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2026年度第2回石川県総合模試の数学を解いてみた

2026年度第2回石川県総合模試の数学を解いてみた
塾長

8月23日(日)に2026年度第2回石川県総合模試が実施されました。

今回は、夏休みの締めくくりとして受験した人も多かったのではないかと思います。

第1回の数学は易しい問題が多かったのですが、平均点は思ったほど上がりませんでした。第2回の数学はどうだったのでしょうか?

高校入試に向けて2学期以降の勉強を上手に進めていくためにも、自分の現在地をしっかりと把握しておくことが大切です。模試が終わったあとは、自己分析をきちんとやって、日々の勉強に生かしていきましょう。

概観

大問数 7問
小問数 22問

各大問の出題内容と難易度

大問1小問集合(数と式・方程式・一次関数・データ・空間図形)
大問2確率(約数・場合の整理)標準
大問3一次関数(座標と三角形の面積)標準
大問4方程式(割合)
大問5作図(円の接線と直径)
大問6平面図形(正三角形・合同・面積比)やや難
大問7空間図形(回転体・立体の体積)やや難

大問1から大問5までは、教科書で学ぶ基本事項を正確に理解していれば得点しやすい問題が中心でした。一方、大問6と大問7では、合同と面積比、立体の分割など、複数の知識をつなげて考える必要のある問題が出題されました

極端に難しい問題があるわけではないのですが、50分の試験時間内に解くことを考えると、なかなか厳しい内容だったかもしれません。とくに、後半の図形の2題は上位校を狙う人にとっては差がつく構成となっています。

数学に苦手意識がある人は、まず大問1から大問5までの取りこぼしを減らしましょう。上位校を目指す人は、大問2の(2)、大問3の(3)、大問6の(3)、大問7の(2)までを確実にし、大問7の(3)にも時間を残せることが目標となります。

「合格ラインに到達すればOK」という考え方の人もいるかもしれませんが、上位校を狙う人は、このくらいのレベルであれば8割は取ってもらいたいというのが正直な気持ちです。

というわけで、図形の問題はやや難しく感じる部分があったかもしれませんが、全体的としては、学力差が反映されやすい素直で標準的な問題が大半でした。

全体の難易度 標準

問題の解説

ここからは各問題の解説となります。問題冊子を用意してご覧ください。

大問1 小問集合

分野:数と式・方程式・一次関数・データ・空間図形
難易度:易

大問1では、教科書レベルの基本事項が広く問われます。ここでは、定義や計算規則などを確認しておくことが大切です。

(1)の計算問題はとくに解説は不要でしょう。できるだけ計算量を少なくするような工夫を考えておきたいです。

(2)は方程式の基本的な問題でした。「方程式の解」とは何か、きちんと言えるようにしておきましょう。

$3x-10=17-6x$ を解くと、$x=3$ となります。これが、$a-x=5$ の解になるので、$x=3$ を代入して

$$a-3=5\qquad \therefore a=8$$

(3)は1次関数の変化の割合の問題でした。$\dfrac{y \text{の増加量}}{x \text{の増加量}}$ であることを理解していればOKです。

$$
\frac{13-4}{2-(-1)}=\frac{9}{3}=3
$$

(4)は四分位範囲についての問題でした。基本通りにデータを小さい順に並べて考えましょう。

$$
3,\ 5,\ 6,\ 6,\ 7,\ 7,\ 8,\ 8,\ 8,\ 9,\ 10,\ 10
$$

小さい方の6個は、$3,\ 5,\ 6,\ 6,\ 7,\ 7$ なので、第1四分位数は、

$$
\mathrm{Q}_1=\frac{6+6}{2}=6
$$

です。大きい方の6個は、

$$
8,\ 8,\ 8,\ 9,\ 10,\ 10
$$

なので、第3四分位数は、

$$
\mathrm{Q}_3=\frac{8+9}{2}=\frac{17}{2}
$$

です。したがって、四分位範囲は、

$$
\frac{17}{2}-6=\frac{5}{2}
$$

となります。

(5)は角度の問題でした。直観で答えると間違えそうな問題ですが、図形の特徴をよく考えれば簡単です。

$\mathrm{BC}$、$\mathrm{CD}$、$\mathrm{DB}$ はすべて同じ大きさの正方形の対角線となるため、$\mathrm{BC}=\mathrm{CD}=\mathrm{DB}$ です。

