第5回石川県総合模試の数学を解いてみた

塾長
なんだか恒例となってしまっている解いてみたシリーズ最新版です。今回は第5回石川県総合模試の数学です。実はこのシリーズ、記事を書くのにかなりの時間と労力を割くことになります。いい加減やめようかなと思っているのですが、毎回、記事をアップすると受験生や保護者の方から質問やメッセージをいただき、参考になりますなんてお言葉を頂戴します。やめるわけにはいかねえ!!

いよいよ受験シーズンも最盛期といった感じですが、みなさんの手応えはどうだったでしょうか。今回は冬休みに入る前なので、冬期休業期間にどのような対策をしておくべきかも簡単に述べておこうかなと思います。参考にしていただければ幸いです。

概観

大問7、小問23前後ということで総合模試のスタンダードな感じといったところでしょうか。時間的な厳しさも相変わらずといった感じですね。ただし、前回より全体的な問題のレベルは易しくなっています。とはいえ、現役の中学3年生にとってはやはり難しい問題セットだろうなあと考えています。

大問順に見ると、小問集合、確率と図形の融合問題、関数、方程式、作図、平面図形、空間図形という出題でした。どの問題もそれなりに思考力を問われるものが多かったのですが、比較的解きやすかったのは、確率と図形の融合問題、関数、方程式、平面図形あたりでしょうか。全体的な設問の難易度は下がってはいるものの、時間的な厳しさは変わらずという感じですね。一応難易度としては「標準」としておきます。

全体的な難易度 標準

各問題の概要

大問1

内容 小問集合

難易度 

アドバイス

いつものことですが、ここは基本的なレベルの問題が多いので上位校狙いの人は満点を目指しましょう。数学が苦手だという人も、まずは大問1をきちんと解くことを目標にしてください。この時期で大問1にミスの多い人は、応用問題などをやるのを一旦止めて、基礎的な(簡単という意味ではありません)計算問題を中心に練習をしておきたいところです。

(2)は「方程式の解とは何か」が正しく理解できていれば問題なく解けるはずです。(3)も「変化の割合とは何か」を正しく理解できていれば間違えることはほぼないでしょう。こうした計算っぽい問題ができないからといって、闇雲に計算練習をするようでは意味がありません。解けていない原因は、こうした定義をテキトーに扱っている場合が案外多いので要注意です。

塾長
大問1は計算系の問題が多いのですが、単純に計算力が劣っているという人は実は少ないと思います。それよりも、上記のような「方程式の解」だとか「変化の割合」だとかあるいは「定義域」などといった数学の言葉に対して、いい加減な捉え方で終わっている人が多いと思います。

大問2(復習おすすめNo.1)

内容 確率と図形の融合問題

難易度 標準

アドバイス

問題を読んでみて「後回しにしよう」と思った人もいるかもしれませんが、実際にやってみるとそれほど難しい問題ではないことが分かります。「見た目に惑わされるな!」というのは数学の問題に取り組むときに大切な方針です。

今回の問題の設定は、サイコロを2回投げて、Pの座標を(1回目の目,2回目の目)という風に決めるというものです。

地道に書き出せば(じっと見てるとキモチワルイ・・・)

\begin{align*}
&(1,1),(1,2),(1,3),(1,4),(1,5),(1,6)\\
&(2,1),(2,2),(2,3),(2,4),(2,5),(2,6)\\
&(3,1),(3,2),(3,3),(3,4),(3,5),(3,6)\\
&(4,1),(4,2),(4,3),(4,4),(4,5),(4,6)\\
&(5,1),(5,2),(5,3),(5,4),(5,5),(5,6)\\
&(6,1),(6,2),(6,3),(6,4),(6,5),(6,6)
\end{align*}

という36通りがあります。これを、座標上に表しておくと下図の色付きの点になります。

(1)は簡単ですね。実際に $\triangle\mathrm{ABP}$ を座標平面上にかいてみると

こんな感じです。底辺と高さは図のように考えると簡単ですね。座標平面上で三角形の面積を考える問題はよく出題されますが、底辺をどこにとるか、高さをどこにとるか、というのは大切な視点です。座標軸と平行な場所にとれるかどうかを探ってみるといいでしょう。

