円にはかなり縁がある。と軽いジャブをかましてから書き始める今日の日記。
数学IIIの媒介変数の入った積分のところで、楕円の面積を求める問題の質問があったので、軽く触れておこう。
楕円は円に直して計算するとイチコロだよ。
曲線 \(f(x,\ y)=0\) 上の点の\(y\)座標はそのままとして、\(x\)座標のみを\(a\)倍(\(a\neq 0\))して得られる点の軌跡の方程式は $$f\left(\frac{x}{a},\ y\right)=0$$ である。 |
っていう定理がある。一応証明は次のようになる。
曲線 \(f(x,\ y)=0\) 上の任意の点\((x,\ y)\)の\(x\)座標のみを\(a\)倍して得られた点を\(X,\ Y\)とすれば $$\begin{cases}X=ax\\Y=y\end{cases}\quad$$ したがって $$\begin{cases}x=\frac{X}{a}\\y=Y\end{cases}$$ \((x,\ y)\)は \(f(x,\ y)=0\) を満たすから $$f\left(\frac{X}{a},\ Y\right)=0$$ これを満たす点 \((X,\ Y)\) の奇跡が求める曲線である。流通座標 \((X,\ Y)\) を \((x,\ y)\) に変えて $$f\left(\frac{x}{a},\ y\right)=0$$ |
これを用いると、楕円と円の縁がよく分かる。
結局、楕円は円を\(x\)軸方向あるいは\(y\)軸方向に拡大したものとなる。
というわけで、一旦円に直して計算して元の楕円に戻せば簡単に解ける。
わざわざ面倒な積分をしなくても、円の面積なら簡単に求まるわけだし。
せっかく2次曲線を学ぶなら、円との関係性をきちんと理解しておきたいね。