つまり、三角形 $\mathrm{BCD}$ は正三角形になるので、$\angle \mathrm{BCD}=60^\circ$ です。

大問2 確率

分野:確率・約数・場合の整理
難易度:標準

(1)は基本的な確率です。袋 $\mathrm{A}$ から出た数と袋 $\mathrm{B}$ から出た数を、順に $(\mathrm{A},\ \mathrm{B})$ と表します。

和が4になるのは、

$$
(1,\ 3),\ (2,\ 2),\ (3,\ 1)
$$

の3通りです。起こり得る場合は $6\times6=36$ 通りなので、

$$
\frac{3}{36}=\frac{1}{12}
$$

となります。

(2)は条件が長く見えますが、先に「約数の和」を表にすれば、調べる量を大きく減らせます。

いきなり、さいころの36通りをすべて調べる必要はありません。まず、1から6までの数について、約数の和を整理します。

約数約数の和
111
21、23
31、34
41、2、47
51、56
61、2、3、612

2つの約数の和を足して7になる組は、$4+3$ または $6+1$ です。したがって、大きい目を $a$、小さい目を $b$ とすると、

$$
(a,\ b)=(3,\ 2),\ (2\ ,3),\ (5,\ 1),\ (1,\ 5)
$$

の4通りです。よって、求める確率は、

$$
\frac{4}{36}=\frac{1}{9}
$$

となります。

大問3 1次関数(復習おすすめNo.2)

分野:1次関数・座標と三角形の面積
難易度:標準

関数 $y=-\dfrac{1}{2}x+1$ のグラフ上に、$x$ 座標が $-4$ である点 $\mathrm{A}$ があります。点 $\mathrm{B}$ は $(8,\ 15)$、点 $\mathrm{P}$ はグラフの $x$ 座標が正の部分を動きます。

点 $\mathrm{A}$ の $y$ 座標は、$y=-\dfrac{1}{2}\times(-4)+1=3$ なので、$\mathrm{A}(-4,\ 3)$ です。

(1)は点 $\mathrm{P}$ が $x$ 軸上にあるときの点 $\mathrm{P}$ の $x$ 座標を求める問題でした。

$x$ 軸上の点の $y$ 座標は0なので
\begin{align*}
0=-\frac{1}{2}x+1\quad \therefore x=2
\end{align*}
となります。

(2)は2点 $\mathrm{A}$、$\mathrm{B}$ を通る直線を求める簡単な問題でした。

まず傾きを求めると、$\dfrac{15-3}{8-(-4)}=1$ となります。

$y=x$ が点 $\mathrm{A}(-4,\ 3)$ を通るように調節すると

$$y=x+7$$

となります。

塾長

こういう問題で $y=ax+b$ とおいて計算をする人が多いのですが、計算量が増えて、計算ミスや時間のロスを引き起こすので、私はおすすめしません。また、模範解答も、傾きを求めたあとに $y=x+b$ とおいていますが、手間が増えるだけであまり意味のある操作ではありません。

(3)は 三角形 $\mathrm{ABP}$ の面積が $63$ になるときの点 $\mathrm{P}$ の $x$ 座標を求める問題でした。最短で解くためには、模範解答のように、簡単に求めらる図形から調節していくのがいいでしょう。

点 $\mathrm{B}$ から $x$ 軸に垂線を引き、直線 $y=-\dfrac{1}{2}x+1$ との交点を $\mathrm{P}'$ とします。

点 $\mathrm{P}'$ の $x$ 座標は8なので、$\mathrm{P}'(8,\ -3)$ となります。したがって、$\mathrm{BP}'=15-(-3)=18$ です。

