2020第1回石川県総合模試の数学を解いてみた

塾長
先日、第1回石川県総合模試が実施されました。今年はコロナの影響で、自宅受験または塾での受験という形になりました。いつもであれば、初めての模試ということで緊張して実力が発揮できなかった!なんて人もいるかもしれませんが、今年はどうだったのでしょうか? 本番に近い緊張感という意味では、やはり大会場での実施が必要かもしれません。

というわけで模試を受けたみなさん、第1回石川県総合模試はいかがだったでしょうか。難しくて心が折れたという人もいれば、思っていたよりも簡単だったという人もいるかも知れません。スタートラインの位置は人それぞれです。ここから本番に向けて、しっかりと反省をしながら学力アップを目指していきましょう!

というわけで、今年も「解いてみた」シリーズをぼちぼちやっていきます。ご質問やご相談などがあればメッセージを送ってください。可能な限り返信していこうと思います。

概観

大問数7、小問数23という石川県総合模試の標準的なセットでした。

大問1以外は計算過程や証明を書かせる問題が含まれており、時間的には厳しめのセットになります。そのため全部解けなかったからといって必要以上に気にすることはありません。むしろ、解答スピードを追い求めて「簡単に答えが求まる方法」ばかりを知りたがる人が増えてしまうのが毎年の心配事なのです。

出題内容については、前半は方程式や関数などの計算が中心となる問題、後半が図形の問題とバランスよく作られています。難問・奇問の類はなく、入試標準レベルの良い問題が揃っていると思います。本番で時間が足りなかった問題などは、家に帰ってじっくりと取り組んでみるといいでしょう。復習をきちんとやれば相応の実力アップが期待できるので、受けっぱなしにならないようにしておきましょう。

全体的な難易度 標準

各問題の概要

ここからは大問ごとの内容を少し細かく見ていきます。面白い問題は解説をつけておくので参考にしてください。

大問1

内容 小問集合

難易度 

基本的な計算を中心とする小問集合です。ここは満点を狙っていきたいところです。とくに文字が入ってくると間違える人が増えるため、そういう人は文字式の計算に十分な時間を割いて練習しておきましょう。

また、計算ミスが多いという人は「計算ミス」としてテキトーに片付けるのではなく、自分の答案をよく見て癖を知るようにしましょう。計算ミスといっても、途中式を丁寧に書きすぎてしまうことが原因であったり、逆に途中式をまったく書かないことが原因であったりします。それぞれの癖を知って、練習を工夫してみることが大切です。

ちなみに「計算ミス」という人の多くは、そもそもの計算のルールが曖昧であることが原因です。こういう場合には、闇雲に計算練習をしても意味がないので、ルールを確認しながら、「え?こんなのもう余裕だよ?」というくらいの簡単なレベルの問題から少しずつレベルを上げてやっていくといいです。いずれにせよ、計算力がないのは致命的なので、ここで点数が取れていない人は何よりもまず計算練習を優先してください。

(1)では、以外にもイあたりでミスをしてしまう人がいます。$(-3)^2$ と $-3^2$ の違いなどをきちんと確認しておきましょう。ウやエでも符号のミスがよく見受けられます。同時進行で複数の操作をするのが苦手な人は、途中式を多めに書くほうが良いかもしれません。

塾長
でも、先のことを考えるとなるべく暗算力は鍛えておきたいところ。計算を通して、同時進行で2つ3つのことを考えながら作業をしていく訓練もしておきたいですね。

(2)の連立方程式は解を求めるだけなら難しくありませんね。上位校を目指す人であれば、代入法だとか加減法だとかの操作には習熟している人がほとんだと思いますが、一方でそうした操作が「何をやっているのか」ということに関してはほとんどの中学生が理解していません。なんで、この操作で解が求まるのかを考えてみることも大切です。

(4)の確率の問題は小問集合に入れるよりも、大問できちんと取り扱ってほしい問題です。この手の問題は感覚で解ける人も多いのですが、しっかりと考えると案外難しい問題なのです。こういうのを「何となく」で終わらせてしまうと後で面倒なことになります。

大問2(復習おすすめNo.1)

内容 規則性

難易度 標準

規則性の問題は高校入試でもよく出題される内容です。人によっては高校数列で扱う「数列」の公式を教えて、公式を用いて解かせるような人もいるようですが、そんなものはまったく必要ありません。

塾長
もちろん意欲がある人は数列についてきちんと勉強してみてくださいね!

