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2025年度第6回石川県総合模試の数学を解いてみた

2025年度第6回石川県総合模試の数学を解いてみた
塾長

12/7に第6回石川県総合模試が実施されました。復習を早めにやって冬休み前に課題を確認しておきましょう。

いよいよ12月になり、模試の得点や偏差値・判定が気になる人も増えてくるのではないでしょうか。結果に一喜一憂するのではなく、本番に向けて課題克服のロードマップを描けるように、きちんと自己分析をやっていきましょう!

概観

出題数はいつも通りで大きな変化はありませんでした。まあ、これに関してはほぼ変化はないでしょう。

内容についてですが、今回はいわゆる「典型問題」を中心とした「易〜標準」の問題で構成されており、入試に向けた準備がしっかりできている人にとっては易しく感じられたのではないかと思います。一方で、基礎力が足りていない人は、それなりに時間を取られる問題が多かったので思うように得点できなかったかもしれません。

塾長

上位校を狙っている人で時間が足りなかったという人は、冬休みの間にもう一度基礎(簡単という意味ではないですよ!)を確認しておくことが大切です。たくさん問題をやればいいというわけではないので、その点は気をつけてくださいね。

今年度の模試では後半の図形問題に易しい問題が多くなり、今回もその傾向が続いていました。一昔前の図形の問題に比べるとかなりアッサリした問題なっています。「図形は難しいから後回し」などと言う人もいますが、ここ2、3年で明らかに簡単になってきています。後回しにしたけど、あとでやってみたらとても簡単だった!みたいなこともあるので、全体に目を通してから、どの問題を優先するか決めていきたいですね。

全体的な難易度 やや易

問題の解説

それでは、各大問ごとに詳しく見ていきましょう。

大問1・小問集合

難易度 

大問1のポイント
  • 正負の数、文字式、平方根などの計算ルールを徹底する
  • 計算はつねに工夫して計算量を減らすことを意識する
  • 用語の定義は正確に把握する

(1)は単純な計算問題です。今回は定番の通分の問題がなく、ウとエが同じような問題になっていました。

オの根号の計算は面倒な計算をやってしまう人が多いので気をつけましょう。これは、問題見た瞬間に暗算して $\sqrt{3}\times \sqrt{12}=6$ と計算すればいいことに気づいて欲しいです。丁寧に$\sqrt{12}=2\sqrt{3}$、 $\sqrt{27}=3\sqrt{3}$ と直してもいいですが、$\sqrt{3}\times 3$ も $\sqrt{27}$ も $(\sqrt{3})^3$ で相殺されることが瞬時に見抜けないようでは、基礎力が不足していると言えます。

塾長

計算ミスを減らす方法は「計算しない」ことです。

(2)の2次方程式 $x^2+3x-11=0$ は、いわゆる解の公式を用いるだけの面白みのない問題でした。解説する気も起きませんね笑。

(3)は無理数を含む大小比較です。比較基準を揃えたいので、すべて根号を用いて表しましょう。$\sqrt{35} < n < \sqrt{90}$ から $\sqrt{35} < \sqrt{n^2} < \sqrt{90}$ となります。よって、$35 < n^2 < 90$ であり、これを満たす平方数は、 $36(6^2)$、$49(7^2)$、$64(8^2)$、$81(9^2)$ の4つとなります。よって、 6、7、8、9が答えとなります。

(4)は面積比の問題です。ぱっと見で相似 $\triangle \mathrm{ABC} \sim \triangle \mathrm{DBE}$ の相似比 $5:2$ から考えた人が多かったのではないでしょうか。

$$\triangle \mathrm{ABC}:\triangle \mathrm{DBE}=25:4$$

から $\triangle \mathrm{DBE}:\mathrm{ADEC}=4:(25-4)=4:21$ となります。

あるいは、底辺と高さのそれぞれの比を考えて $\dfrac{2}{5}\times \dfrac{2}{5}=\dfrac{4}{25}$ として、$\triangle \mathrm{ABC}:\triangle \mathrm{DBE}=25:4$ を出した人もいるでしょう。

塾長

いずれにしても、このくらいは暗算で5秒以内に乗り切りたいですね!

