2024年度第7回石川県総合模試の結果を見ながら

塾長
第7回石川県総合模試の結果が発表されました。第7回の結果は実質的に志望校を決定する最終的なデータとなるので、結果が気になる人も多いのではないでしょうか。

私立高校の入試も目前に迫ってきました。私立入試が終わればすぐに公立高校の出願を決める面談等が実施されます。

当塾でも第7回までの結果を重視しています。第8回は受験者も少なくなるため、どちらかというと最終予行演習的な位置付けとなります。

11月の第1回金沢市統一テスト以降、第5回総合模試、第6回総合模試、第2回金沢市統一テスト、そして今回の第7回総合模試の結果がどのように推移しているかをよくチェックしてみて欲しいと思います。

では、今回の結果をサクッと見ておきましょう。(スクロールします)

国語理科英語社会数学5科目
56.3(16.35)43.5(19.14)48.9(16.96)52.2(19.36)42.8(17.29)243.5(78.52)

括弧内の数字は標準偏差となります(標準偏差は値が大きいほどデータのばらつきが大きくなります)。

今回の数学の平均点は、42.8点でした。

内容としては作図と平面図形が難しめの問題でしたが、それ以外は易しい問題ばかりでした。にもかかわらず平均点は低調なものとなってしまいました。

大問1や大問2あたりで、少し目先を変えるような問題が出ると平均点が一気に下がる傾向があります。これは、後半の図形を敬遠している人が多いということが影響しているかもしれません。受験指導において後半の図形は余裕があれば解きましょうということはよく言われますが、今回のように図形が易しい問題だった場合には思わぬ差がつくことになります。実際に、標準偏差が数学にしてはかなり大きい値となっています。

塾長
「捨て問」なんて言う人もいますが、この「捨て問」を作ることは、思った以上に危険を伴う行為であることも意識してください。

また、平均点が低調な原因として、問題集の周回による過度のパターンマッチングの影響もあるでしょう。ある程度の応用パターンに触れておくことは大切ですが、それがあまりにも行き過ぎてしまうと、思考が固定化され、柔軟な発想が損なわれることになります。近年は、こうした「頭の固い」中高生が増えています。数学の勉強を勘違いしたまま高校生になってしまうことのないように、十分に気をつけて欲しいところです。

数学はこれから追い込みの時期になりますが、特別なことをする必要はありません。基礎力を高めるためにも、いろいろな問題に取り組んで柔軟性を高めておくことが大切です。全国の入試問題などに取り組んでいくと良いでしょう。また、特定の分野を強化したい場合には分野別の問題集もおすすめです。

正答率の低い問題

正答率が低かった問題を見ておきましょう。

再チェック 大問1 (4)と(5)

(4)は基本的なことを聞かれていますが、問題集などではあまり見かけないタイプのものだったので正答率が非常に低く19%となっていました。何のために問題演習をやっているのか、もう一度考えてみてもらいたいです。

(5)も確率の基本である「全部書き出してみる」ということをやれば誰でも解ける問題なのですが、30%と低い正答率となっていました。

大問1では基礎的なことを聞かれるのですが、それは決して「簡単」ということではありません。基礎だから簡単な問題を繰り返しやっておけばOKなどと考えているようでは成績が上がることはありません。何を理解しておかなければならないかということをきちんと考えて問題に取り組むなりしてもらいたいなあと思います。

再チェック 大問5 

作図は少し難しい問題だったので、平均は低いだろうと予測していましたが、ほとんどの人ができていなかったようです。定型から外れると対応できないというのは、本質的な理解には到達していないと考えてもらいたいです。

作図の問題では、「どう作図するか」というのは問題を理解して初めて見えてくるものです。その点を考えずに作図問題を繰り返しやったところで、初見の問題に対応することは不可能でしょう。まずは、図形的な知識を整理することを優先してください。

再チェック 大問6と大問7

図形の問題は壊滅的な結果となっていました。いずれも(2)、(3)は解けた人がかなり少なかったようです。

平面図形に関しては、証明がワンクッション挟む感じのタイプだったため、難しく感じた人が多かったようです。しかし、このワンクッション挟むタイプの証明は、以前は頻出の問題だったので「正直もっとできて欲しい」というのが本音です。(3)は(2)より難しい問題だったので、ここは解けなかったとしても気にしなくても大丈夫です。

空間図形については、全体的に易しい問題だったので全部解けたという人もいたと思います。しかし、タイムオーバーになってしまった人もいたようなので、復習をしっかりとやっておいて欲しいですね。このくらいのレベルであれば、上位校狙いの人は難なく解ける状態になっておきたいところです。

ダイジェスト版ですが解説記事も参考にしてください。

解説記事

塾長今さらかい!と思う人もいると思いますが、第7回石川県総合模試の解説記事になります。今回はとても忙しいのでダイジェスト版でお送りいたします。全体の難易度 標準大問1内容 小問集合難易度 易[…]

まとめ

冬休み明けに統一テスト、総合模試と連続してテストが実施されました。納得いく結果だった人も、そうでない人も、残り少なくなった時間を有効に活用することを考えて取り組んでいきましょう。

直前期にはいろいろな話が出回りますが、そうした周囲の雑音に惑わされることなく、しっかりと今の自分と向き合うことを優先してください。

ボーダーラインがどうこうなど、そうした話は毎年のように湧いて出てくるものです。しかし、その発言に責任を持っているひとはほぼいません。知っている風なことをアピールしたいだけの人が多いのが実情です。そもそも、ボーダーラインを知ったところで、狙った点数が取れるわけではありません。やるべきことは、最後の最後まで自分の実力を上げていくことです。

大事なところは痛いところでもあるので、そこから目を逸らして楽に何とかしようと考える人もいますが、そんな魔法のようなことは存在しません。おかしな情報に振り回されないように、しっかりと信念を持って志望校合格に向けて頑張っていきましょう!

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