さらに対頂角が等しいことから、
$\angle\mathrm{EBA}=\angle\mathrm{FEA}=\angle\mathrm{CEG}$となり、$\angle\mathrm{ECG}=\angle\mathrm{CEG}$であることが示せます。

(3)は(2)の設定にさらに、$\mathrm{AB:DC=2:3}$が加わります。このとき、$\triangle\mathrm{ABE}$と$\triangle\mathrm{DEG}$の面積比を求める問題です。

まずは、新たに加わった条件とここまでの流れから

$$\triangle\mathrm{ABE}:\triangle\mathrm{DEC}=4:9$$

が分かります。次に、$\triangle\mathrm{DEC}$と$\triangle\mathrm{DEG}$の面積比(頻出の高さの等しい三角形です)を考えていきましょう。これは(2)の結果などを考えていくと比較的簡単に見つかります。平行線を一本引きましょう。

図のように、$\mathrm{G}$から$\mathrm{CE}$に垂線を下ろし点$\mathrm{H}$を定めます。$\triangle\mathrm{CEG}$は二等辺三角形なので、$\mathrm{CH=HE}$となります。すなわち、$\mathrm{CH:HE=1:1}$なので、これより$\mathrm{CG:GD=1:1}$となります。

ゆえに、$\triangle\mathrm{DEC}:\triangle\mathrm{DEG}=2:1$となります。$\triangle\mathrm{ABE}:\triangle\mathrm{DEC}=9:4$と合わせれば

$$\triangle\mathrm{ABE}:\triangle\mathrm{DEG}=8:9$$

がすぐに分かります。

大問7

内容 空間図形

難易度 標準

大問7は空間図形でした。(2)と(3)は比較的易しい問題でしたが、時間が厳しくて手が出せなかった人も多かったのではないかと思います。

下図のような$\mathrm{OA=8}$、$\mathrm{AB=AC=12}$、$\angle\mathrm{OAB}=\angle\mathrm{OAC}=\angle\mathrm{BAC}=90^\circ$の三角錐O-ABCが与えられています。

(1)は解説不要でしょう。

(2)は、$\mathrm{AD=AE=8}$となる点をとったときの$\angle\mathrm{DOE}$を求める問題でした。

ここは図を見ながらすぐに$60^\circ$になりそうだなと予想できるようになって欲しいです。

三平方の定理を用いると、$\triangle\mathrm{DOE}$は各辺の長さが$8\sqrt{2}$の正三角形になることが確認できるので、$\angle\mathrm{DOE}=60^\circ$が分かります。

(3)もよく考えると非常に簡単な問題でした。

Eを通って辺OCに平行な直線とOAとの交点をFとするとき、四面体ODEFの体積を求める問題でした。

これは、四面体O-ADEから四面体F-ADEを引けばすぐに求められると瞬時に気づいて欲しいところです。

どちらも底面が$\triangle\mathrm{ADE}$なので、高さの比が分かればOKです(高さそのものもすぐ求まります)。

上図から、$\mathrm{OA:FA=3:2}$とすぐに求められます。つまり四面体F-ADEの高さは四面体O-ADEの高さの$\displaystyle \frac{2}{3}$倍となります。底面が同じなので高さの比がそのまま体積比となることも押さえておきましょう。

このとき、四面体O-ADEの体積は

$$\frac{1}{3}\times \frac{1}{2}\times 8\times 8\times 8=\frac{256}{3}$$

となります。四面体F-ADEはこの体積の$\displaystyle \frac{2}{3}$となるで、求める立体の体積は$\displaystyle \frac{1}{3}$となります。

したがって

$$\frac{256}{3}\times \frac{1}{3}=\frac{256}{9}$$

となります。

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