大事なことは、具体例をいくつか作ってそこから規則を見つけ出すという姿勢です。

問題には3番目までの図が描かれていますが、必要に応じて、4番目以降も描いてみることが大切です。こういうとき「どのくらいまで描けばいいですか?」なんて質問を受けますが、そういうのは的外れな質問です。規則が見えてくるまで描き続けるだけです。目的は規則を見つけることであり、図を描くことではないからです。

今回は丁寧に表もつけてあるので、これを補っていくといいでしょう。

1番目2番目3番目4番目5番目6番目$n$ 番目
マッチ棒の本数5913172125?

図を描いて数えてみると、4番目ではマッチ棒が17本、5番目では21本必要となります。これで(1)はできました。

このとき、図を描きながら、

3番目から4番目の図を描くときも、4番目から5番目の図を描くときも、いずれもマッチ棒を4本足すことになる

という事に気づけばOKです。実際に、表の数字を見ると4ずつ増えていくことが分かります。

では、(2)で出てくる $n$ 番目の図形に必要なマッチの本数はどうやって考えればいいでしょうか?

こういうときに、何も考えずに魔法のように答えが求まる方法を知りたがる人が多いのが困りものです。そんなものありません。大切なことは、具体例から考えていくことです。手と頭を使いましょう!

上のPOINTで考えたことを少し掘り下げて考えてみます。3番目から4番目にいくときにマッチの本数は4本増えます。そして、4番目から5番目にいくときもマッチの本数は4本増えます。では、3番目から5番目の図を作る時に、マッチの本数は何本増えますか?

これはすぐに、8本と答えられる人がほとんどだと思います。せっかくなので1番目から数えていくことにしてみましょう。

1番目から2番目は4本増えます。1番目から3番目は8本増えます。1番目から4番目は12本増えます。

これをいくつか考えていくと規則が浮かび上がってきます。これも表にしてみましょう。変化していく数の関係をよく考えてみてください。

1番目$5+0\times 4$
2番目$5+1\times 4$
3番目$5+2\times 4$
4番目$5+3\times 4$
5番目$5+4\times 4$
$n$ 番目$5+(n-1)\times 4$

こうして、$n$番目に必要なマッチの本数は

$$5+(n-1)\times 4=4n+1$$

ということが分かりました。あとは、これが93になるときを考えるだけなので

$$4n+1=93$$

を解いて、$n=23$ が得られます。

塾長
規則性の問題で大切なことは、とにかく具体例を書き出してみることと、そこから規則を見つけていくことです。このことは、何も規則性の問題に限った話ではなく、数学全般に言えることです。

大問3(復習おすすめNo.3)

内容 関数

難易度 標準

大問3は関数の問題でした。この時期はまだ2次関数が出題されないため、難しい問題はほとんどありません。このくらいのレベルの問題を通して、基本的な内容が理解できているかどうかを確認しておくといいでしょう。

(1)はグラフの通過点の問題です。グラフが点の集合であるという意識は持っておきたいところです。点Aは①上の点で $y$ 座標が4ということから

$$4=\frac{12}{x}$$

から $x=3$ が求まります。したがって、Aの座標は $(3,\ 4)$ となります。これを $y=kx$ に代入すると $4=3k$ から

$$k=\frac{4}{3}$$

が求まります。

(2)は格子点の問題です。格子点というのは、$x$ 座標、$y$ 座標がともに整数となるような座標のことです。今回はさらに自然数となっているので、第1象限に限定されます。どうでもいいかもしれませんが、こういうことも最初に確認しておきたいところです。

$a=4$ のときなので、関数は $\displaystyle y=\frac{4}{x}$ となります。$x$ に自然数を放り込んだときに、$y$ も自然数となるためには、どういうことが言えたらいいでしょうか?

