その情報は本当に有益?

塾長
昨日も石川県公立高校入試の倍率の記事をアップしましたが、やはりアクセス数がとんでもないことになっていました。受験生や保護者の方はやはり倍率が気になるようですね。個人的には、倍率以外の自分でコントロール可能な事柄に対処してもらいたいなあと思っています。というわけで、今回は「受験の情報」に関して私の個人的な思いをぶつけてみようかなと思います。

昨日、石川県公立高校入試の確定倍率が発表されました。石川県教育委員会の発表記事(PDFファイル)は以下になります。

さて、倍率の情報を見て、自分が受験する高校の倍率や、不合格者がどの程度出るかなどを確認した人も多いでしょう。あるいは、このデータで倍率を見ながら「うわ〜高い!」とか「やった!低い!」という感じで受け止めている人もいると思います。

問題は、そうやって得た情報が「何かの役に立っているか」ということです。

倍率が高いとか低いという感想レベルで終わっている場合は、情報が何の役にも立っていないのは明らかです。前者のように、不合格者がどの程度出るかといったことを考察していれば、なんとなくデータを活用できている雰囲気は出ますが、実際は、これでも感想レベルと大差ありません。

例えば、倍率を見ながら、さらにその学校の出願者の成績分布を調べて、標準偏差はどの程度か、自分がどのくらいのポジンションにいるのか、といったことを考えつつ、本番の問題の取捨選択をシミュレートする、あるいは現時点でやるべき対策を具体的に決める、などということに繋がっていればデータが活用できていると言えるかも知れません。

しかし、多くの人を見ていると「情報を知っているという安心感」だけで満足している人が多いように思います。情報の真偽や要不要など考えず、とにかく手当たり次第に情報を仕入れているような感じを受けます。「安心も大事だ」という主張も分かりますが、多くの人を見ていると「倍率高かった、どうしよう」と、安心どころか無意味な不安を抱くだけで終わってしまっているように思うのです。受験は情報戦などとそれっぽいことを声高に主張する人もいますが、大抵の情報は「ほとんど役に立っていない」のが現実であり、そんなものに躍らされて一喜一憂している方が時間の無駄だと思います。また、そうした情報戦を主張する人が意図的に不安を煽っているようなところもあります。正しい情報の見方を知っている人であれば、動じることもない話なのですが。

勉強とは関係ありませんが、今回のコロナウイルスに関する一連の騒動(トイレットペーパーのアレとか)を見ていても同じようなことを感じます。これが、大昔の話であれば情報が入りにくいために、不安が増大して噂が一人歩きするなどということもあったかもしれません。しかし、インターネットが普及して(真偽は別としても)情報が手に入りやすくなった現代であっても、同じようなことが起こってしまうのは、情報の入手のしやすさ云々ではなく、情報を発信するあるいは受け取る側の問題が大きいのではないかと思うのです。結局は情報の扱い方を知らないために「デマに流される」愚かな人々を量産することになるのではないかと思うのです。情報の精査をすることなく、ただ流れてきた情報を鵜呑みにするという人があまりにも多いことが最近の情勢を見ているとよく分かります。

これは考えたら恐ろしいことで、ちょっとしたことでも不安をかき立てれば民衆を簡単に動かすことができるということです。これを応用すれば、たとえば新テストでの不安を煽り、新しい講座へのニーズを作り出すことだって容易なわけです。オプションでさまざまな講座を選択させること(たとえばリスニングやスピーキング)も可能です。ま、実際にそういうのはたくさんあるわけですが・・・。

塾の宣伝などに使われる情報も同様です。合格実績や塾生の成績などを宣伝の材料にする塾はたくさんありますが、実際にはその情報自体はほとんど役に立ちません。「そういう生徒もいる」程度に捉えるのが適当なわけです。あまり突っ込んで話をするといろいろ問題がありそうなので(笑)、このあたりで話はやめておきますが、そのうちこうしたデータの扱いに関する記事もアップしていきたいなと思っています。

塾長
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