【2025年度】第2回金沢市統一テストの数学を解いてみた【塾生必読】

1/8(木)に第2回金沢市統一テストが実施されました。第1回は内容は易しめだったのですが、平均点は伸びませんでした。第2回の統一テストはどうだったのでしょうか。
第2回金沢市統一テスト 2025(数学)
第2回の統一テストは比較的易しい問題になることが多いのですが、今年度の問題はなかなか厳しめの問題構成だったように思います。それぞれの問題はそれほど難しいわけではないのですが、大問8つを通して解くとなると、息つく暇もないといった感じだったのではないかと思います。当然ながら、じっくりと考えている余裕はほとんどないので、典型問題に対する処理がどの程度完成されているかで差がつくセットでした。
概観
本番の入試よりも大問が1つ多い8問構成は変わらずでした。全体的に奇をてらった問題や複雑な計算を要する問題は見当たりません。一つひとつの問題を冷静に見れば、典型的な入試問題の範疇に収まる「標準的な良問」で構成されていたと言えます。
しかし、受験生のみなさんの中には、「時間が足りなかった」「焦ってミスをした」という感想を持った人も多かったのではないでしょうか。今年の問題は、内容そのものは標準的でも、「50分という制限時間内で処理すべき情報量」がかなり多めに設定されているように感じました。読み取りに時間を要する箱ひげ図や、場合分けが必要な動点問題、手数がかかる回転体の問題など、迷わず最短ルートで解き進めなければ完答が難しかったのではないかと思います。
上位層にとっては「解説記事なんてほぼ不要」と感じるレベルの問題ばかりかもしれません。しかし、「解けたつもりになっているが、実は非効率な解き方をしていた生徒」への警鐘として、今回も解説記事を作成します。
本番の公立高校入試では、これよりもワンランク上の思考力を問う問題が出題される可能性が高いですが、だからといって「難問ばかりを解き散らかす」ような対策は推奨しません。むしろ大切なのは、今回の統一テストのような「標準問題をいかに正確に解くか」を追求することです。
そこをクリアしている人はどんどん難問にチャレンジしてください!
単に答えが合っていたからOKでは、少々不安が残ります。特に今回の大問4や大問7、大問8は、「図形的意味」を理解していれば数行で終わる計算が、公式丸暗記だと泥沼の計算になります。「なぜその式になるのか」「もっと効率的な別解はないか」。そういったプロセスの検証と最適化こそが、入試本番での時間の余裕を生み出します。
今回、点数を落としてしまった人は、その原因分析を徹底的に行ってください。「時間が足りなかった」のは、理解度に問題があると考えておきましょう。この時期、基礎知識はある程度完成しているはずです。だからこそ、自分の考え方が実戦に耐えうる「武器」になっているかをチェックする必要があります。単に「解き方をなぞっているだけ」という状態では無駄な計算などをしてしまっている可能性が高いので、答案をよくチェックしてください。
目標点についてですが、泉丘・附属といった上位校を狙うのであれば、やはり8割(80点)は確保しておきたいところです。問題単体の難易度は「易」寄りですが、50分での完答の厳しさや今年の中3生の数学の学力も加味し、「標準」とします。
全体的な難易度標準
大問1:小問集合
難易度 易
- 計算はなるべく暗算で手数を少なく
- 定義・定理は正確に押さえておく
(1)の解説
計算は全問正解を目指してください。エは符号ミスが多いので気をつけましょう。ほぼ毎年入試でも出ている計算です。またオの根号を含む計算も、有理化などで面倒な計算をして時間をロスしている人がいます。
オは $\dfrac{6}{\sqrt{3}}$ を見た瞬間に $2\sqrt{3}$ と頭の中で書き換えられるくらいになっておきたいですね。
(2)の解説
式の値ですが、$x^2 - 8x + 12 = (x-2)(x-6)$ であることを見抜けば、比較的計算は楽にできたでしょう。
実際に $x = \sqrt{6} + 4$ を代入すると、
\begin{align*}
(\sqrt{6} + 4 - 2)(\sqrt{6} + 4 - 6) &= (\sqrt{6} + 2)(\sqrt{6} - 2)\\
&= 6 - 4\\
&= 2
\end{align*}
となります。さらに、この問題はテクニカルに解くことも可能です。余裕のある人は、以下の方法も押さえておきましょう。
式の値を利用して次数を下げる方が計算ミスが減ります。
$x = \sqrt{6} + 4$ より、$x - 4 = \sqrt{6}$。
両辺を2乗して、
\begin{align*}
(x-4)^2 &= 6\\
x^2 - 8x + 16 &= 6 \\
x^2 - 8x &= -10
\end{align*}
これを元の式に代入して
$$(x^2 - 8x) + 12 = -10 + 12 = 2$$
(3)の解説
