数列の極限とは言っても

今日の新高3数学の微積分は数列の極限のさわりをやった。

極限の問題を「難しい」と言う生徒は多いのだけど、そのほとんどは極限以外のところが理解できていない。数列の極限の問題であれば、数列の部分での理解が足りていない。

今日の問題でも、次の和(分子部分)を求めてから \(n\to\infty\) とする問題があった。

\begin{align*}(n+1)^2+(n+2)^2+\cdots\cdots+(2n)^2\end{align*}

この和の計算は次のように求めるのが一般的じゃないかと思う(他にも方法はあるけど計算が面倒)。

\begin{align*}\sum_{k=1}^{2n}k^2-\sum_{k=1}^{n}k^2\end{align*}

ところが、県内トップの進学校の生徒でもこうした計算ができないという生徒が多い。進研模試の成績が学年で20番台くらいだから、結構な上位層ではあるんだけど。進研模試の結果がいかに当てにならないかよく分かる事例かもしれない。

結局、この計算をやって \(n\) の式に表してしまえば、お決まりのパターンになる。こういう決まった手順(分母の最高次数で割る)を踏む段階になるとかなり多くの生徒が解ける。実際、\(n\) の式から極限値を求める部分は全員ができていた。

結局は、解き方を覚えて当てはめようとする思考から抜け出せていない証拠である。

数列の極限は対象とするものが数列であるから、数列に対する理解がなければ当然ながら出来ない。今日のケースも、具体的な和で表されたものを、シグマで一旦抽象化して計算できる形へ変形するだけのものである。この部分ができていないのに「極限ができない」と言って極限の問題をたくさんやっても解決にならない。

1つ1つチェックして、理解の不足している部分と向き合わないと何も向上していかないということは忘れないでもらいたいなあ。

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