2026年度石川県公立高校入試の結果について

石川県教育委員会の会議において、2026年度(令和8年度入試)の公立高校入試の結果についての発表がありました。
まずは、どのような結果だったのかを確認しておきましょう。PDFファイルへのリンクは以下となります。
令和8年度石川県立金沢錦丘中学校及び石川県公立高等学校における入学者選抜結果について
教育委員会会議のページは以下となります。
合格者の得点状況
今年度の合格者の得点状況および過去の合格者の得点状況を掲載しておきます。
| 国語 | 社会 | 数学 | 理科 | 英語 | 5科目 | |
| 2026年度 | 53.8 | 38.2 | 48.3 | 45.3 | 53.4 | 239 |
| 2025年度 | 54.7 | 46.3 | 46.9 | 47.4 | 51.6 | 247 |
| 2024年度 | 67.2 | 41.1 | 51.1 | 52.0 | 48.0 | 259 |
| 2023年度 | 59.3 | 41.9 | 44.4 | 50.8 | 50.2 | 247 |
| 2022年度 | 54.7 | 39.9 | 47.2 | 53.5 | 39.9 | 235 |
| 2021年度 | 60.1 | 48.0 | 48.6 | 51.2 | 46.1 | 254 |
| 2020年度 | 50.5 | 43.9 | 40.0 | 48.1 | 45.3 | 228 |
| 2019年度 | 54.5 | 57.9 | 49.6 | 55.6 | 48.7 | 266 |
| 2018年度 | 52.9 | 50.6 | 51.7 | 56.2 | 52.0 | 263 |
この表には載せていませんが、500点満点での得点分布も資料として公開されています。それを見ると、二極化の状況がよく見えてきます。
塾長の個人的見解:2026年度入試を読み解く
2026年度入試の結果、5科目の合格者平均点は239点となり、前年度の247点から8点の低下となりました。
ここ数年の推移を見ると、隔年で平均点が上下する傾向があり、今年は「やや難化」の年であったと言えます。
教科別の話題:社会の難化と英語の安定
今回の結果で最も注目すべきは社会でしょう。平均点は38.2点と、前年から8.1点も大幅に下落しました。社会に関しては、ここ数年平均点が50点を下回る状況が続いていますが、30点台まで落ち込んだのは2022年度以来です。もはや「社会は暗記すれば点になる」という一昔前の認識では、太刀打ちできない難易度になっていることが改めて浮き彫りになりました。
一方で、英語(53.4点)と数学(48.3点)は、前年度よりわずかに平均点が上昇しています。特に英語は、数年前の30点台という極端な難化時期(2022年度)を経て、ここ数年は50点前後で安定した難易度を保っているようです。
数学の「易化傾向」と基礎力の重要性
数学の平均点は48.3点と前年より微増しましたが、この数字の裏にある本質を見誤ってはいけません。
近年の石川県入試は、かつてのような難解な発想を求める問題は減り、内容は確実に「平易化」しています。
しかし、それにもかかわらず平均点がこれほどまでに低空飛行を続けている理由は、近年の中学生の数学力が、驚くほど低下しているからに他なりません 。
平均点が低くなれば、実力がある生徒とそうでない生徒の差が表面化しにくくなり、選抜試験としての機能が失われてしまいます。本来であれば進学校に合格すべきではない、圧倒的に学力の低い学生が紛れ込んでしまうという、教育現場としては極めて危うい状況も発生してしまいます。
ここで私が強く警鐘を鳴らしたいのは、「問題演習=勉強」という勘違いです。多くの受験生は、試験対策と称して解き方のパターンを暗記し、作業として問題をこなすことで満足しています。しかし、それではまったく「勉強」になっていないことを知ってもらいたいのです。
当塾が考える「基礎」とは、決して「簡単」という意味ではありません。一つの公式、一つの定理の裏にある「本質」を理解し、それを初見の問題に正しく応用できる力こそが、真の基礎力と言えます。
金大附属・泉丘・二水といった上位校へ合格者を出し続けているのは、目先のテクニックではなく、この「数学的思考の土台」を徹底して叩き込むからです。
- 解法の暗記で満足しない
- 「なぜそうなるのか」という本質を掴む
- 長い問題文を読み解く思考の体力を養う
試験対策ばかりに偏り、中身の伴わない勉強を続けていても、高校・大学さらにその先で通用する力はつきません。平均点が低い今だからこそ、小手先の技術を捨て、本物の数学力を身につける。それこそが、志望校合格への近道であることは間違いないでしょう。