また、点 $\mathrm{A}$ から直線 $\mathrm{BP}'$ までの横の距離は、$8-(-4)=12$ です。

よって、三角形 $\mathrm{ABP}'$ の面積は $\dfrac{1}{2}\times18\times12=108$ となります。

点 $\mathrm{P}$ が $x=8$ より右にあれば、三角形 $\mathrm{ABP}$ の面積は三角形 $\mathrm{ABP}'$ の面積108以上になります。したがって、面積が63である点 $\mathrm{P}$ は、点 $\mathrm{P}'$ より左にああることが分かります。

三角形 $\mathrm{ABP}'$ から三角形 $\mathrm{ABP}$ を取り除いた三角形 $\mathrm{BPP}'$ の面積は、$
108-63=45$ です。

点 $\mathrm{P}$ から直線 $\mathrm{BP}'$ までの距離が $5$ であれば $\dfrac{1}{2}\times18\times5=45$ となるので、求める $x$ 座標は $8-5=3$ となります。

この方法は、どの座標の問題にもそのまま使えるものではありませんが、この問題では、動点をすぐ文字で置くよりも、面積の差を考える方が簡単になります。計算しやすい基準の図形を先につくれないか考えることがポイントです。

より一般的な方法はこちら(少々面倒です)

点 $\mathrm{P}$ の $x$ 座標を $t$ とおくと、$\mathrm{P}\left(t,\ -\dfrac{1}{2}t+1\right)$ と表せます。

点 $\mathrm{P}$ を通る $y$ 軸に平行な直線と、直線 $\mathrm{AB}$ との交点を $\mathrm{Q}$ とします。直線 $\mathrm{AB}$ は $y=x+7$ なので、$\mathrm{Q}(t,\ t+7)$ となります。

線分 $\mathrm{PQ}$ の長さは、
\begin{align*}
\mathrm{PQ}&=(t+7)-\left(-\frac{1}{2}t+1\right)\\
&=\frac{3}{2}t+6
\end{align*}

$0<t\leqq8$ のとき、三角形 $\mathrm{APQ}$ と三角形 $\mathrm{BPQ}$ の横方向の長さを足すと $(t+4)+(8-t)=12$ です。

$t>8$ のときは2つの三角形の面積を引きますが、横方向の長さは、$(t+4)-(t-8)=12$ となり、やはり $12$ です。

したがって、どちらの場合も三角形 $\mathrm{ABP}$ の面積は、
\begin{align*}
\frac{1}{2}\times \mathrm{PQ}\times12
&=6\left(\frac{3}{2}t+6\right)\\
&=9t+36
\end{align*}

と表せます。これが $63$ なので、
\begin{align*}
9t+36&=63\\
9t&=27\\
t&=3
\end{align*}

よって、点 $\mathrm{P}$ の $x$ 座標は $3$ です。

ここまでが、(2)で求めた直線 $\mathrm{AB}$ の式を利用する標準的な解き方です。斜めの辺 $\mathrm{AB}$ をそのまま底辺にせず、点 $\mathrm{P}$ から縦線を引くことで、面積を求めやすい2つの三角形に分けています。

理解を深めておきたいこと(上位校志望者向け)

下図のような三角形の面積は、「$y$ 切片の差」を利用すると方程式を楽に立てることができます。

$$\text{面積} = \frac{1}{2} \times \left( y \text{ 切片の差} \right) \times \left( \text{2点の } x \text{ 座標の差} \right)$$

【なぜこの式が成り立つのか?】

直線 $\mathrm{AB}$ と、点 $\mathrm{P}$ を通る平行線を考えます。これら2つの平行線は「縦のすき間」がどこでも一定になるため、点 $\mathrm{P}$ から直線 $\mathrm{AB}$ へ引いた縦の線分(2つの三角形の底辺)の長さは、$y$ 軸上での「$y$ 切片の差」と一致します。

