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第1回金沢市統一テストの数学を解いてみた【塾生必読】

今日は第1回金沢市統一テストが実施されました。問題冊子が回収された学校もあるようで、解答の詳細は一応控えておきますが、簡単に概要とアドバイスを載せておこうと思います。みなさんの勉強の一助となれば幸いです。

概観

大問8、小問21前後ということで、時間的にはかなり厳しい問題数だったと言えるでしょう。

大問順に見ると、小問集合、確率、方程式、2次関数、作図、規則性、図形(三角形の合同)、空間図形という出題でした。どの問題もそれなりに思考力を問われるものが多かったのですが、比較的解きやすかったのは、確率、方程式、2次関数です。それ以外は時間がかかってしまう人が多そうなので、問題の取捨選択も大事だったかと思います。

奇問はなく実力がよく反映される問題が多く含まれたテストでした。

全体的な難易度 やや難

各問題の概要

大問1

内容 小問集合

難易度 

アドバイス

上位をねらう人は満点を目指したいところですね。

(1)の計算については、暗算でどの程度処理できるかがポイントです。面倒な計算は途中式を丁寧に書けという人もいますが、案外、途中の転記ミスがあったりするので、この程度の計算であればなるべく少ない計算量で済ますように練習しておきたいところです。

なお、エの $\displaystyle \frac{x+5y}{2}-\frac{2x+4y}{3}$ の計算を、等式のように操作して分母を払う人が毎年一定数いますが、これは等式ではないのでそのような操作はできません。いい加減なことをやってはいけませんよ。

(3)の角度の問題も、一瞬分からなくて焦ったという人もいたかもしれません。図形の問題では見通しの「あたり」をつけることが大切ですが、これも単に経験というもので片付けられるものではありません。この問題では $x$ を求めることになるので、$x$ を含む三角形に着目した人もいるでしょう。それでも解けますが、計算がやや面倒です。分かっている $45^\circ$、$23^\circ$、$26^\circ$ をうまく利用するには、$45^\circ$の頂点から $x$ の頂点へ線を引いてみると外角をうまく使えて簡単な足し算で計算できます。

こうした「あたり」の付け方は、普段の勉強の中でどれくらい試行錯誤しているかが大切になります。解いて答えが合っていたのでOKという感じで終わらせているとなかなか身につきません。

塾長
私が、いつも大量に演習することに対して否定的なのは、多くの中高生が、試行錯誤をせずに単にその問題における最適な解法だけを習得しようという思考に陥りがちだからです。こうした大量にやることのデメリットも知っておいてほしいなと思います。

大問2(復習おすすめNo.1)

内容 確率

難易度 標準

アドバイス

確率の問題というのは、その生徒が抱えている問題点を浮き彫りにしてくれることが多いのでここは要チェックです。今回の出題の中で、個人的にはこの問題がいちばん好きですね。簡単すぎず、難しすぎずのちょうどいいレベルです。

まず、大小2つのサイコロを投げた場合に全部で36通りの場合が考えられます。これを、数字の組として $(a,\ b)$ のように表したり、樹形図を用いて整理したりする方法がありますが、2つの場合には表を利用する方が見やすいでしょう。

こんな感じですね。こうすると(1)の $ab$ が3の倍数ではない確率なんかも、視覚的に簡単に把握できます。「3の倍数ではない」ですが、ここは3の倍数になるパターンから考えて、$a$、$b$ が3または6の場合を消してみます。

あとは残ったマスを数えて考えればOKです。まあ、全部で36通りしかないのですべて書き出して考えても解けますね。

(2)も同じように36通りのパターンをすべて計算しても解けますが、ちょっと大変なので工夫をしたくなります。その工夫をどうやって考えればいいでしょうか。

まず、$3a+2b=16$ という式をよく観察してみて、何か感じませんか? 偶奇性に着目できれば大したものです。

\begin{align*}
&3a+2b=16\\
&3a=2(8-b)
\end{align*}

と変形できるので、右辺は2の倍数(偶数)ということになります。したがって、左辺も偶数にならなければダメなので、$a$ は偶数でないといけません。こうした偶奇性に着目することは数学の目として必ず持っておきたいところです。

$a=2$ のとき、等式の両辺を見比べて、$3\times 2=2\times (8-b)$、すなわち $3=8-b$ となればいいので $b=5$ となります。また、$a=4$ のときも同様に $6=8-b$ となればいいので $b=2$ です。$a=6$ の場合は $9=8-b$ ですが、これを満たす $b$ はありません。

以上から、$(a,\ b)=(2,\ 5)$ または $(4, 2)$ の2通りが見つかります。あとは確率を計算すればOKです。

塾長
偶奇性以外にも対称性や周期性など、数学の基本的な観察眼を持っていない中学生が多くいます。いったい何を学んでいるのか塾長としては不思議でなりません。

大問3

内容 方程式

難易度 標準

アドバイス

よくありがちな方程式の文章題でした。問題文が長いと、題意の読み取りに苦労する人が増えますが、1つ1つ書き出して確認してみるといいでしょう。

大人は通常が600円、割引は20%なので割引料金は480円。子どもは通常が400円、割引は10%なので割引料金は360円です。これくらいは暗算で処理してくださいね。