(5)は箱ひげ図の問題でした。データ総数が22人のとき、第3四分位数はデータの大きい方(上位)から数えて $\dfrac{22}{4} \times 1 = 5.5$ 番目と $6.5$ 番目の間、つまり上位グループの中央値である「6番目の生徒」を含みます。第3四分位数が10冊であるということは、「上位6番目の生徒は10冊読んでいる」ことを意味します。したがって、「読んだ本が10冊以上の生徒は、少なくとも6人(上位1位~6位)はいる」と断定できるのです。

大問2・確率

難易度 

大問2のポイント
  • 具体的に書き出して、規則性などがないか考える
  • 条件を丁寧にチェックする

大問2は確率の問題でした。ルールが[1]~[3]まであり一見すると複雑に見えますが、$6×6$ の表を書けば2個のサイコロを投げるよくある問題と同じになります。

(1)「引き分け」は、ルール[3]より「色も数字も同じ」場合です。共通しているのは「白の2」と「黒の5」のみです。

よって、 $(\mathrm{A}, \mathrm{B}) = (2,\ 2),\ (5,\ 5)$ の2通りしかありません。

(2)「Aさんが勝つ確率」を考えます。

  • 色が異なる場合(白勝ち)
    Aが白(1 or 2 or 6)、Bが黒(1 or 5 or 6)のとき $3 \times 3 = 9$ 通り。
  • 色が同じ場合(数字勝ち)
    • 白:Aが(1 or 2 or 6)Bが(2 or 3 or 4)であり、Aが勝つのは「6」を出したときのみ(相手が何でも勝ち)なので $3$ 通り。
    • 黒:Aが(3 or 4 or 5)Bが(1 or 5 or 6)。Aは「3 or 4 or 5」のどれを出してもBの「1」に勝てる。5同士は引き分け。他は負け。すなわち $3$ 通り。

以上を合計して $9 + 3 + 3 = 15$ 通りとなるので、求める確率は

$$\dfrac{15}{36} = \dfrac{5}{12}$$

大問3・2次関数

難易度 標準

大問3のポイント
  • 変域の問題はグラフを描いて確認する
  • 直線の式は傾きから暗算で求める
  • 平行四辺形の成立条件を正しく理解する
  • 分からない $x$ 座標は文字で置く

大問3は、入試頻出の放物線と図形の融合問題でした。

(1)は簡単なので落としたくない問題です。 $y$ の変域は $0$ をまたぐため $0 \leqq y \leqq 8$ となる点に注意しましょう。これはグラフを描く癖をつけておけば確実に回避できます。

(2)もごく初歩的な問題でした。

$y=ax+b$ としてAとBの座標を代入して連立方程式を解く、なんていう方法で解いている人をよく見かけますが、計算量が増えるのと、時間がかかるのとでオススメしません。図を見てサクッと傾きを求めて微調整して終わりです。上の図から、傾きは $\dfrac{4}{6}=\dfrac{3}{2}$ で、$y=\dfrac{3}{2}x$ に $x=2$ を入れたら $y$ が2にならないといけないので、$y=\dfrac{3}{2}x-1$ と調整して終わりです。

(3)も入試問題としてはよくあるタイプの問題だったので、上位校狙いの人はサッと解いて欲しい問題でした。

平行四辺形になる条件は何かをよく考えましょう。

  1. 2組の対辺がそれぞれ平行である。
  2. 2組の対辺の長さがそれぞれ等しい。
  3. 2組の対角の大きさがそれぞれ等しい。
  4. 対角線がそれぞれの中点で交わる。
  5. 1組の対辺が平行で、その長さが等しい。

例えば、1.を狙うとしたら $\mathrm{AD}//\mathrm{CB}$ を示せばいいので、傾きから考えていくことができそうです。しかし、これを考えるのは少し面倒な気がしますね。2.なども頑張ればできないこともなさそうですが、明らかに面倒くさそうです。3.の角度は中学生には少し扱いにくいでしょう。4.も検討してみる価値はありそうですが、やはり計算が面倒な感じがします。5.はすでに平行な $\mathrm{BD}$ と $\mathrm{AC}$ の長さが一致すれば良いと言うことになります。この中では、5.を考えるのがいちばん簡単そうです。