(2)は手が出なかったという人も結構いるかもしれません。ここでは、一旦確率のことは忘れて、図形の考察からやっていきましょう。

まず、$\triangle\mathrm{OAP}$ の面積が6となるのはどのような場合でしょうか。こういうときに、具体例を1つ作ってしまうというのは大事な姿勢です。なるべく簡単なところで $\triangle\mathrm{OAP}$ の面積が6となるものを考えてください。

この図のように、OAを底辺とした場合、その長さは6となります。したがって、高さが2となるような点をPにとれば良いことが分かります。OAを底辺と見た場合には、図の色付きの点が高さ2を満たす点となります。つまり、5個の点が考えられます。

次に、$\triangle\mathrm{ABP}$ の面積が6となる場合を考えてみます。これもなるべく簡単なものを作ってみます。先ほど述べたように底辺と高さが座標軸に平行となるようなところで具体例を作ってみましょう。

図のような三角形がかけた人はOKです。底辺が2、高さが6となり面積6の $\triangle\mathrm{ABP}$ が作れました。これと同じ面積になる三角形を作れる点はどこでしょうか。同じ面積の三角形を考えるので等積変形が思い浮かべばばっちりです。ABに平行な直線を引いて考えると図の色付きの点が条件を満たす点となります。ABの下側の3つの点を忘れないように要注意ですね!

さて、これで8個の点があることが分かりました。ここからは確率を考えます(考えるほどのことではありませんが)。

全体では、最初に数えたように36個の点がとれるわけですから、面積6の $\triangle\mathrm{OAP}$ を満たす点Pは5個、すなわち確率は $\displaystyle \frac{5}{36}$ であり、面積6の $\triangle\mathrm{ABP}$ を満たす点Pは8個、すなわち確率は $\displaystyle \frac{8}{36}$ ということになります。よって、 $\triangle\mathrm{ABP}$ の場合の方が起こりやすいことが分かります。

こうした融合問題は、近年の入試のトレンドとも言える問題です。融合問題という字面から難しいというイメージを持つ人もいるかもしれませんが、本当の意味で融合しているということはあまりありません。2つの見方を利用することになるのは間違いないのですが、その2つの見方を「同時に」使うことはありません。どちらの見方を用いるのかを考えてみることが大切ですね。

それから、この問題では簡単な具体例を作ってみるということが問題を解く上での最も重要なポイントになっています。普段の勉強の際に、あれこれモデルを作って考えるという経験をしている人にとっては「そんなの当たり前の話だ」というレベルのことなのですが、これが出来ない生徒が近年とても増えている印象があります。解き方を覚えるという「方法に頼る」ことに偏重している人が多いため、自分で作ってみるということが出来ないようです。解き方を覚えて思い出すということと、解き方をあれこれやりながら思いつくということの間には、非常に大きな壁が存在しているのですが、そこを分かっていない人が増えているのではないでしょうか。冬休みなどの時間がある時を利用して、1つの問題をあれこれと試行錯誤して取り組んでみることは価値のあることだと思います。

塾長
融合問題を考える場合には、2つの事柄を行ったり来たりすることが多いのですが、1つのことを片付けるときに必ず一方に集中することが大事かなと思います。なんとなく全体をワーッと考えても、なかなか上手く整理できないものです。2つのことを同時にやるのは、数学の世界では非常に難しいのです。

大問3(復習おすすめNo.2)

内容 2次関数

難易度 標準

アドバイス

入試レベルの問題を扱った問題集には必ず掲載されているような標準的な問題です。このレベルが難しく感じてしまう人は、関数そのものの理解が足りないのか、別の要因(図形的な解釈など)があるのか、よく考えて対策をしていくことが大切です。

この問題は問題文にもある通り、対称性が軸となってきます。AとB(CとDも)が $y$ 軸に関して対称な点となることは強く意識しておきましょう。放物線の対称性、正方形の対称性についても同様です。分類上は関数の問題なのですが、結局のところ、その中心は幾何的な考察にあります。そのため、幾何的な特徴を最初にきちんと把握することを忘れないでください。

(1)はAの $x$ 座標が3となるので、Bの $x$ 座標は $-3$ です。つまり、ABの長さは6となります。当然、正方形ですからADの長さも6となるため、面積は $6\times 6=36$ となります。

