花粉症と戦っていたら4月も終盤になりました。お久しぶりです笑。
この時期は、授業の内容的に計算の単元が続くため、いまいち盛り上がりに欠ける感じがします。
もっとダイナミックでアクロバチックな何かがあればいいのですが、ちまちま因数分解したり、四則演算やったりという地味な内容ばかりです。
だからと言って、作業のように問題をやるだけではあまり得られるものもありません。
下手をすると「公式を用いて解く」という最悪の思考回路が出来上がってしまうので、そこだけは気をつけて指導しています。
公式なんて必要ない?
ここ数年、因数分解の問題で「これってどの公式を使ったらいいですか」みたいな質問をする中学生が増えたように思います。
たとえば因数分解については、「因数分解の公式(1)」みたいな感じで番号が振ってあり「◯番の公式を使って考える」といった構成になっているものがたくさんあります。
が、正直な話、中学生レベルの因数分解であれば公式なんてほぼ必要ありません。展開したらどうなるかを考えながら復元することをやっていれば、公式なんて1つも必要ないことがわかります。
これなんかは、まず $x^2$ を見て、$(x\qquad )(x\qquad)$ の形になることが分かります。
つぎに、定数の $16$ を見て、$(x\quad 1)(x\quad 16)$、$(x\quad 2)(x\quad 8)$、$(x\quad 4)(x\quad 4)$ のどれかになることが分かります。
さらに、符号については、どちらも $+$ になるか、どちらも $-$ になるかのパターンしかありません。
あとは $(x\quad 1)(x\quad 16)$、$(x\quad 2)(x\quad 8)$、$(x\quad 4)(x\quad 4)$ で符号を調整しつつ $-10x$ が出てくるようなものを考えましょう。
そうすると、$(x-2)(x-8)$ であるということが分かります。
$$x^2-10x+16=(x-2)(x-8)$$
これを頭の中でササっと暗算できるようになればOKです。
$x^2-16$ や $x^2-8x+16$ なんかも同じ要領でできます。
別に公式を覚えていなくても(知らなくても)、展開でやったことがきちんと出来ていれば因数分解は自然とできるはずです。
転ばぬ先の杖
公式中心(公式に当てはめる感じ)で勉強を進めている人は、こうした自然なことができないという困った状況に陥ってしまいます。
とくに問題集を周回するような勉強法(勉強法と呼べるほどのものではないのですが)をやっている人は、知らず知らずのうちにこういう固定された思考法に陥っているように感じます。
そして、そんな感じの中高生がここ最近どんどん増えてきています。
一旦こうした思考が染み付いてしまうとそこから抜け出すのはかなり難しいというのも厄介です。
問題集を繰り返して解き方を覚える、そんな勉強になっていないか、このタイミングでしっかりとチェックしてもらいたいですね。
そんなことになる前に、ちゃんと理解するための勉強に切り替えていきましょう。
単純な計算の単元だからこそ、そういう部分がはっきりと見えてくるはずです。
というわけで、数学をちゃんと勉強したいという人はぜひ至誠塾にお越しください。塾生募集中です!