点 $\mathrm{B}(-2,\ -6)$、点 $\mathrm{D}(-2,\ 2)$ より、長さ $\mathrm{BD} = 2 - (-6) = 8$ となります。また、点 $\mathrm{A}$ の $x$ 座標を $t$ とすると、 $\mathrm{A}\left(t,\ \dfrac{1}{2}t^2\right)$ となります。$\mathrm{C}$ は $x$ 軸上の点なので、長さ $\mathrm{AC} = \dfrac{1}{2}t^2$ となります。

よって、$\dfrac{1}{2}t^2 = 8$ を解くと、 $t^2 = 16$ で $t>0$ より $t=4$ となります。

よって、点 $\mathrm{A}$ の座標は $(4,\ 8)$ と求まります。

大問4・方程式

難易度 

大問4のポイント
  • より解きやすい「同じ問題」に言いかえる。
  • 解の条件に気をつける。

花壇の面積は、下図のように道を端に寄せてしまう(よくやる方法です)と簡単です。こうして、問題をより簡単な問題に言い換えていくことは、数学ではとても大切な考え方の1つです。

塾長

現実ではこんなことをしたら怒られますが、頭の中では自由に動かせます。これも数学の面白いところです。

道幅を $x$ とすれば $(16-x)(22-x)=280$ を解くだけのです。$x=2$ が求まります。

花壇の面積は、道を端に寄せて $(16-x)(22-x)=280$ を解く基本問題です。一旦展開して整理すると

$$(x-36)(x-2)=0$$

となりますが、$x=36$ とすると花壇をすべて破壊してしまうのでダメですね。求める解は $0<x<16$ なので $x=2$ となります。

大問5・作図

難易度 標準

大問5のポイント
  • まずは大体の図を描いてみて $\mathrm{P}$ の位置を予測する。
  • 予想した $\mathrm{P}$ を基本の作図を用いてどう作図するか考える。

Pの大まかな位置については上図のようになることが分かればOKです。とくに面積の条件から $\mathrm{P}$ が $\mathrm{AD}$ の中点となることを掴むのがポイントです。

点 $\mathrm{P}$ は辺 $\mathrm{AB}$、$\mathrm{AC}$ から等距離という条件は $\angle \mathrm{A}$ の二等分線上にあると言い換えられます。また、「$\triangle \mathrm{PBC}$ の面積は $\triangle \mathrm{ABC}$ の半分」というのは底辺 $\mathrm{BC}$ が共通なので、高さが半分になればよいことから、高さがちょうど半分、つまり $\mathrm{AD}$ の中点の位置に来ることがわかります。

作図の手順は、$\angle \mathrm{A}$ の二等分線を引き $\mathrm{BC}$ との交点を $\mathrm{D}$ とし、線分 $\mathrm{AD}$ の垂直二等分線を描けば $\mathrm{P}$ が求まります。

大問6・平面図形

難易度 標準

大問6のポイント
  • 複雑な多角形の面積は「分割」または「全体から不要な部分を引く」。
  • 線分比や面積比は相似と高さの等しい三角形を中心に考える

大問5は台形をベースにした相似の問題でした。

この問題全体的に易しい問題だったので、上位校狙いの人は完答したい問題でした。

(1)は非常に簡単でした。まずは、錯角を考えて $\angle\mathrm{FEB}=74^\circ$ となります。

また、$\mathrm{BE=BF}$(二等辺三角形)から、$\angle\mathrm{EFB}=74^\circ$ となるので、$\angle\mathrm{EBF}=32^\circ$ がサクッと求められるでしょう。

(2)は相似の証明でしたが、こちらも非常に簡単でした。与えらた条件は $\angle\mathrm{ACB}=\angle\mathrm{ACD}$、$\mathrm{HC = HG}$ です。

$\mathrm{HC = HG}$ から $\angle\mathrm{ACD}=\angle\mathrm{HGC}$ となります。また、$\mathrm{AD}//\mathrm{BC}$ から、$\angle\mathrm{ACB}=\angle\mathrm{CAD}$ となります。すなわち、$\angle\mathrm{HAI}=\angle\mathrm{DGI}$ となります。さらに、対頂角について、$\angle\mathrm{AIH}=\angle\mathrm{GID}$ となり、2組の角がそれぞれ等しくなるので

$$\triangle\mathrm{AHI}\sim\triangle\mathrm{GDI}$$

となります。

(3)も典型的な面積の問題でした。$\angle\mathrm{BCD}=90^\circ$ の場合に、下図のような長さの条件が与えられていました。

図を見た瞬間に $6:4$ が浮かんでくればOKです。$\triangle\mathrm{ADN}\sim \triangle\mathrm{MBN}$ で、相似比は $\mathrm{AD:MB}=6:4=3:2$ となります。