(2)でも考えることはほぼ同じです。正方形の1辺の長さが4になるので、ABの長さも4です。つまり、Aの $x$ 座標が2、Bの $x$ 座標が $-2$ となることが瞬時に読み取れなければダメです。このとき、Aは放物線上の点なので $y=ax^2$ を満たします。したがって、Aの $y$ 座標は $y=a\times 2^2=4a$ となります。また、Pの $y$ 座標は12であり、Dもそれと同じ $y$ 座標となります。正方形の1辺の長さは4なので、ADの長さも4とならなければなりません。したがって、$4a+4=12$ という関係が成り立ちます。

(3)もクドいくらい同じことを考えます。(2)の問題を一般化して考えることが出来ればOKです。まず、点Aの $x$ 座標は分からない(引っ張り出してくることもできません)ので $p$ としておきます。このとき、Bの $x$ 座標は $-p$ であり、ABの長さは $2p$ となることが分かります。さらに、Aの $y$ 座標は $\displaystyle y=\frac{1}{2}p^2$ となります。ADの長さはABの長さと同じでなければならないこと、Pの $y$ 座標が7となることから、$\displaystyle \frac{1}{2}p^2+2p=7$ という関係が得られます。あとはこの2次方程式を解くだけです。両辺を2倍して整理した後は解の公式が有効ですが、解の公式を使わずに解くこともできます。どちらの方法でもサクッと計算できる力は持っておきたいところです。

塾長
この問題も、図形の考え方と座標の考え方を行ったり来たりします。ここでは関数の知識は主に座標を求める場合に用いられています。また、図形の考え方も正方形の縦と横を行ったり来たりします。先ほどの融合問題と同じで、何かを求める際には、1つのことに集中することが大事です。さらに、この問題は具体的なものを抽象化していくという流れを持っています。こうしたタイプの問題は、きっちりと最後まで解ききれるように復習しておきたい問題です。

大問4

内容 方程式

難易度 標準

アドバイス

ちょっと問題文が長いため、設定を把握できないという人が増えそうな問題です。こうした問題で大事なことは、まずは情報を漏れなくチェックすることです。その際、箇条書きにしたり、表に整理したりといった方法が使えないようでは困ります。こうした作業も日常的に習慣づけておきたい部分です。

まずは、どういうゲームかを把握しておきましょう。

A7回投げる
B7回投げる

ルールは以下のようになっています。

ボールが入る攻撃側:3点 守備側:0点
ボールが外れる攻撃側:0点 守備側:2点

必要な情報は実際にはこのくらいしかありません。情報の取捨選択は非常に大事なので、何に着目するかを明確にして整理していくことを心がけてください。

さて、ゲームが終了した時にAが21点、Bが16点になるというのが最終的な状況です。問題に沿って、Aが $x$ 回ボールを入れる、Bが $y$ 回ボールを入れると考えてみましょう。

Aは全部で7回ボールを投げる(攻撃側)ので、そのうち $x$ 回入れば $7-x$ 回は外れることになります。ということは、$3x$ 点がAに加算され、$2(7-x)$ 点はBに加算されることになります(ここ重要!)。

同様に、Bが投げる場合は、$3y$ 点がBに加算され、$2(7-y)$ 点がAに加算されます。つまり

\begin{align*}
\begin{cases}
3x+2(7-y)=21\\
3y+2(7-x)=16
\end{cases}
\end{align*}

という連立方程式が得られます。あとはこれを解くだけなのですが、ここでは、連立方程式を解く場合のちょっと面白い小ネタを紹介しておきます。

\begin{align*}
\begin{cases}
3x-2y=7&\cdots(1)\\
-2x+3y=2&\cdots(2)
\end{cases}
\end{align*}

となります。この計算、みなさんはどうやりましたか?

