毎年、高校1年生に伝えていることですが、最初のテストで思ったような点数が取れなかったという人は、これまでの勉強において致命的な欠陥があると考えておく方が良いでしょう。
そんなことを思っている人がいたら大きな間違いです。どのくらいやれば良いのか分からないというのは、つまり、自分の理解度に対する関心がまったくないという状態なのです。
中学校のときはテスト範囲のワークを何周かやっていればそれなりの得点が取れたという人が多いでしょう。とくに進学校に合格した生徒さんの多くは、そうした勉強でも中学生の頃は高得点を取っていたという人が多いのではないかと思います。深く理解していなくても表面的な解法をなぞっておけば答えが出る、というのが高校入試までの勉強の特徴です。
しかし、高校の数学では理解度の浅い状態では、高得点を取ることができなくなります。一部、表面的な解法をなぞるだけでも解けるような問題も含まれますが、それだけではいつか限界が訪れます。
そうすると「もっとやらないと!」という思考になり、闇雲に問題数をこなそうとする人が出てきます。
こうした傾向は「数学の勉強=問題集をやる」という認識になっている人に多くみられます。そして、そういう認識の人が近年どんどん増えています。
問題演習は必要ないという話をしたいわけではありません。むしろ問題演習は数学の勉強では不可欠なものです。
しかし、ただ漫然と問題に取り組んでいても、思ったような成果は上げられないでしょう。
たくさん問題をやっているけど、なかなか成績が伸びないという人は次のことを意識してみてください。
同じ問題に取り組むにしても、理解度に応じて目的は変わります。そして、目的をはっきりとさせることで自分の理解度も分かってくるでしょう。
もちろん、何となくやっているうちに理解が深まるということもあるにはありますが、限られた時間の中でそうした方法を取るのは現実的ではありません。
また、問題を解き終わったあとにしっかりと反省をすることも大切です。その問題における注意点は何か、ミスを回避するために気をつけることは何か、意識すべき条件は何か、などいくらでも考えることがあるでしょう。そうしたこと1つ1つチェックしていくことで、理解度がますます深まるはずです。
こういう勉強を自分でできる人は、放っておいてもどんどん伸びていきます。しかし大半の人は、自分ではなかなか上手くできません。
そういう場合には、先生を頼ることが大切です。
そして、もう1つ指摘しておきたいことがあります。
それは、こうした中学生の頃のような雑な勉強方法のまま突き進んでいても高得点を取ってしまう人がいるということです。その中には本当に正しく理解している人もいます。しかし、「今はまだ上手く行っているだけ」という人も相当数存在しています。後者のパターンで、後になって問題が発現するという人が近年増えているように思います。
早い段階で躓いてしまえば修正のしようがあるのですが、遅くなればなるほど修正困難となり、泥沼から抜け出せないことになります。
そうならないためにも、結果オーライにならずに、よく反省をしてみることが大切なのです。