こういうときも、分からなければ具体的に数字を入れていけばいいのです。

$x$123456
$y$42$\frac{4}{3}$1$\frac{4}{5}$$\frac{2}{3}$

もう答えが見えてしまいます。求める点の個数は、$(1,\ 4)$、$(2,\ 2)$、$(4,\ 1)$ の3個ですね。難しいことを考えなくても、具体的にやってみれば答えは求まります。もちろん、一般化して考えると $x$ が4の約数となる場合が該当します。

ちなみに、$x=5$ 以降はグラフを見ても明らかなように $y$ 座標が整数となることはありません。

(3)は、関数と図形の融合問題です。入試ではこうした図形との融合問題が多いので、いろいろと練習をしておくといいでしょう。四角形ODBCとありますが、問題の設定から必ず長方形となります。

したがって、周の長さが12となるとき、$\mathrm{BC=OD}$、$\mathrm{CD=BD}$ であることに注意すると(考えるのは半分でいいですよ!)

$$\mathrm{OD+BD}=6$$

となることが分かります。図から明らかですが、$\mathrm{OD}$ は点Bの $x$ 座標と一致し、$\mathrm{BD}$ は点Bの $y$ 座標と一致します。このとき、点Bの $y$ 座標は4と定められているので、$\mathrm{BD}=4$ であり、$\mathrm{OD+BD}=6$ から、$\mathrm{OD}=2$ となることも分かります。

つまり、点Bの座標は $(2,\ 4)$ ですね。これを②の式に代入して

$$4=\frac{a}{2}$$

となり、求める $a$ は $a=8$ となります。

塾長
関数と図形の問題では、まず図形的な特徴をよく考えてみることが大切です。いきなり数式をいじりたくなる人もいるようですが、目で見える情報というのも大事です!

大問4

内容 方程式

難易度 

大問4は方程式の文章題でした。最近の入試の傾向として、情報量がムダに多い文章題が増えました。そのため、最初から読むのを諦めてしまう生徒も増えたように思います。ここでも、ホットコーヒーだのアイスコーヒーだのが登場します。

塾長
まあ、この程度で情報量が多いとか言っていたら現実の問題には対処できませんけどね・・・。ただ、試験の問題として適切かどうかというのは別の話です。

数学を活用してものごとを考えるというのは大事なことですが、題材が面白くなければ余計に数学が嫌いになる人も増える危険性があります。正直、この手の問題は全然面白くないので、もう少し何とかならないかなあと思うこともあります。ま、愚痴はこのくらいにして問題を見てみましょう。

ホットコーヒー(以下ホット)が1杯200円、アイスコーヒー(以下アイス)が1杯300円です。最高気温が25℃の日には、ホットが120杯、アイスが16杯売れます。最高気温が1℃上がるごとに、ホットが9杯減り、アイスが10杯増えます。まあ、問題の設定はこんな感じです。

大事なことは、情報を一気に捉えるのではなく、細切れにして捉えていくことです。飲み物の種類は何があるか。一杯あたりの値段はいくらか。とくに単位あたりの量や金額は大事なので、きちんとチェックしておきましょう。

(1)では最高気温が25℃から $x$ ℃上がった日にアイスが何杯売れたかを考える問題です。25℃の日は16杯であり、そこから1℃上がるごとに10杯増えていきます。ということは、1℃上がれば10杯増え、2℃上がれば20杯増え、3℃上がれば30杯増え、・・・、$x$ ℃上がれば・・・と考えたらすぐに分かりますね。$x$ ℃上がれば $10x$ 杯増えます。したがって、求める答えは $16+10x$ となります。