関数の変域についてはもう大丈夫でしょう。グラフをイメージすれば何の問題もなく $0 \leqq y \leqq 18$ が求められます。$8\leqq y\leqq 18$ などと答えてしまった人は根本からやり直す必要ありです。
(4)の解説
円周角についての基本的な知識を問う問題です。$\mathrm{OC}$ を結んでしまえば、円周角から中心角を求めておしまいです。が、たとえば $36\times 2=72$、$29\times 2=58$、$72+58=130$ と計算した人と、$36+29=65$、$65\times 2=130$ と計算した人で、計算量が異なることに気をつけるべきです。こうした「ちょっとした手間」の違いが「時間的余裕」の差になります。
(5)の解説
箱ひげ図の問題です。箱ひげ図の読み取り方が分かっていれば簡単です。
ア:A組(33人)の中央値は17番目の生徒です。これが10冊なので、10冊以上の生徒は17番目から33番目までの17人います。
イ:B組(35人)の第3四分位数は上位半分(17人)の中央値、つまり上から9番目の値です。図より15冊と読み取れ、これは正しいです。
ウ:B組の中央値とA組の第1四分位数を比較すると、B組の中央値の方が大きいです。
エ:全体的に右側に分布しているA組の方が、平均値は高いと推測されますが、正確には読み取ることはできません。
大問2:確率
難易度 易
- 同様に確からしいかどうかを検証する。
- 樹形図や表を用いて、もれなく重複なく数え上げる。
- 具体的に書き出して考えるのが基本。
(1)の解説
これは問題なく解けたでしょう。難しく考える必要はありません。袋Aには $\{1,\ 1,\ 2,\ 3,\ 4\}$ の5個の玉が入っています。1である玉は2個あるので、確率は $\dfrac{2}{5}$。
大切なことは「同様に確からしい」ということです。1の書かれた玉は2つありますが、これを区別しないで考えると前提が崩れてしまいます。
(2)の解説
典型的な問題です。袋Aから玉を取り出す方法は全部で5通り、袋Bから玉を取り出す方法も全部で5通りあるので、全事象は $5 \times 5 = 25$ 通りです。
和が4になる組み合わせ $(a,\ b)$ を考えてみましょう。ただし、$a$ は袋Aから取り出した玉に書かれた数、$b$ は袋Bから取り出した玉に書かれた数とします。
- $(1,\ 3)$ が2通り
- $(2,\ 2)$ が2通り
- $(3,\ 1)$ が1通り
以上の5通りです。
次に和が5になる組み合わせ $(a,\ b)$ を考えてみましょう。
- $(1,\ 4)$ が2通り
- $(2,\ 3)$ が1通り
- $(3,\ 2)$ が2通り
- $(4,\ 1)$ が1通り)
以上の6通りです。
それぞれの確率は当然ですが、$\dfrac{5}{25}$、$\dfrac{6}{25}$ となり、和が5になる確率の方が大きくなるので、石川さんの予想は正しくありません。
大問3:方程式
難易度 標準
文章から必要な条件を取り出す。
大切なことを確認していきましょう。
入園料 大人400円 子ども200円
割引券 大人と子どもが2人で入園すると入園料は2人で500円
条件① 入園者の大人と子ども合わせて170人
条件② 入園料は計43000円
条件③ 40組は割引券使用
条件を整理しなおせばこの程度です。文章になると余計な情報が入ってくるので、このように書き出してシンプルにしておくことが大切です。
求める「割引券を使用しなかった大人」を $x$ 人、「割引券を使用しなかった子ども」を $y$ 人として考えます。
まず、割引券を使用した人の情報を削ぎ落としていきます。
入園者170人のうち、大人40人、子ども40人は割引券を使用しているので、これらの人数を170人から引いて
$$x+y=90$$
また、入園料について、大人40人、子ども40人の40組が500円で入場しているので、$40\times 500=20000$ を入園料の合計から引くと23000円となります。
したがって、割引券を使用しなかった人の入園料については
$$400x+200y=23000$$
となります。係数が大きいので
$$4x+2y=230$$
としておくと良いでしょう。
あとはこれら2式を連立して解くだけです。2式から $y$ を消去して
$$2x=50$$
ば、$x=25$、$y=65$ となります。
少し条件が面倒なものになっていたので、焦って読み間違えた人もいたかもしれません。やはり、過剰書きのようにして条件を整理することが大切です。また、
$$\begin{cases}x+y=90\\4x+2y=230\end{cases}$$
から瞬間的に $2x=50$ が導けるくらいには計算に慣れておきたいところです。
ところで「これらは問題に適している」ってわざわざ書く必要あるのでしょうか?
大問4:関数(復習おすすめNo.2)
難易度 標準
- Pの位置によって図が変わるのですべて描いてみる。
- 図から面積の式を立てる。
- $x$ の扱いに気をつける。

