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なぜ「応用問題」になると解けないのか?―「解法暗記」から脱却し、本物の思考力を鍛える方法

なぜ「応用問題」になると解けないのか?―「解法暗記」から脱却し、本物の思考力を鍛える方法
塾長

10月もあっという間に終わってしまいました。もう11月です。今年はいつもに増して時間が早く過ぎていくように感じます。

いよいよ金沢市統一テストが近づいてきました。また、統一テストの直前には第5回石川県総合模試も実施され、テストが連続しますね。

いずれも進路決定における重要なテストということで、受験生のみなさんも準備に余念がないことでしょう。

入試に向けた準備が本格化するにつれて、いろいろと質問を受ける機会も増えていきます。今回はそんな中で、よく相談されることを取り上げようと思います。

こんな悩みはありませんか?

  • 「基本問題は解けるのに、模試の応用問題になると全く手が出ない…」
  • 「解説を読めば『なるほど』とわかるけど、自力では絶対に思いつかない…」
  • 「毎日たくさん勉強しているのに、成績が伸び悩んでいる…」

もし一つでも心当たりがあるのであれば、それは勉強量が足りないからでも、才能がないからでもありません。

原因は、数学の勉強の「やり方」にあると考えてみましょう。

今回の記事では、多くの受験生が陥りがちな「反復演習」の罠と、そこから抜け出して「本物の数学的思考力」を鍛えるための具体的な方法について、少しだけ紹介します。

その勉強法、危険信号かも?「理解している」と「解ける」の大きな違い

数学の勉強で最も危険な状態は「解き方や公式に当てはめれば、とりあえず解ける」という状態です。この状態で止まっていても「自分は数学をわかっている」と勘違いしてしまうケースがとても多いように感じます。

これは、例えるなら「レシピを見ながらならカレーは作れるけれど、スパイスの役割や調理工程の意味は全く分かっていない」状態みたいなものです。レシピ(解法パターン)が少し変わっただけで、途端に何もできなくなってしまいます。

近年は、問題を繰り返しやって解法パターンを徹底的に覚えるという勉強法が中高生の間に蔓延しています。こうした勉強は、定期テストレベルのような決まったパターンの定型問題に対しては効果を発揮しますが、応用問題になると上手く対応できないという状況を作り出してしまいます。

まずは、問題を解くにあたって自分がどういう状況にあるかを確認してみてください。

「解ける」で止まっている状態

問題を見て「どの解法パターンに当てはまるか」を考えているだけの状態。なぜそのように解くのか、なぜそのような変形をするのか、その定理・公式が何を意味するのかは考えていない。

「理解している」状態

問題の本質を理解し「なぜ」このように解けるのかを自分の言葉で説明できる。定理や公式の成り立ち・意味を理解し問題とのつながりを把握できているので、適切な言い換えができたり、形を変えた問題にも対応できる。

当たり前ですが、数学の勉強として目指すべきは、後者の「理解している」状態です。この状態に到達して初めて、数学の成績は安定し、応用問題にも対応できるようになります。

「なぜ?」と「要するに?」― 思考を深める2つの問い

では、どうすれば「解法暗記」から抜け出し、「理解できている状態」に到達できるのでしょうか。 日々の数学の学習に2つの問いを加えるだけで、勉強の質は劇的に変わります。

1. 公式や定義の「なぜ?」を掘り下げる

数学の定理や公式は、先人たちが「なぜそうなるのか?」を考え抜いた末に生まれた結論です。その結果をただ丸暗記して問題を解くツールとしてだけ用いるというのは、あまりにもったいないように感じます。

円の面積の公式は、なぜ $\pi r^2$ (半径×半径×円周率)なのか?

「円の面積は $\pi r^2$」という結果だけを覚えて使っている人が結構多いのではないかと思います。

円を、ピザやホールケーキのように細かーく切り刻んで(例えば64等分とか)、そのギザギザが交互になるように並べ替えてみてください。

すると、その形はほぼ「長方形」になります。

その長方形の「縦」は、円の半径 $r$ であり、「横」の長さは円周の半分 $\displaystyle 2\pi r \div 2 = \pi r$ になります。したがって、面積は $r \times \pi r = \pi r^2$ となるのです。知ってる形(長方形)に工夫して変形するということがポイントになります。

三角形の内角の和は、なぜ180°なのか?

