2023年度第1回金沢市統一テストの結果を見ながら

塾長
先週、2023年度第1回金沢市統一テストの結果が発表されました。結果や塾生の答案などを見ながら、個人的に思ったことなどを書いておこうかなと思います。

今回の数学は易しめの問題が多かったこともあり、100点の人もそれなりにいたようです。良かった笑。

また、得点分布を見ると中間層が薄くなっており、どの得点層にも満遍なく人数が存在するという分布になっていました。

細かい話は後回しにして、まずは、各科目と全体の平均点を見ておきましょう。

国語理科英語社会数学合計
4547465052239

数学の平均点は52点でした。5科目の中ではもっとも高かったようです。

ちなみに昨年の第1回金沢市統一テストの数学の平均点は51点だったので、まあ、大きな差はありませんでしたね。

参考記事

塾長去年の統一テストの結果の記事を見ながら「ああ、この時期に霰が降ってたのか〜」と憂鬱な気分になっている塾長です。ああ、冬がやってきますね。少し前に金沢市統一テストの結果が出たようです。国語理[…]

とうわけで、ここからは塾長の個人的な考察(愚痴?)です笑

昨年も指摘したのですが、数学に限らずすべての科目において学力の低下が顕著になってきているように感じます。以前と比べると、記述問題の増加などの出題傾向の変化が影響を与えている部分もあると思われますが、それよりも基礎的な学力がかなり落ちてきていることが大きく影響していると思います。少し前の統一テストに比べても、近年は難易度が抑え気味になっているにもかかわらず、平均点はあまり変わらず、低得点の層がどんどん増えています。

今年度は、特に英語の下落が目立つ結果となりましたが、英語については今後、さらに極端な二極化が進むことになるでしょう。成績の低下はもちろんですが、英語嫌いな中学生がかなり増えており、そのことが全体の成績に影響を与えているように思います。また、文法軽視の傾向が成績の低下に大きく影響を与えているのは、実際に指導する現場にいて痛感することです。「嫌いかつ分からない」のダブルパンチは結構キツいんですよね。

塾長
しばらくすると、結局文法重視のカリキュラムに戻るのではないかと思います。英語教育はずっと新しいことをやろうとして失敗するという繰り返しです。ああ、でも英語に限った話ではないですね。教育改革自体が反省のない失敗を繰り返してます。

そして、数学は以前からどんどん学力が下がってきているのですが、その傾向には歯止めが効かなくなっています。

さらに、指導をしていて感じるのは、点数が取れていても実際にはまったく理解できていないという生徒の割合が増えてきたということです。

関連記事

塾長11月7日(火)に2023年度第1回金沢市統一テストが実施されました。昨年度の第1回は少し残念なテストでしたが、今年度の第1回の問題は基礎を重視した良問が揃っていました。問題数が多いため、時間との勝負となりやすいのですが[…]

解説記事でも触れましたが、大問2などで、$y=a(p+q)x-apq$ という公式(?)を知っていてそれをただ当てはめて解いているような感じの生徒が増えています。

塾長
なぜそれが使えるのか、どうしてそういう式が成り立つかを聞いても「そんなことを考える必要があるのか?」という態度の人が増えました。

見かけ上は点数が取れているために見逃されることが多いのですが、こういうタイプは後になって急に数学ができなくなるという事態に陥る可能性が非常に高いのです。上位進学校には少なからずこうした生徒がいることも事実です。そして、実際には急に数学ができなくなるのではなく、こうした中学校(あるいは小学校)から積み重なってきた悪い部分が発現するという話なのです。

点数というのは誰にでも分かりやすい結果であるため、多くの人が点数を中心に話をすることになります。もちろん、点数が取れていなければ問題があることはすぐに把握できますが、上で述べたように、点数が取れている層の中にも実際には全く理解できていないという人が結構な割合で存在していることは気をつけておきたいところです。

そして、高校入試レベルの問題では見逃されてしまう可能性も高く、高校進学後に数学で躓いてしまうという人がかなり多いのです。それは決して高校の数学が難しいからという話ではなく、そもそも中学校での勉強が間違っていたということに過ぎません。実際に、数学が本当に得意な生徒は高校数学でも普通にクリアしていきます。

塾長
こういう話は何度も当ブログで指摘しているのですが、なかなか伝わらないですね。そして、ダメになってようやく分かってもらえるのですが、その時にはもう手遅れ(入試には到底間に合わない)ということが少なくありません。

おそらく、統一テストの後には、合格ラインがどうしたこうしたという話が出回ると思いますが、合格した先にあることにも目を向けて欲しいと思います。高校数学を指導している者として、高校受験における数学のまずい指導は看過できないのです。目先の点数欲しさに、そうした指導に食いついてしまう生徒さんの気持ちもよく分かるので、やはり指導する側の人間が節度を持って指導にあたるべきではないかと思います。

と、単なる愚痴になってしまいました笑

まあ、つまり「ちゃんとした勉強に矯正することができればまだまだ伸びる」可能性が高いというわけです。

そのため、自分がどのラインまで理解できているかということを、誤魔化さずに突き詰めて見て欲しいなあと思います。しかsも、今回の統一テストの問題はかなり易しめの問題だったので、理解度の判別はしやすいのではないかと思います。まずは、冬休みまでに課題を明確にしておきましょう。

志望校の変更などを考えるのは現時点では時期尚早です。中学3年生は、むしろここから伸びていくものです。

まわりの声に惑わされず、まずは自分としっかり向き合ってみましょうね!

最新情報をチェックしよう!
>ちゃんとした数学の授業を受けていますか?

ちゃんとした数学の授業を受けていますか?

体験授業は随時実施しております。
学習相談なども受け付けております。
お気軽にお問い合わせください。

CTR IMG
error: Content is protected !!