線分比は図のようになります。全体である直角三角形 $\mathrm{BCD}$(面積は20)から、不要な三角形 $\triangle \mathrm{BNM}$ を引く方針をとります。点 $\mathrm{N}$ の高さは全体の $\dfrac{2}{5}$、底辺 $\mathrm{BM}$ は $\mathrm{BC}$ の $\dfrac{1}{2}$ となります。

よって、$\triangle \mathrm{BNM}$ の面積は、全体 $\triangle \mathrm{BCD}$ に対して $\dfrac{1}{2} \times \dfrac{2}{5} = \dfrac{1}{5}$ の大きさとなります。よって求める図形の面積は、直角三角形 $\mathrm{BCD}$ の $\dfrac{4}{5}$ 倍になります。

$$20 \times \dfrac{4}{5} = 16$$

となります。

大問7・空間図形

難易度 標準

大問7のポイント
  • 条件を利用しやすい「平面」を考える。
  • 体積計算は直接求めるのが難しいものは、「分割」または「全体から不要な部分を引く」。
  • 錐体は柱体の体積の $\dfrac{1}{3}$。

最後は立方体と正四面体の問題でした。

(1)は解説不要なので割愛します。

(2)も基本問題なので確実に得点したいところです。立方体の面(正方形)の対角線の長さを $a$ としたときの、$\mathrm{MN}$ を求める問題です。

この図を見るだけではなかなかイメージしにくいでしょう。与えられた対角線の長さを利用するために、対角線を使って、$\mathrm{MN}$ が含まれるような図形を考えていきます。

図のような $\triangle\mathrm{DBE}$ を抜き出してみましょう。

図を見たらすぐに中点連結定理が思い浮かぶでしょう。よって、$\mathrm{MN}=\dfrac{a}{2}$ です。

(3)の体積の問題は一見すると大変そうですが、やってみると意外と簡単な問題です。立体 $\mathrm{MNO-BEG}$ の体積を求める問題でした。立方体の体積を $V$ とします。

少し分かりにくいので、対角線を伸ばして頂点と頂点を結ぶ形にしてみましょう。

こうすると、$\mathrm{D-BEG}$ という正四面体が見えてくるでしょう。これは立方体から4隅の三角錐を切り落とすことで得られます。この切り落とす三角錐1つの体積は、底面が立方体の体積の半分となることを考えて

$$\frac{1}{3}\times \frac{1}{2}\times V$$

となります。

これを4つ分切り落とすので、正四面体の体積は

$$V-4\times\frac{1}{3}\times \frac{1}{2}\times V=\frac{1}{3}V$$

となります。よって、正四面体の体積は $\dfrac{64}{3}$ です。

求める立体は、この正四面体の「下半分」です。上半分(小正四面体)と全体(大正四面体)の相似比は $1:2$ となるので、体積比は $1^3 : 2^3 = 1 : 8$。下側の体積は、全体の $\dfrac{7}{8}$ になります。ゆえに

$$\dfrac{64}{3} \times \dfrac{7}{8} = \dfrac{56}{3}$$

まとめ

今回の模試は、全体を通して「基本事項の徹底」と「計算を減らすための工夫」が問われるセットでした。時間が足りなかったという人は、無駄な計算をしていないかをよくチェックしておきましょう。

特に上位校を目指す人は、大問3や大問7のような問題で時間を取られないように「計算を減らすための考え方」をよく復習しておきましょう。

平均点は前回よりは上がると思いますが、そこまで高くはならないでしょう。

最初にも書きましたが、結果に一喜一憂することなく、きちんと分析をやって1つ1つ課題を克服していきましょう。冬休みは入試に向けてまとまった時間がとれる最後の期間です。この期間を有効に活用するためにも、まずは自分の答案をチェックして足りない部分を洗い出しておきましょう。

塾長

どうしたらいいか分からない人は、プロのアドバイスを受けてくださいね。解説を読んだら分かると思いますが、たくさん問題をやればいいというわけではありません。どういう考え方が必要かを学ばなければいけませんよ!

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