ご家庭で「当たり前に勉強する環境」を整える5つの工夫

先月は、高校生の文理選択の面談や模試結果についての三者面談が続きました。いつもながら、生徒一人ひとりが自分の将来と向き合う大切な時期に立ち会えることに、身が引き締まる思いです。
さて、今回の記事は、そうした面談で保護者の皆様から特によくご質問いただく「家庭での学習環境」がテーマです。心当たりのある方も多いかと思います。ぜひ最後までお読みください!
「勉強しなさい!」が逆効果になる思春期
「子どもに『勉強しなさい』と言っても、なかなか動いてくれなくて…」
「注意すると、かえって反発されて親子関係がギクシャクしてしまう…」
これは、思春期のお子さんを持つご家庭では「あるある」ですね
子どもの学習習慣は「やる気」に頼るのではなく(そもそもやる気なんて存在しないのです)、ご家庭の「環境」や「ルール」を工夫することで、驚くほどスムーズになることがあります。
今回の記事では、無理強いするのではなく、お子さんが「ごく自然に、当たり前に」机に向かうようになるための、ご家庭で実践できる5つの工夫をご紹介します。
これらのアイディアは「塾生の保護者の方が家庭で実践していらっしゃる工夫」について実施した過去のアンケートをもとに作成しています。また、そうした工夫を取り入れてみた結果についてのアンケートも参考にしています。
1. 「リビング学習」のススメ
子ども部屋に立派な学習机があっても、一人きりで勉強するのは意外と孤独で、集中が難しいものです。親の目が届かないため「勉強していると思ったら、ずっとスマホをいじっていた…」なんてことも。
そこでおすすめなのが、あえて「リビングで勉強する」という習慣です。
なぜ効果的?
- 安心感
保護者の気配を感じることで、お子さんはリラックスして学習に取り組めます。 - 疑問点が放置されない
わからない問題もすぐに質問できるため、つまずきを早期に発見できます。 - 適度な生活音
完全な無音状態よりも、少し生活音がある方がかえって集中できるという研究結果もあります。
ダイニングテーブルの一角を「勉強スペース」と決め、「勉強ボックス」(教材や文房具をまとめた箱)を置いておくだけ。勉強が終わったらボックスに全てしまう、というルールにすればリビングも散らかりません。
ただ、リビングに子供がいると家事の邪魔で仕方ないという保護者の意見もありました笑。これについては次の2.との合わせ技も良いのではないでしょうか。
2. 保護者も一緒に「集中する時間」を作る
「勉強しなさい!」と言いながら、保護者の方がスマホやテレビを見ていては、お子さんが「どうして自分だけ…」と不満を抱くのも当然です。
保護者の方が勉強に興味がないのに、どうしてお子さんが進んで取り組むでしょうか。まずは保護者の方が「勉強は当たり前のこと」という空気を作ることが肝心です。
そこで、お子さんの勉強時間に合わせて、保護者の方も一緒に机に向かうことをおすすめします。
一緒に数学の問題を解く必要はありません(できればやってみて欲しいですが)。読書、資格の勉強、仕事、家計簿をつけるなど、静かに集中する時間を共有するのです。
「夜8時から30分は家族みんなの集中タイムにしよう」などとルール化すれば、「勉強は家族で取り組む当たり前のこと」という一体感が生まれます。タイマーをセットして、ゲーム感覚で始めるのも良いでしょう。
アンケートでも、この工夫で「家庭の雰囲気が明らかに変わった」というポジティブなご意見が最も多く寄せられました!
3.スマホの「聖域(置き場所)」を作る
現代の子どもたちにとって、最大の敵はやはりスマートフォンでしょう。手元にあるだけで、通知が気になったり、ついつい動画を見たくなったりしてしまいます。
多くのご家庭でスマホルールが存在しますが、アンケートを見るとその実効性にはバラツキがあるようでした。効果的なのは、親子で納得できるルールを作り保護者も一緒にそれを守ることです。
「勉強を始める前に、スマホはこのボックスに入れる」などと決め「お母さんもこの時間はスマホをここに置くね」と行動で示すことが大切です。
この「親も参加する」姿勢が、お子さんの納得感を引き出します。
4. 勉強の「始め」と「終わり」を演出する
勉強に取り掛かれない原因の一つに「始めるのが面倒くさい」という心理的ハードルがあります。このハードルをできるだけ下げる工夫をしましょう。
- 机の上は常に整理整頓
勉強が終わったら、消しゴムのカスを捨てる、プリントをしまうなど、簡単な片付けで机をリセットする習慣を。 - 「終わり方」を選ぶ
一般的には、タイマーが鳴った後「この問題だけ解いたら終わりにしよう」と、達成感を持って終えるのが効果的です。ただ、これには「あえてキリの悪い所でやめる」というテクニックもあります。こちらは「早く続きがやりたい!」という意欲を持続させる効果があります。
何だか「仕事」と同じ匂いがしますね(笑)。お子さんの性格に合わせて、どちらが合うか試してみるのも面白いかもしれません。
5. 「結果」だけでなく「プロセス」を認める
テストの点という「結果」だけで評価していると、子どもは失敗を恐れ、挑戦する気持ちを失ってしまいます。大切なのは、勉強したという「行動」そのもの(プロセス)を具体的に認めてあげることです。
声かけの例
「今日も決めた時間に始められたね、すごい!」
「難しい問題なのに、諦めずに粘り強く考えてるね!」
「英単語の覚え方、工夫してるね!」
点数が悪くても、机に向かって努力した事実を認めてもらえることで、お子さんの自己肯定感は育まれ、「また明日も頑張ろう」という気持ちが自然と湧いてきます。
まとめ
「当たり前に勉強する環境」は、高価な教材を揃えたり、特別な方法を必要とするものではありません。保護者の方が少しだけ関わり方やルールを工夫し、「勉強は孤独な戦いではなく、家族に応援されながら取り組む当たり前の活動である」とお子さんが感じられるようにすることです。
まずは5つのうち、ご家庭で取り入れやすそうなもの一つからでも構いません。ぜひ試してみてください。その小さな一歩が、お子さんの未来を大きく変えるきっかけになるはずです。
当塾では、塾での指導はもちろん、ご家庭での学習についてもいつでもご相談に乗っています。お気軽にお声がけください。