私は、(1)+(2)と(1)-(2)を作って

\begin{align*}
\begin{cases}
x+y=9\\
x-y=1
\end{cases}
\end{align*}

としてから解きましたが、そのまま解いたという人も多いようです。模範解答もそのまま解いてありました。

しかし、係数をよ〜く観察してみると特徴があることに気づくと思います(係数がたすき掛けになっています)。こういう場合には、和と差を作って考えると計算が簡単になるので、ちょっとした計算のコツとして知っておくと便利です。係数に着目するというのは、式を変形するときの大事なポイントになることも多いため、こういう視点で観察する癖をつけておきたいですね。

塾長
文章題では情報の整理が大切です(これは国語でも同じです)。が、情報を整理してみようとなったときに、最初から情報を捨てにかかる生徒が多くいます。もちろん、情報量をコンパクトにすることは大切なのですが、一旦全体を考えた上で、情報の取捨選択をしなければなりません。これにはある程度の経験が必要となるので、文章題がダメだなあという人は冬休みにいろいろと挑戦して、箇条書きや表、グラフなどを使って情報の整理の方法を考えてみましょう。その際、自分一人でやるのは難しいので、必ず指導者の人についてもらってチェックしてもらいましょうね。

大問5

内容 作図

難易度 やや難

アドバイス

毎度おなじみのアドバイスとなりますが、作図では「同じ長さはどこか」を考えるのがポイントです。したがって、ここでは、$\mathrm{DQ=QP}$ となるという条件が大切です。素直に考えると、Qを中心とした円の直径がPDとなるような図が描ければいいのですが、PもQも分からないため、この方針では無理があります。

ここでは、模範解答のようにQがDPの中点であることを考えていくとスッキリ解けるでしょう。なお、平行四辺形の対角線が中点で交わるということを考えて作図することもできますが、ちょっと面倒です。

 

大問6(復習おすすめNo.3)

内容 平面図形

難易度 

アドバイス

三角形を折り返す定番の問題です。折り返しの問題は線対称な図形が出来上がる($\triangle\mathrm{ABD}\equiv \triangle\mathrm{AED}$ となります)ので、これを利用することを考えるのがポイントです。さらに、与えられた条件の中では「正三角形ABC」、$\mathrm{BG\parallel DE}$ をきちんとチェックしておきましょう。

(1)は角度の問題ですが、$\angle \mathrm{ABG}=75^\circ$ から $\angle\mathrm{EDF}$ を考える問題です。角度の大きさを求める問題はなるべく角を1つの部分に集めること、あるいは1つの図形の内角へ収めると考えやすくなります。ここは $\mathrm{BG\parallel DE}$ から同位角を考えて、$\angle\mathrm{EDF}=\angle\mathrm{GBF}$ となります。また、$\triangle\mathrm{ABC}$は正三角形であるため、$\angle\mathrm{ABC}=60^\circ$ です。したがって、$\angle\mathrm{GBF}=75^\circ-60^\circ=15^\circ$ が得られます。

(2)の相似の証明も、辺に関する情報が少ないので角度を考えていきましょう。相似なので2角を考えるだけで十分です。まず、対頂角は等しいので $\angle\mathrm{AFC}=\angle\mathrm{DFE}$ です。さらに、$\triangle\mathrm{ABD}\equiv \triangle\mathrm{AED}$ から $\angle\mathrm{DEF}=60^\circ$ です。また、$\angle\mathrm{ACF}=60^\circ$ より $\angle\mathrm{ACF}=\angle\mathrm{DEF}$ が言えます。これで証明できますね。

(3)は(2)からの流れを考えます。$\triangle\mathrm{ACF}\sim\triangle\mathrm{DEF}$ ですが、$\mathrm{BG\parallel DE}$ から同位角を考えれば、$\angle\mathrm{FED}=\angle\mathrm{FGB}$ となり $\triangle\mathrm{ACF}\sim\triangle\mathrm{BGF}$ が分かります。あとは、$\triangle\mathrm{ACF}$ と $\triangle\mathrm{BGF}$ の相似比が分かれば、$\mathrm{AC:BG}$ によってBGが求まります。

この相似比は、$\mathrm{BC=8}$(正三角形から)、$\mathrm{CF=3}$ から $\mathrm{BF=5}$ がわかるので、$\mathrm{AF:BF=7:5}$ が得られます。したがって、$\mathrm{AC:BG=8:BG=7:5}$ よりBGが求まります。

塾長
この問題を5分くらいでササっと片付けられるようになっていれば、平面図形の勉強は順調に来ていると考えていいでしょう。高校入試は、意外と幾何の内容が多いので平面図形が苦手な人は冬休みにちょっとレベル高めの問題と格闘してみるといいかもしれません。それ以前に、定理などがちゃんと頭に入っていない人は教科書レベルからやり直しましょう。

大問7

内容 空間図形

難易度 –

アドバイス

え〜・・・困りましたね。この問題はちょっと保留にしておきたいです。

大学入試改革を見据えてのことかどうか分かりませんが、街灯や公園、地面、壁といった日常的なワードが登場します。どういう意図で出題者がこういう設定にしたのか分かりませんが、個人的に数学の問題として本問には欠陥があると思っています。

実際に、この問題を抽象化して三角錐の問題と考えると少し困ったことになるのです。問題文の「線分BCと垂直になるように、高さ2mの長方形の壁PBCQを設置する」とはどういうことなんでしょうか?