「そういう決まりだから」で済ませていませんか? これも、「知っている形」に変形させて証明できます。

【方法1:ちぎって集める(直観)】
一番わかりやすいのが、紙にテキトーな三角形を描いて、その3つの角(カド)をハサミか手でちぎってみることです。 その3つのちぎったカドを、頂点が一点に集まるように並べてみてください。

どうでしょう?

どんな形の三角形でやっても、必ずピッタリと「まっすぐな線」になるはずです。「直線」になるということは、三角形の内角の和も180°だ と視覚的にわかります。

【方法2:折って集める(論理)】
では、なぜ必ずそうなるのか? 今度は、三角形の頂点のうち1つを通って、その向かい側にある辺(底辺)と「平行な直線」を1本引いてみてください。

すると、そこに「錯角」が2組できるのが見えるでしょう。

底辺にあった2つの角が、錯角によって、平行線を引いた頂点に集まってきます。その結果、もともと頂点にあった角と、新しく集まってきた2つの角が合体し、見事に「まっすぐな線(180°)」を作り出しています。この「平行線を引いて角度を集める」という発想は、難しい図形問題で補助線をどう引くかというアイデアを与える強力な武器の1つとなるでしょう。

2. 問題の「要するに?」を考える

難しく見える応用問題も、分解してみれば基本的な知識の組み合わせでできています。問題の核心、つまり「この問題は何を分かっていれば良いのか」を見抜く練習をしましょう。

問題を解いた後に

「この問題の最大のポイントはどこだっただろう?」と振り返ります。「結局は、この補助線一本に気づけるかどうかの問題だったな」とか、「要は関数のグラフを正確に描いて、交点の座標を求めるだけだった」というように、問題の核心を一言で要約してみると良いでしょう。

人に説明する

友達や家族に「この問題、要するに〇〇を証明する問題なんだよ」などと指導者になって説明してみましょう。うまく説明できなければ、それはまだ本質を理解できていない証拠です。

「時間がかかる…」は誤解。それこそが本当の近道

「そんなに毎回『なぜ?』なんて考えていたら、時間がかかって全然進まない…」 そう思うかもしれません。しかし、それはまったく逆の考えです。

「解法パターンを暗記する」学習は、一見すると効率的に見えます。問題Aには解法A、問題Bには解法B…と、1対1で覚えていけば、その問題はすぐに解けるようになるからです。 しかし、この方法の最大の弱点は、「100問解くためには、100個の解法を覚えなくてはならない」ということです。少しひねった「問題A'」や、まったく新しい「問題Z」(応用問題)が出てきた瞬間に、手が止まってしまいます。

一方で、「なぜ?」を考える学習は、それら100問の背景にある、「共通ルール(原理原則)」を見つけ出す作業です。 最初は、その共通点を探すのに時間がかかります。しかし、一度その「ルール」を理解してしまえば、100問を個別に覚える必要はなくなり、すべてが「ああ、アレの応用だな」と見抜けるようになります。

そして、未知の「問題Z」に遭遇したときも、「これは、あのルールとあのルールを組み合わせれば解けそう」と、自分で解法を作り出すことができるのです。

目先の1問を速く解くための「暗記」に時間を費やすよりも、100問に応用できる「本質」を理解するために時間をかける。それこそが、合格への最短ルートと言えるでしょう。

まとめ「わかっているから、どんな問題でも解ける」という状態を目指そう

数学の勉強とは、解法パターンを暗記する作業ではありません。物事を論理的に分析し、問題の構造を見抜き、解決策を導き出す「思考のトレーニング」であるはずです。

今回ご紹介した「なぜ?」と「要するに?」という問いかけは、そのトレーニングの第一歩になります。

すぐに結果は出ないかもしれませんが、粘り強く続けてみてください。ある日突然、今までバラバラに見えていた問題がつながり、1つの線でつながる瞬間が必ずやってきます。

塾長

本格的なこと書き始めると長くなるので、エッセンスだけ切り取って記事にしました! 細かい話はコラムなどを読んでくださいね〜

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