(2)も同じように考えていきます。アイスについては(1)でやったので、ホットについても同じように考えていきましょう。25℃の日は120杯であり、そこから1℃上がるごとに $-9$ 杯となります。1℃上がれば9杯減り、2℃上がれば18杯減り、・・・もういいでしょう(笑)

$x$ ℃上がれば、$-9x$ となります。したがって、$120-9x$ がホットの場合になります。

あとは、ホットとアイスの売上金額が同じになればよいので

$$(16+10x)\times 300=(120-9x)\times 200$$

これを解けば、$x=4$ となります。よって、最高気温は29℃ということになります。

塾長
方程式の問題として考えてば非常に簡単な問題です。ただし、日本語で表現された関係を数式で表すということが苦手な人にとってはあまり見たくない問題かもしれません。が、1つ1つ分解して考えてみるととてもシンプルな問題になります。このように、分解して、具体例などを試しながら解くということが、最近の中高生は非常に苦手になっているようです。「はじき」や「くもわ」などといった考えなくても答えだけは出る方法ばかりをやってきた生徒はとくに酷い状態になっていたりします。まあ、そういうのでも点数が上がれば何でもいいというのであればアレですが・・・

大問5

内容 作図

難易度 

作図の問題ではコンパスと定規を用いますが、それぞれの役割は理解できているでしょうか。高校入試における作図の問題では、コンパスの使い方が重要となります。コンパスの役割は円を描くことですが、そもそも円とはどんな図形でしょうか?

塾長
このあたりの理解がまったくない状態で、作図問題を大量にやらせて「作図方法を覚えろ」なんていう指導を受けたという生徒もいるようですが、トンデモねえ!!

円は「定点からの距離が等しい点の集合」などと表現しますが、作図での役割を考えると、これは、ある点を決めて(コンパスを刺す!)その点からの距離が等しい点(コンパスで円を描く!)をすべて可視化するということになります。簡単に言えば、コンパスの役割は「等距離」を作るということです。

作図問題は必ず出題されるので、この等距離を意識して問題を眺めてみるといいでしょう。

今回は、$\mathrm{CD=DP}$ から $\mathrm{P}$ が $\mathrm{C}$、$\mathrm{D}$ から当距離の点であることが分かります。これは図形的には$\mathrm{CD}$の垂直二等分線となります。また、$\angle\mathrm{ABP}=\angle\mathrm{CBP}$ より、$\mathrm{P}$ は直線 $\mathrm{AB}$、$\mathrm{BC}$ からの距離が等しい点となります。これは、いわゆる角の二等分線となります。そして、この垂直二等分線と角の二等分線が交わる点が求める $\mathrm{P}$ となります。

塾長
垂直二等分線と角の二等分線は作図の基本中の基本なので、必ず押さえておきましょう。

大問6(復習おすすめNo.2)

内容 平面図形

難易度 標準

この時期の平面図形の問題は、三角形の合同を基本とした問題が多く出題されます。いまいち理解できていないという人は、この機会にきちんと復習をしておくといいでしょう。とくに図形については、中3で相似や円周角などが入ってくると面倒な問題が増えていきます。そういった問題が出てくるまでに、まずは基本的な図形の知識を整理しておきましょう。

(1)は角度の問題です。$\angle\mathrm{CBA}$ をもとめる問題なので、これを含む $\triangle\mathrm{CBA}$ あたりに着目していくといいでしょう。角度に関係しそうな条件は、$\mathrm{AD}//\mathrm{BC}$ と $\mathrm{CA=CB}$ です。もちろん、$\angle\mathrm{CAD}=48^\circ$ も忘れずに!