この縦の線分を底辺として三角形を左右に分けると、高さの合計が「2点の$x$座標の差」になるため、解答のような計算で面積が求まります。

(3)で、この考え方を用いると以下のようになります。

直線 $\mathrm{AB}$ の式は(2)より $y = x + 7$ であるため、$y$ 切片は $7$。点 $\mathrm{P}\left(t, -\dfrac{1}{2}t + 1\right)$ を通り、直線 $\mathrm{AB}$ に平行な直線は

$$y=-x-\frac{3}{2}t + 1$$

2点$\mathrm{A, B}$ の$x$座標の差は $8 - (-4) = 12$ なので、
\begin{align*}
63 &= \frac{1}{2} \times \left\{ 7 - \left(-\frac{3}{2}t + 1\right) \right\} \times 12 \\
63 &= 9t + 36 \\
t &= 3
\end{align*}
よって、求める点 $\mathrm{P}$ の $x$ 座標は $3$。

大問4 方程式

分野:方程式の利用・割合
難易度:易

$\mathrm{A}$ 中学校の昨年の全校生徒数は345人、今年は、男子が昨年の $\dfrac{1}{20}$ だけ減り、女子が昨年の $\dfrac{1}{15}$ だけ増えた結果、全校生徒数は2人増えた、という問題です。

増減の割合は「昨年の人数」に対する割合です。そこで、昨年の男子を $x$ 人とおくと、昨年の女子は $345-x$ 人です。昨年から今年への増減は、

  • 男子の減少:$\dfrac{1}{20}x$
  • 女子の増加:$\dfrac{1}{15}(345-x)$

と表せます。

全校生徒数は2人増えているので、「女子の増加人数-男子の減少人数」が2になります。したがって、

$$\frac{345-x}{15}-\frac{x}{20}=2$$

これを解いて、$x=180$ が得られます。

したがって、昨年の男子は180人、昨年の女子は165人です。ゆえに、今年の人数、男子が$180\times\dfrac{19}{20}=171$、女子が $165\times\dfrac{16}{15}=176$ となります。

大問5 作図

分野:作図・円の接線と直径
難易度:易

条件は次の2つです。

  1. 点 $\mathrm{O}$ を中心とする円は、点 $\mathrm{P}$ で直線 $l$ に接する。
  2. 点 $\mathrm{Q}$ は直線 $m$ 上にあり、線分 $\mathrm{PQ}$ は、点 $\mathrm{O}$ を中心とする円の直径である。

作図では、条件を「点 $\mathrm{O}$ や点 $\mathrm{Q}$ がどの直線上にあるか」へ言い換えます。

円の半径は、接点で接線に垂直です。したがって、$\mathrm{OP}\perp l$ です。また、$\mathrm{PQ}$ は直径なので、$\mathrm{O}$ は線分 $\mathrm{PQ}$ の中点です。

点 $\mathrm{P}$ を通る $l$ の垂線と $m$ との交点を $\mathrm{Q}$ とし、線分 $\mathrm{PQ}$ の中点を $\mathrm{O}$ とすればOKです。

大問6 平面図形(復習おすすめNo.3)

分野:平面図形・正三角形・合同・面積比
難易度:やや難

正三角形の $60^\circ$ を、平行線、合同、面積比へ順につなげる問題です。(2)で証明した合同が、(3)の面積計算にそのまま使われます。

(1)は角度の問題でした。$\mathrm{AD}//\mathrm{BC}$ なので、$\angle \mathrm{ADB}=\angle \mathrm{CBD}$ です。したがって、$\angle \mathrm{ABD}$ を求めればOKです。

正三角形 $\mathrm{ABC}$ の内角は $60^\circ$ なので、$60^\circ-34^\circ\=26^\circ$ となります。

(2)は三角形 $\mathrm{ABD}$ と三角形 $\mathrm{ACE}$ の合同の証明でした。

この図ですぐに証明の道筋が見えるでしょう。

正三角形 $\mathrm{ABC}$、$\mathrm{ADE}$ から、$\mathrm{AB}=\mathrm{AC}$、$\mathrm{AD}=\mathrm{AE}$ が分かります。

