教育理念
数学というものは、本来「考える」ということの面白さを実感できるものであるはずです。しかし、数学の勉強は問題の解き方を覚えるものだと勘違いしている人が多くいます。そのため、苦行のようにひたすら問題集を繰り返しやっているという人も少なくありません。確かに、問題演習は数学には欠かせないものですが、それだけで数学を理解したり、面白いと感じるのは難しいことです。数学の面白さに触れるには、じっくりと深く考え、本質に触れ理解することが大切です。そのためには、良い問題に腰を据えて取り組み、徹底的に考えてみるということが欠かせません。
「問題演習を大量に行い解き方を覚えてしまえば良い」という主張も分かりますが、それはテストで点数を取るための方法であって、決して数学を理解するためのものではありません。そのような勉強を続けていては、入試が終わった後に何も残らないということになってしまいます。そうではなく、数学と真正面から向き合い、試行錯誤を繰り返しながら考えることが、みなさんの能力を伸ばしていくことになるのです。そのように数学を通して、一生学び続けるための技術を身につけてもらいたいと思っています。
いまの世の中は、10年先が簡単には想像できないほど急激に変化しています。それに伴って、社会で必要とされる能力も大きく変わってきています。当然ながら、学生のみなさんが学ぶ内容もそれに合わせて変化していくことでしょう。指導要領の改訂や入試改革が行われるのも当然の流れと言えます。また、「世界に通用する人材」などという言葉もよく耳にするようになりました。しかし、そうした流れすら10年後、20年後には何の保証もないものとなるかも知れません。
刻々と変化する世の中にあって、もっとも大事なのは、どのような変化があったとしてもその変化に対応出来る能力を養うことであり、また、必要とされる能力を身につける術を自らが確立していることだと考えます。そのためには、本質を見据え、地に足をつけて学ぶことが大切です。そして、その学びの中で自分というものを知っていくことが何よりも重要なことであると考えます。
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