石川県総合模試の結果が返却されました。今回の平均点は以下のようになっております。
国語 | 理科 | 英語 | 社会 | 数学 | 5教科 |
55.0 | 53.9 | 61.3 | 51.7 | 45.1 | 266.9 |
今回は全体的に平均点が高めで、5教科の平均が266.9点とかなり高めの数字となりました。とくに英語は平均が60点超えとなり、かなり易しめのテストだったようです。
一方で、数学の平均点が群を抜いて低いですね。今回の問題は解説記事でも触れたように、それほど難しい問題は含まれていなかったので、きちんと勉強をしていれば50点は確実に取れるテストだったと思います(各問題の難易度などは以下の記事を参考にしてみてください)。
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しかし、蓋を開けてみればいつも以上の低調な平均点となり、数学力の低下が見て取れる結果となりました。
一方で標準偏差は17.21と、全科目の中でもっとも低い数値となりました。ザックリと言えば、平均点の近くにギュッと人が集まっている感じで、どんぐりの背比べといった感じの得点分布になっています。
近年、数学を指導していて強く感じることの1つが
ということです。そして、この「一定のレベル」がどんどん下の方にシフトしてきているなあと感じます。
例えば、易しい・普通・難しいという3段階のレベルを想定した場合、普通レベルを解ける生徒が全体の50〜60%くらいで、難しいレベルの問題を解ける生徒はだいたい全体の20%くらいかなあという感じなのですが、普通レベル50〜60%のところから、難しいレベルがいきなり5%になるような感じですね。点数の体感で言えば、60点台の人数は多いのに70点台は急に少なくなり、80点以上はほぼいないみたいな感じです。
また、採点などをしている場合に「この問題ができているのに、なんでこっちの問題はこんなにデタラメなんだろう?」と思うケースも増えました。
こうした、おかしな現象が発生する背景には、数学に対する認識のズレがあることは、このブログでもたびたび指摘していることです。
とくに、問題集を使って勉強をする場合、たくさんの人が間違った認識のまま勉強を進めていることは指摘しておきたい部分です。
問題を解くことは数学の勉強では避けて通れない道なのですが、問題集を繰り返しやったり、たくさん問題を解くことが数学力を伸ばすと考えている人は「やっても全然伸びない」という状況に陥ってしまいます。
問題集を周回することや問題を大量に解くことが目的ではないのに、いつの間にかそれが目的に変わっている人(あるいは最初からそれが目的となっている人)がたくさんいるのです。これでは、どんどん間違ったおかしな方向に突き進んでいくだけです。
現在、そうした状況に陥って苦しんでいる人は、いったん問題集から離れて、自分にとって必要なものは何かということを冷静に考えてみてください。何ができていて、何ができていないのか。何が分かっていて、何が分かっていないのか。これまでたくさん解いてきた問題をよく見ながら考えてみてほしいなあと思います。
と、今回は厳しめのことを書いておりますが、個人的には数学の力はまだまだ余裕で伸ばせると思います。
本番まで限られた時間を有効に活用するためにも、また、冬休みを充実したものにするためにも、これまでの結果を分析しながら、どういうことをやっていけば良いか考えていきましょう!