これら2組の辺にはさまれた角について

$\angle \mathrm{BAD}=60^\circ+\angle \mathrm{CAD}$、$\angle \mathrm{CAE}=\angle \mathrm{CAD}+60^\circ$ となるので、$\angle \mathrm{BAD}=\angle \mathrm{CAE}$ となります。

以上より、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので、

$$
\triangle \mathrm{ABD}\equiv\triangle \mathrm{ACE}
$$

が示せました。

(3)は正三角形 $\mathrm{ABC}$ の面積を求める問題でした。ここは、少し面倒だったかもしれません。

(2)から合同な図形の面積は等しいので、$\triangle \mathrm{ABD}=\triangle \mathrm{ACE}=24\ \mathrm{cm}^2$ を押さえておきましょう。

三角形 $\mathrm{BDE}$ は、三角形 $\mathrm{ABD}$ と正三角形 $\mathrm{ADE}$ に分かれています。したがって、$\triangle \mathrm{ADE}=60-24=36\ \mathrm{cm}^2$ となります。

また、三角形 $\mathrm{ABD}$ と三角形 $\mathrm{ADE}$ は、高さが共通です。したがって、

$$\mathrm{AB}:\mathrm{AE}=\triangle \mathrm{ABD}:\triangle \mathrm{ADE}=2:3$$

となります。

次に、三角形 $\mathrm{ABC}$ と三角形 $\mathrm{ACE}$ も高さが共通となります。よって、

$$\triangle \mathrm{ABC}:\triangle \mathrm{ACE}=\mathrm{AB}:\mathrm{AE}=2:3$$


$$\triangle \mathrm{ABC}=24\times\frac{2}{3}=16\ \mathrm{cm}^2$$

です。

別解(相似を学習したあと)

正三角形 $\mathrm{ABC}$ と正三角形 $\mathrm{ADE}$ は相似です。上で求めた $\mathrm{AB}:\mathrm{AE}=2:3$ から面積比は $4:9$ となるので、

$$
\triangle \mathrm{ABC}
=36\times\frac{4}{9}
=16\ \mathrm{cm}^2
$$

と求めることもできます。

大問7 空間図形(復習おすすめNo.1)

分野:空間図形・回転体・立体の体積
難易度:やや難

$\mathrm{AB}=4\ \mathrm{cm}$、$\mathrm{AD}=2\ \mathrm{cm}$、$\mathrm{AE}=5\ \mathrm{cm}$ の直方体 $\mathrm{ABCD}\text{-}\mathrm{EFGH}$ があります。辺 $\mathrm{BF}$ 上に $\mathrm{BI}=2\ \mathrm{cm}$ となる点 $\mathrm{I}$ をとります。

$\mathrm{BF}=\mathrm{AE}=5$ なので、

$$
\mathrm{IF}=\mathrm{BF}-\mathrm{BI}=5-2=3
$$

です。

(1)は辺 $\mathrm{BF}$ とねじれの位置にある辺を考える問題でした。解説はほぼ不要でしょう。

$$
\mathrm{AD},\ \mathrm{CD},\ \mathrm{EH},\ \mathrm{GH}
$$

の $4$ 本です。

(2)は四角形 $\mathrm{AEIB}$ を回転させた立体の体積を求める問題でした。「回転体」に戸惑った人もいたかもしれませんが、比較的素直な問題なので解けた人も多かったのではないでしょうか。

四角形 $\mathrm{AEIB}$ は、長方形 $\mathrm{ABFE}$ から三角形 $\mathrm{EFI}$ を除いた図形です。

したがって、回転後の立体は、円柱から円錐を除いた立体と考えられます。

円柱の体積は、$\pi\times4^2\times5=80\pi$ です。除かれる円錐の高さは $\mathrm{IF}=3$ なので、その体積は、$\dfrac{1}{3}\pi\times4^2\times3=16\pi$ となります。