これ、壁を面と考えてしまうと、BCを含んでいるので垂直にはなり得ない(平行になる)はずです。「線分BCに垂直」ではなく、面ABC(あるいは$\triangle\mathrm{ABC}$や地面)に垂直としなければ壁PBCQは図のようにはならないと思うのです。(誰も何も言ってないので、私がおかしいのかな?)

とある人
壁だから「ふつう」地面に垂直でしょ!

と言われれば「まあ確かにそうなんだけど」となりますが、モデル化して数学の問題と考えたらちょっとおかしくない?という無用な混乱を招く可能性があります。図が描かれているのでそちらを見ればどういう状況を説明したいかは分かるのですが、図がなければちょっと困ったことになる可能性があります。

こうした、日常の題材をもとにして考えるというのは悪くないとは思いますが、きちんと練ってもらわないと、ちゃんと勉強している生徒が不利益を被ったりするのではないかと思うのです。大学新テストのプレテストでも似たような出題が目立ちましたが、出題者側の自己満足にならないように細心の注意を払ってもらいたいです。数学のテストは、数学の能力を測るものであって欲しいというのが私の個人的な願いです。

さてさて、一応、問題文には目を瞑って図をもとに考えていけば、基本的には三角形の相似を考えていくことがメインとなります。空間図形の問題は、平面図形の問題にどうやって着地させるかがポイントです。これについては、問題をたくさんやったところで出来るようになるものではないように思います。豆腐を切って(豆腐でなくてもいいですけど)切断面を実感したり、地図を使って自分の位置や向いてる方向を確認したり、なんていうような経験が大切だと思っています。

(1)では、三角形OADがつくる平面を考えていけばいいでしょう。

図のように相似な三角形が現れます。$\mathrm{BD=x}$ などとおいて辺の比を考えていけば難しくないでしょう。

(2)でも、三角形ADEおよび三角形ODEがつくる平面を考え、相似を利用していきましょう。(1)と同じように平面を取り出して、相似を利用して辺の比を求めていきましょう。

(3)のように中途半端な図形の体積を考える場合には、体積をいくつかに分割することを考えていきましょう。〇〇柱や〇〇錐という形が出てくるような分割の仕方を考えてみましょう。ここでは、まず全体をなす三角錐O-ADEからスタートします。ここから、小さい三角錐O-RPQを切り取り、さらに三角柱RPQ-QBCを切り取れば求める図形の体積が分かります。

塾長
とにかく、空間図形の問題は、いかにして平面図形の問題に変換するかが大事です。平面図形ができている人は、その部分に注意しながら練習をしてみるといいかなと思います。平面図形がまだまだだという人は、空間図形には手を出さずに、まずは平面図形を仕上げていきましょう。

まとめ

いよいよ志望校に対する自分の現実的なポジションが見えてくる時期です。今回の模試の結果で志望校を変えようかなと思う人も出てくるかもしれませんが、個人的には第1志望にこだわって欲しいなと思います。とくに強い志望動機がないのであれば志望校を変更してもいいかもしれませんが、こだわりがあるのであれば、願書の締め切りの期限まで粘るべきじゃないかと思います。まだ時間はたくさんありますよ。

さて、今回、数学ができなかったという人は、冬休みまでに「自分がどこまでできていたか」ということと、「どこで詰まってしまうのか」ということを明確にしておくことが大切です。今回の模試は、前回までに比べると良問が多いので、ネックになっている部分が見えやすいと思います。詰まってしまったところを乗り越えるために何が必要か、それはどのようにして身につけるか、そうした部分を具体的に考えて、冬休みに集中的に取り組んでみるといいでしょう。「図形がダメだから図形をやろう」という程度の分析ではダメですよ。

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