ちょっといやらしいのが「6人目からは割引になる」という設定ですね。ここを「6人以上になると割引になる」と勝手に設定を変えてしまわないように注意しなければなりません。こういう問題でよく分からなくなる人は、かならず具体例を作ってみるということです。たとえば、8人いるとすると、5人は通常料金で残りの3人が割引料金になるということです。この部分をきちんと押さえておきましょう。

今回の問題では、総人数は分からないので、大人 $x$ 人、子ども $y$ 人として考えます。割引なしだと9400円なので

$$600x+400y=9400$$

ですね。割引を適用すると8840円なので差額を考えて

$$120(x-5)+40(y-5)=560$$

くらいにしておくのが現実的な計算と言えるでしょうか。

大問4

内容 2次関数

難易度 

アドバイス

2次関数は学習し終わったばかりという人には少し難しいと感じられたかもしれませんが、ある程度は学習しているという人ならば見たことのある問題だったと思います。とくに(2)は以前の記事でも話題にした内容でした。

関連記事

現在、中学3年生は2次関数の応用をやっているところです。塾長いわゆる、関数と図形の問題が中心ですね〜この範囲では放物線と直線が2点で交わる設定の問題が出てきます。下図のような問題ですね。ここに三角形が絡み、その面積を求めるよ[…]

公式を使ってしまえば一発で答えは出ますが、むやみに公式を振り回さなくても傾きから考えていけば十分です。公式を知らなかったからと言って焦らなくてもOKですよ!

ただ、公式をきちんと理解しているのであれば、$y=ax^2$上の2点$(p,\ ap^2)$、$(q,\ aq^2)$を結んだ直線が

$$y=a(p+q)x-apq$$

となることを用いればすぐに式は求まります。詳しく知りたい人は、自分でやってみるのがイチバンですよ!

(3)は2つの三角形の面積が等しくなるようにPの位置を定める問題ですが、これも典型問題です。いわゆる「等積変形」というものを使います。要は、底辺を共有する高さの等しい三角形を考えようねってことです。この問題ではABを共通の底辺と見て、OからABに平行な直線を引きます。このとき、ABが放物線と交わるO以外の点をPと考えればOKです。下の図の三角形$\mathrm{ABC}$、$\mathrm{ABC’}$、$\mathrm{ABC”}$ の面積は全て等しいことが理解できれば、(3)でやっていることの意味も分かるでしょう。

大問5

内容 作図

難易度 標準

アドバイス

作図の問題で、とにかく気をつけたいのが「同じ長さはどこか」ということです。ここでは、①の3点A、B、Cが同一円周上にあることが重要なヒントです。円の中心とA、B、Cとの距離はすべて等しくなります。つまり、AからもBからもCからも同じ距離にある点が円の中心です。3点でいきなりやるのは難しいので、まずは2点で考えるといいでしょう。AとBから等距離にある点の集合は・・・垂直二等分線が浮かんで来ればOKです。あとは、平行線をしっかりと引ければPは求められます。

塾長
作図の問題では、どう作図するかばかり考えてしまう人がいますが、まず大事なのは図形の知識です。とくに、同じ距離(長さ)というのはコンパスが威力を発揮する最大のポイントになります。

大問6(復習おすすめNo.2)

内容 規則性

難易度 

アドバイス

規則性の問題の中でも、よく出題されるカレンダーの派生問題です。いわゆる剰余類という考え方になりますが、自然数を6個で区切った数列となります。行を見ていくと数が6ずつ増えていくのが特徴です。今回の問題の中で、これが2番目に好きな内容です。

(1)は具体的に数えていけば求められますが、やはり6を足していく操作を利用して考えておきたいところです。この操作が(2)にもつながっていきます。

3行目の先頭は3で、3行目の2列目は$3+6=9$です。3行目3列目は$9+6=15$ですが、先頭の3を利用すると$3+6\times 2$となることを意識してください。イメージとしては

\begin{align*}
3\  (+6)\ 9\ (+6)\ 15\ (+6)\ \cdots
\end{align*}

という感じです。こうした数列は高校で学ぶ等差数列というものですが、中学生でも十分に理解可能なものです。興味がある人は、調べてみてくださいね。5列目までに6を何回3に加えるか(これは植木算などと言われるものです)を考えると、列の番号より1つ小さい数になっていることがわかります。したがって、$3+6\times 4=27$となることがわかります。