よって、求める体積は、

$$
80\pi-16\pi=64\pi\ \mathrm{cm}^3
$$

となります。

(3)は5つの面で囲まれた立体の体積を考える、定番の問題でした。いくつかの計算しやすい立体に分割して考えるのが基本ですが、イメージできない人は苦戦する問題です。

辺 $\mathrm{AE}$ の中点を $\mathrm{M}$ とします。求める立体は、そのままでは体積を求めにくい形をしているので分割しましょう。

点 $\mathrm{E}$ と点 $\mathrm{D}$、$\mathrm{F}$、$\mathrm{I}$ をそれぞれ結ぶと、以下の3つの三角錐に分けられます。

  1. 三角錐 $\mathrm{D-EFH}$
  2. 三角錐 $\mathrm{E-FID}$
  3. 三角錐 $\mathrm{E-MID}$

三角錐 $\mathrm{EFHD}$ の体積

底面の三角形 $\mathrm{EFH}$ の面積は $\dfrac{1}{2}\times4\times2=4$ となります。

底面から点 $\mathrm{D}$ までの高さは5なので、体積は、

$$
\frac{1}{3}\times4\times5=\frac{20}{3}
$$

となります。

三角錐 $\mathrm{EFID}$ の体積 

底面を三角形 $\mathrm{EFI}$ とすると、$\mathrm{IF}=3$ なので $\triangle \mathrm{EFI}=\dfrac{1}{2}\times4\times3=6$ となります。

底面を含む前面 $\mathrm{ABFE}$ から点 $\mathrm{D}$ までの高さは $\mathrm{AD}=2$ なので、体積は

$$
\frac{1}{3}\times6\times2=4
$$

となります。

三角錐 $\mathrm{EMID}$ の体積

点 $\mathrm{M}$ は辺 $\mathrm{AE}$ の中点なので、$\mathrm{EM}=\dfrac{5}{2}$ です。三角形 $\mathrm{EMI}$ の底辺を $\mathrm{EM}$ とすると、点 $\mathrm{I}$ から直線 $\mathrm{EM}$ までの距離は $\mathrm{AB}=4$ なので

$$
\triangle \mathrm{EMI}=\frac{1}{2}\times\frac{5}{2}\times4=5
$$

となります。

底面を含む前面 $\mathrm{ABFE}$ から点 $\mathrm{D}$ までの高さは2なので、体積は、

$$
\frac{1}{3}\times5\times2=\frac{10}{3}
$$

となります。

よって、求める体積は、

$$
\frac{20}{3}+4+\frac{10}{3}=10+4=14\ \mathrm{cm}^3
$$

となります。

塾長

この問題、早く解くだけならもっと簡単な方法(断頭何とかかんとか)があるのですが、きちんと理屈を理解せずに使っている人が多いので、紹介しません笑

まとめ

今回の模試は、全体としては標準的な難易度だったと思います。後半には少し考えにくい問題もありましたが、数学が得意な生徒であれば満点も十分に狙える内容です。上位校を目指している生徒であれば、やはり80点前後は取っておきたいところでした。

最近の中学生の答案を見ていると、必要のない文字を置いたり、簡単に解けるものをわざわざ決まった形式で解こうとして、かえって複雑にしていることが少なくありません。自分で考えて解いているというより、教わった手順を省略せずに再現しているだけになっている感じが強くします。必要な関係を見抜き、できるだけ簡単に短く正確に答えへたどり着くことも数学の大切な力です。もちろん、地道に1つ1つ確認する能力も大事です。

いずれにしても、「決まった手順に当てはめる」癖がついてしまうと、高校入試はもちろん、高校数学に入ってからも数学に苦戦することになるでしょう。

これから受験に向けて問題演習が増えていきますが、ただ解いた問題の数を増やすだけではあまり意味がありません。基本的な内容を、自分の判断で必要なときに使えるところまで身につけることが、今後の大きな課題になるでしょう。

塾長

というわけで、2学期からは問題の難易度も少しずつ上がっていきます。表面的な手順を追うだけの勉強にならないように、気を緩めず準備を進めていきましょう!

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