さて、ここからは怒涛のラストスパートといきたいわけですが、模試の結果などを見ながら「ここが弱点だな」とか「これもっとやらないとな」といろいろと本番までにやることを考えている人が多いと思います。
そのときにちょっと気をつけてほしいのが、出来ていない部分ばかりに目がいってしまうということです。
例えば「あと10点あげたいな」となった場合、現状の成績が数学60点、社会80点だとすると、どうしても数学70点を目指そうとする人が多くなります。
もちろん、一般的には点数の低い科目ほど伸びしろがあるので点数は上げやすく、点数の高い科目は細かな部分を仕上げないといけないため点数が伸びにくい、ということになるのですが、残り時間が少ない段階では一般論だけで計画を立てるのはちょっと危険です。これまで、どのくらいの時間をかけてきて、その結果どの程度の点数が伸びているのかを冷静に判断してほしいなと思います。
人によっては、数学を70点にするよりも社会を90点にする方が早いということもあり得ます。残り時間が少ない中で、効果的に点数を上げていくためには「苦手を潰す」という考え方だけでなく「得意なものをさらに伸ばす」ということも考慮しておきたいところです。
ということですね。こうした判断は、普段からきちんと考えて勉強している人にとっては当たり前のことかもしれませんが、結構勢いでやってきたなあという人は、ここらで一度冷静になって考えてほしいなと思います。
とくにセンター試験の場合は、傾斜がかからないようであればトータルの点数でどのくらいかということが大切になります。いくら苦手が潰せたからといって、他がイマイチだったら意味はありません。得意な科目で苦手をカバーすることもできるので、トータルでの得点をイメージして計画を立てていくといいでしょう。
まあ、取れるだけ取りたいというのが受験生の心理ではあると思いますが、これまでの模試でだいたい本番でどのくらいになるかは予想できるはずですから、変に欲張りすぎないようにやっていきましょう。あれもこれもとなって、結局すべてが中途半端なまま本番を迎えてしまったということのないように気をつけたいものです。