$\angle\mathrm{CAD}=48^\circ$ と $\mathrm{AD}//\mathrm{BC}$ から錯角を考えると、$\angle\mathrm{ACB}=48^\circ$ が得られます。そして、$\mathrm{CA=CB}$ から $\triangle\mathrm{CBA}$ は頂角が $48^\circ$ の二等辺三角形であることが分かります。したがって
$$\frac{180-48}{2}=66$$
より、$\angle\mathrm{CBA}=66^\circ$ となります。
(2)は三角形の合同の証明です。$\mathrm{CD}$ の中点が $\mathrm{M}$ なので、まず $\mathrm{MD=MC}$ は押さえましょう。他に辺に関する条件はないので、あとは角度を見ていきます。図からもすぐに分かりますが、対頂角を考えて $\angle\mathrm{AMD}=\angle\mathrm{EMC}$ となります。また、$\mathrm{AD}//\mathrm{BE}$ から錯角を考えて $\angle\mathrm{ADM}=\angle\mathrm{ECM}$ です。
したがって、$\triangle\mathrm{AMD}\equiv \triangle\mathrm{EMC}$ となります。
平面図形の問題は、角度に関する考察が多いので、角度の条件をしっかりとチェックしていく癖をつけておくといいでしょう。
(3)は面積に関する問題です。どこから手を付けていいのか途方に暮れる人もいるかも知れませんが、そういう場合には「使っていない情報」を考えてみるといいでしょう。(3)では、$\mathrm{AD=4cm}$、$\mathrm{BC=12cm}$ という最初に与えられる条件が重要な意味をもっています。面積の問題なので、ここでは辺の長さをじっくりと考えていくといいでしょう。
この条件から、$\mathrm{AD:BC=1:3}$ が得られます。次に、(2)から $\mathrm{AD=CE}$ であることを確認しましょう。さらに、$\mathrm{CE:CF=AD:CF=1:2}$ より、$\mathrm{CF=8cm}$ が得られます。さらに、$\mathrm{BC-CF=BF}$ なので、$\mathrm{BF=4cm}$ となります。また、ここから $\mathrm{BF:FE=1:3}$ となることも確認してください(あとで使います)。
ここまでは、何とか頑張ったらできたという人もいると思います。問題はここから。与えられた条件だけでは面積を具体的に求めることはできないので、文字を利用して考えていきます。数学では、分からないものはとりあえず文字で表して考えていく癖をつけておきましょう。
模範解答のように、$\triangle\mathrm{AFM}$ の面積を $S$ とします。このとき、$\mathrm{AM=ME}$ となるので、$\triangle\mathrm{AFM}$ と $\triangle\mathrm{EFM}$ の面積は等しくなります(底辺の長さが等しく高さも同じになるので)。したがって、$\triangle\mathrm{AFE}=2S$ となります。
さらに、底辺と高さに着目して、$\triangle\mathrm{ABF}$ と $\triangle\mathrm{AFE}$ の面積を考えると、$\mathrm{BF:FE=1:3}$ となることから、$\triangle\mathrm{ABF}:\triangle\mathrm{AFE}=1:3$ となります。$\triangle\mathrm{AFE}=2S$ なので、結局
$$\triangle\mathrm{ABF}=\frac{2}{3}S$$
が得られるので、$\displaystyle \frac{2}{3}$倍ということが分かります。
塾長
(3)のように、高さが等しい三角形に着目して、底辺の比から面積比を考えていく問題は頻出なので、よく復習をしておきましょう!

大問7

内容 空間図形

難易度 標準

ラストの大問7は空間図形の問題でした。順番に問題を解いていったという人は、時間内にたどり着かなかったかもしれませんが、(1)、(2)あたりはそこまで面倒な問題はないので、他の面倒な問題を後回しにして先にやってしまうのも1つの方法ですね。

