今年はなかなか情報が更新されないなあとチェックしていましたが、ようやく石川県教育委員会から2024年度の公立高校入試の結果についての発表がありました。
以下のサイトから閲覧できます。
PDFファイルへの直接のリンクは以下になります。
令和6年度石川県立金沢錦丘中学校及び石川県公立高等学校 における入学者選抜結果について
今年度の合格者の得点状況と過去の得点状況を掲載しておきます(スクロールします)。
国語 | 社会 | 数学 | 理科 | 英語 | 5科目 | |
2024年度 | 67.2 | 41.1 | 51.1 | 52.0 | 48.0 | 259 |
2023年度 | 59.3 | 41.9 | 44.4 | 50.8 | 50.2 | 247 |
2022年度 | 54.7 | 39.9 | 47.2 | 53.5 | 39.9 | 235 |
2021年度 | 60.1 | 48.0 | 48.6 | 51.2 | 46.1 | 254 |
2020年度 | 50.5 | 43.9 | 40.0 | 48.1 | 45.3 | 228 |
2019年度 | 54.5 | 57.9 | 49.6 | 55.6 | 48.7 | 266 |
2018年度 | 52.9 | 50.6 | 51.7 | 56.2 | 52.0 | 263 |
昨年度は、5科目の合格者平均点が247点でしたが、今年度はそこから一気に259点まで上昇しました。
原因の第一は、国語が前年度59.3から67.2とかなり易しくなったことでしょう。さすがにここまで易しくなるとやり過ぎ感が出てきます。
また、数学も前年の44.4から51.1に上がりました。難易度的に易しい問題が多く55点くらいあるかな?という感じだったので、予想より少し低めでした。
他の科目も多少の変動はありますが、難易度が大きく変化したものはなかったようです。
5科目総合の得点分布を見ると、昨年、一昨年と上位層が薄かったのですが、今年度は450〜500の層が0.1%、400〜449が5.0%と上位層が増えました。平均点が上がったことで、全体的に得点層が上にずれた感じですね。上位校では「点を落とせない」テストだったと思われます。
全国的に公立高校入試は難化傾向にあるのですが、石川県はここ2年で易しい問題が増えてきています。平均点が低くなると、選抜試験としてはあまり適切ではなくなるため、このあたりは学力との兼ね合いで変わっていく部分です。英語と社会は難化傾向が続いていますが、数学は易化傾向にあります。
入試予想などを気にする人もいるかもしれませんが、どのような問題であっても安定して得点できる学力が必要となります。そうした学力は、一朝一夕で身につくものではないため、普段の学習からどのように取り組んでいくかが重要となります。あまり何も考えずに学校のワークを繰り返しやったり課題をこなすだけでは、なかなか基礎的な力が身につかないので、積極的に「考える」ことを大切にしてほしいですね。
なお、数学は一時期に比べると安定した出題になってきてます。極端に難しい問題や面倒な問題は減ってきています。一方で、理解が浅い人は難しく感じてしまうような問題も出題されています。とくに50分という試験時間を考えた場合、基礎力が欠けている人は時間が足りないと感じることになります。
毎年同じことを書いていますが、結局のところどの科目も
- 基礎的なことを正しく理解しているかどうか
- 基礎的な内容を正しく応用できるかどうか
という2点が重視されます。
「石川県の入試問題は難しい」などと言って特別な対策が必要だと主張する輩もいるのですが、そのようなことは一切必要ありません。難しい問題が多いからといって、難しい問題をたくさん練習しなければならないと考えるのは思考停止している人の特徴です。いわゆる「試験対策」ばかりやっていると、こういう思考停止に陥りやすいので気をつけてくださいね!
受験生がやるべきことは、難しい問題を構成する基礎的な内容についてしつこいくらい確認をするということです。お忘れなく!