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算数を通して思考力を育むには?

算数を通して思考力を育むには?
保護者の方

うちの子、計算ドリルは速いのに、文章問題になると途端に手が止まってしまうんです。

これは、多くの保護者の皆様から寄せられる、算数に関するお悩みの一つです。

計算はできる。でも、少しひねられると考えられなくなってしまう。

それは、必ずしもお子様の能力が低いからということではありません。

答えを出すための「手順」に最適化されすぎてしまい、算数の本質である「試行錯誤する習慣」がついていない可能性も十分にあり得るのです。

昨年、当塾では長年の中高生指導の経験を活かし、満を持して「小学生コース(算数LABO)」を新設いたしました。未来の土台を作る大切な時期のお子様と向き合う中で、大きな手応えを感じると同時に、これまで中高生を指導する中で抱いていた懸念が、より早い段階で、そしてより根深く存在しているという現実にも直面いたしました。

今日は、小学生指導の中で見えてきた具体的な問題点も交えながら、将来本当に役立つ「思考力」をどう育んでいくかのお話しをしようと思います。

「解き方」という落とし穴

例えば、小学校の算数でつまずいてしまう人が多い「速さ・時間・道のり」の問題を考えてみます。

「はじき(速さ・時間・距離)」や「みはじ(道のり・速さ・時間)」といった図を思い浮かべ、そこに数字を当てはめて計算する、という解き方を使っていないでしょうか。これを描いている生徒さんが実に多いのです。

塾長

ノートにこんな図が描かれていたら、終わりの始まりかもしれません。

もちろん、これも答えを出すための一つのテクニックかもしれません。 しかし、「思考力」を育むという観点では、まったく不要なものです。むしろ「速さ」というものの理解を妨げるものとなる可能性もあります。そもそも「速さ」の感覚が備わっていれば、こんな図をわざわざ用いなくても、しっかりと答えを出すことができます。

そもそも“時速4km”ってどういう意味?

この「なぜ?」こそが、算数における思考の入り口になります。

「時速4km」とは「1時間あたり4km進む速さ」のこと。この意味さえしっかり理解していれば、公式を丸暗記する必要はありません。ここから、いろいろな問いを通して、速さの感覚をつかんでいくことが大切です。

「じゃあ、その速さで3時間歩いたら、どれくらい進むかな?」

「1時間で4kmだから、2時間なら8km、3時間なら…あっ12kmだ!」

「じゃあ時速4kmで20km進むにはどのくらいかかる?」

「1時間で4kmだから5時間!」

分かってしまえば、先ほどのような図を用いなくても、即答してくれる生徒が大半です。

このように、情景をイメージしたり、あるいは図や表を描きながら、自分なりに考える経験が算数ではいちばん大事なのです。解き方を最初から与えてその解き方をなぞらせるような方法では、理解が深まるどころか、どんどん本質から遠ざかってしまいます。

文章問題は「国語力」の問題?

「文章問題ができないのは、国語力がないからだ」という声もよく聞きます。

もちろん、文章を正しく読み解く力は必要です。しかし、それ以上に重要なのは、問題文に書かれている状況を、頭の中で映像として具体的にイメージする力です。

塾長

そもそも、国語力という言葉自体がどういう能力を指しているか曖昧なんですよね〜

指導をしていて愕然としたのは、「3個入りのりんごの袋が4つあります。りんごは全部で何個ですか?」という問題を「『全部で』と書いてあるから足し算…いや、かけ算かな?」などとキーワード探しで解こうとする生徒さんがいたことです。さらには助詞にもマークをつけはじめて・・・

悩める
生徒

どうしたらいいか分からなくなってきました

こうなると、算数でも国語でもない何かよく分からないものを勉強している気分になってきます。

こうした「キーワードマッチング」ではなく、頭の中にりんごの入った袋を4つ思い浮かべ、その一つ一つに3個のりんごが入っている様子をイメージすることの方がはるかに大切です。

「3個の塊が4つあるな…」 このイメージができて初めて、状況を整理するための道具として数式が意味を持つことになります。そして、もちろんそれはかけ算でも足し算でも構いません。

ご家庭でできる「思考力」を育むヒント

もしご家庭でお子様の算数を見る機会があるようでしたら、少しだけ意識を変えてみてください。

  • 「どうして?」を魔法の言葉に
    答えが合っていたときこそ、チャンスです。「どうしてその式になったのか、絵で描いて教えてくれる?」と、思考のプロセスを言葉や図で表現させてみましょう。この習慣が、論理性を飛躍的に高めます。
  • すぐに消しゴムを使わせない
    間違えた計算や考え方は、お子様が試行錯誤した大切な足跡です。すぐに消させるのではなく、「面白い考え方だね!どこで『あれ?』って思ったのかな?」と一緒に原因を探ってみてください。間違いは、学びを深める最高の教材です。
  • あえて遠回りさせる
    学校で習ったやり方だけでなく、「他にやり方はないかな?」と一緒に考えてみるのも面白いでしょう。例えば、大きな数の計算をキリの良い数で考えてから調整する(例:98+157 → 100+157-2)など、自分なりの工夫を奨励することで、数の感覚が磨かれていきます。

算数は答えを出すスピードを競うゲームではありません。テストで点数を取ることが目的でもありません。一つの問題に対して、じっくりと向き合い、ああでもない、こうでもないと考える時間そのものが、お子様の「思考力」を育んでいくのです。

塾長

算数LABOに興味のある方はぜひお問い合わせください!

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至誠塾
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