ラヂオ体操も3日目に突入した。動きもかなりキレッキレになってきた気がする。
ただ、教室内で思い切りやっていると、塾の前を通りすぎる人から怪訝な眼差しを頂戴することもある。
しかし、そんな程度のことで俺の鋼の意思は揺るがないのである。見られているという緊張感が、よりキレのある動きを生み出すのだ。そうだそうだ。
このままずっと継続して、いつの日かラヂオ体操マスターとなるのだ。そうだそうだ。
ある朝、塾長がなにか気がかりな夢から目をさますと、自分が寝床の中で一体のギリシャ彫刻に変わっているのを発見した。彼は鎧のように堅い腹筋を上にして仰向けに横たわっていた。頭をすこし持ちあげると、アーチのようにふくらんだムキムキの腹が見える。
てなもんだね!
普段は、羽毛のような軽やかな思考と、高田純次なみのいい加減さを併せ持つ俺であるが、ある部分においては非常に頑固なのである。
自分で決めたルールは守る!徹底的にな!
結構、根は真面目なんだろうな、うんうん。根だけだろうけどな。うん。
とまあ、そんなわけで、1年くらいは継続してやろう。
ただ、ラヂオ体操だと、腹回りの肉はあまり消えてくれないんだなぁ。