これを利用すると、(2)も $4+(m-1)\times 6=6m-2$ となることがすぐに分かるでしょう。

(3)の証明問題は難しく感じた人が多かったかもしれません。今度は縦に考えることも要求されます。縦に見ると、数字は1つずつ増えているので、1行目、3行目、5行目はそれぞれ2つずつ数字が増えることになります。$n$ 列目の最初の数は、(2)の考え方を用いると

\begin{align*}
1+(n-1)\times 6=6n-5
\end{align*}

となります。あとは、これを先頭の文字と考えて、1行目は$6n-5$、3行目は$6n-5+2=6n-3$、5行目は$6n-1$となります。これらの和はどうなるかを考えれば後は簡単ですね。

塾長
規則性の問題にはいくつかのパターンがあるわけですが、そうしたパターンを一生懸命に覚えようとする人が出てきます。でも、大切なことは規則を覚えておいて当てはめるのではなく、そこにある規則を見つけることです。具体例を見ながら、何が起こっているんだろう?と考える力がなければ意味はないんですよ。

大問7

内容 平面図形

難易度 

アドバイス

平面図形の問題ですが、この問題は比較的簡単でした。(1)で直角三角形の合同が証明できれば、あとはそれほど難しくありません。

(1)については、角の和が$180^\circ$になることを、内角と直線の2つから見ていくと見通しが立ちます。

$$\angle \mathrm{DAB}+\angle \mathrm{ADB}+\angle \mathrm{ABD}=180^\circ$$

$$\angle \mathrm{DAB}+\angle \mathrm{BAC}+\angle \mathrm{CAE}=180^\circ$$

このとき、$\angle \mathrm{ADB}$と$\angle \mathrm{BAC}$は$90^\circ$なので、結局

$$\angle \mathrm{DAB}+\angle \mathrm{ABD}=90^\circ$$

$$\angle \mathrm{DAB}+\angle \mathrm{CAE}=90^\circ$$

となって、$\angle \mathrm{ABD}=\angle \mathrm{CAE}$ が示せます。

(2)は(1)で合同が分かっているので、単純に分かっている辺の長さを用いてすぐに出せます。

(3)も2次関数で出てきた等積変形の考え方を使えば、$\triangle \mathrm{DBF}$ と $\triangle \mathrm{ECF}$ を直接考えるのではなく2つの(1)で見た2つの直角三角形の面積を考えればOKということになります。

大問8

内容 空間図形(復習おすすめNo.3)

難易度 

アドバイス

この問題は難しいというよりいろいろと面倒な問題でした。与えられた条件から、図をしっかりとかいてみて、どういう位置関係になっているかを考えないといけません。

(1)については、等しくなる辺と $90^\circ$ に着目すると $\triangle \mathrm{OBA}$、$\triangle\mathrm{OBC}$、$\triangle\mathrm{ABC}$ という3つの直角二等辺三角形が出来上がります。そして、それらの斜辺によって作られるのが$\triangle\mathrm{OAC}$ になります。したがって、$\triangle\mathrm{OAC}$ は正三角形であることがわかります。角度はもう分かったようなものです。

(2)では、①の三角錐の体積は問題なくできてほしいところです。

②は面倒ですね(笑)ただし、展開図が与えられているのでこれを活用しない手はありません。A、B、C、Mと書き込んでいくと分かりますが、M、A、Bが展開図の正方形における各辺の中点になります。MとA、MとC、さらにAとCを結べば、正方形が2つに分断されます。このとき、対称性を考えてみると計算が簡単になります。正方形は $\triangle\mathrm{ABC}$ と同じ形の三角形8つに分けることができ、それぞれ何個ずつの三角形から成り立っているかを考えると、かなり簡単に計算できます。計算自体はすごく簡単ですが、その計算にたどり着くまでにあれこれ考えないといけません。ここが勝負の分かれ目だったかなと思います。

塾長
この問題も、もう少し遊んでみると「三平方の定理」に話を持っていけます。う〜ん、よく考えて作ってあるな〜。

まとめ

実は、金沢市の統一テストを真面目に解いてみたのは5年ぶりくらいだったのですが、以前に比べると、かなりテストの質が上がったなと感じました。とくに、高校数学へのつながりを意識させるような問題が多くあり、学習者に対する配慮が感じられます。その点では石川県総合模試よりも良い問題が多いなと感じました。おそらく作問者のレベルが高いのでしょう。はっきりと実力差が出る良問が多いです。

しかし、一方で時間的には中学生にとってはなかなか厳しいものがあると思います。80分くらいにするとちょうどいいかなと私は思います。上位を狙う人であれば、時間的に少し余裕があるかどうかという感じだと思います。中位層にとっては、半分ちょっといけたかどうか、下位層であれば大問1だけでも何とか・・・といった感じになりそうです。得点も、概ね解いた分量に比例すると思いますが、上位狙いの人は80点、中位狙いの人は50〜60点といった感じになると思います。上位狙いの人でも下手をすれば60点を切ってしまう可能性もあるテストなので、今回は出来なかったという人はしっかりと復習をやっておきましょう。その際、ここでのアドバイスを参考にして、どういう力を身につけなければならないかを考えてみてください。

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