(1)は典型的な問題です。面と垂直な直線です。これは問題なくできると思うので解説は必要ないでしょう。

(2)は体積の問題です。頂点Gを含む方の立体はよく分からない形ですが、切り取る側の立体は三角錐になるので、こちらの体積を計算していきましょう。$\angle\mathrm{APD}=45^\circ$ から $\triangle\mathrm{APD}$ が直角二等辺三角形になることがつかめればOKです。$\mathrm{AP=AD=5cm}$、$\angle\mathrm{PAD}=90^\circ$ となります。したがって、$\triangle\mathrm{APD}$ の面積は

$$\frac{1}{2}\times 5\times 5\times =\frac{25}{2}$$

となります。また三角錐の高さは $\mathrm{AB=3cm}$ となります。よって、三角錐 $\mathrm{B-APD}$ の体積は

$$\frac{1}{3}\times \frac{25}{2}\times \frac3=\frac{25}{2}$$

となります。もともとの立方体の体積は $5\times 3\times 8=120$ なので、結局求める立体の体積は

$$120-\frac{25}{2}=\frac{215}{2}$$

となります。あ、単位はもちろん $\mathrm{cm^3}$ です。

(3)は $\triangle\mathrm{PBC}$ の面積を求める問題です。こういう立体の問題では、図を捉える視点を変えて描き直す能力が大切になります。$\triangle\mathrm{PBC}$ を面 $\mathrm{PBC}$ の上から覗き込むような感じで捉え直すと下のような図になります。

大切なことは、$\angle\mathrm{CBP}=90^\circ$ であることを捉えることです。$\mathrm{BC=AD=5cm}$ なので、$\mathrm{PB}$ が分かれば $\triangle\mathrm{PBC}$ の面積が求められます。

$\mathrm{PB}$ については、$\mathrm{P}$ が $\mathrm{AE}$ の中点であることと $\triangle\mathrm{PFB}$ の周の長さが $\mathrm{18cm}$ となることから計算できます。まず、$\mathrm{P}$ が $\mathrm{AE}$ の中点であることから、$\mathrm{PB=PF}$ であることが分かります。ここでは、証明して確認することも大切ですが、図形の対称性からすぐに $\mathrm{PB=PF}$ に気づいてほしいところです。そして、$\triangle\mathrm{PFB}$ の周の長さが $\mathrm{18cm}$ となることから、\mathrm{PB+PF+BF}=2\mathrm{PB}+8=18$ であり、$\mathrm{PB=5}$ が得られます。

以上から、

$$\frac{1}{2}\times 5\times 5=\frac{25}{2}$$

が得られます。

塾長
立体の問題では計算自体はそれほど難しくありません。大切なことは、角度を変えて図を捉え直すとどのような図が描けるかをいろいろと試して見ることです。そして、忘れてはいけないのが対称性です。図形が苦手だという人は、まず、問題とは関係なく、図を色々と描いてみるということをやってみてほしいです。

まとめ

模試を受けるのが初めてだという人は、思ったよりも手こずったかもしれません。試験時間が50分であることを考慮すると、「じっくりと考える」暇はあまりありません。

そういう意味では、解き方を覚えてそれに従って答えを出すという作業に特化するほうが点数自体は取れるでしょう。しかし、その能力は数学とはまったく関係のない能力であり、そんな勉強を続けていても数学の能力はまったく伸びないという悲しい結末を迎えます。高校生になって、得意だった(と思い込んでいた)数学がボロボロになって塾にやってくる生徒が跡を絶ちません。その原因は、小学校や中学校での杜撰な指導に原因があります。目の前の点数を追いかけるばかりで、重要な何かを見落としている人があまりにも多いことに残念な気持ちになります。

今年も総合模試がスタートしましたが、回を追うごとに受験生や保護者のみさなんから相談のメールをいただく機会が増えていきます。気づいたときには手遅れ、ということのないようにじっくりと取り組んでいってもらいたいなあと思います。

とにかく、入試はまだまだ先の話なので、現時点での点数がどうだこうだと言ってもあまり意味はありません。それよりも、分かっていることと分かっていないことの線引きをごまかさずにきちんとやったり、当たり前に思っていることを、再度点検してみたりということに時間を使っていく方がいいと思います。今年は夏休みが短い地域もあるようですが、焦ってテキトーな勉強にならないように気をつけましょう!

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