図のように点Pが毎秒1cmの速さでAから辺を通ってB、C、D、E、Fと進むとき、$x$ 秒後の三角形APMの面積 $y$ を考える問題です。ちなみに、MはAFの中点となります。また、以下の図2と図3が与えられていました。


図3が中途半端なので、先に変域を求めておくといいでしょう。Pは毎秒1cmで動くので
- AB上:$0\leqq x\leqq6$
- BC上:$6\leqq x\leqq 10$
- CD上:$10\leqq x\leqq13$
- DE上:$13\leqq x\leqq 17$
- EF上:$17\leqq x\leqq 20$
これくらいは動点の問題における当然の作業としてやっておきましょう。
(1)の解説
$x=5$ のときの $y$ を求める問題です。

点Pは辺AB上にあり(図1の状態)、Aから5cmの位置にいます。底辺AM(4cm)、高さAP(5cm)より、
$$y = \dfrac{1}{2} \times 4 \times 5 = 10$$
となります。
(2)の解説
(2)はPが辺CD上($10 \leqq x \leqq 13$)を移動しているときの $y$ を求める問題です。ここは躓いた人がそこそこいたかもしれないですね。
せっかくなのでグラフを利用しましょう。変域を書き込めば以下のようになります。

$(10,\ 12)$、$(13,\ 6)$ の2点を通るので、傾きは $-2$ とすぐに出せます。$y=-2x$ を $(10,\ 12)$ を通るように調整すると
$$y=-2x+32$$
となります。
$\triangle \mathrm{APM}$ の面積は、底辺が4で固定されているため面積 $S$ について $S = 2h$($h$は高さ)となります。
CD上では $x$ が1進むと高さが1減る(傾き $-1$)ため、面積の減少ペース(傾き)はその2倍の $-2$ になります。
また、$x=16$ のとき高さ $0$(6秒で12減少するので)になるため、$(16, 0)$ を通る傾き $-2$ の直線と考えれば、瞬時に $y=-2x+32$ が作れます。
(3)の解説
点QはPの12秒後に出発します。

・点Qの面積について
底辺4(AM)は良いでしょう。高さは、点Qが毎秒 $\dfrac{1}{2}$cmで進むので、$h$ がどうなるかを考えます。Pより12秒遅れてスタートするので、$x=12$ のときは $h=0$ になることに注意しましょう。結局、 $h=\dfrac{1}{2}(x-12)$ と表されます。したがって、$y$ と $x$ の関係は
$$y=\frac{1}{2}\times 4\times \dfrac{1}{2}(x-12)=x-12$$
・点Pの面積について
$17 \leqq x \leqq 20$(辺EF上)のとき、PはFに向かって毎秒1cmで近づきます。

AからFまでは20cm進みますが、$x$秒後に進んだ長さは上図の赤線部分で、この長さはPが毎秒1cmで動くことから $x$cmです。したがって、$h=20-x$ となります。よって $y$ と $x$ の関係は
$$y=\frac{1}{2}\times 4\times (20-x)=40-2x$$
もちろん、(2)と同じようにグラフから求めてもOKです。というかそのほうが早いのですが、上記のような考え方も理解しておきましょう!
この2つの $y$ が一致するので、$x-12=40-2x$ であり、これを解いて $x=\dfrac{52}{3}$
グラフの交点を求めるのが正攻法ですが、$y$ と $x$ の関係をいちいち求めるのが少し面倒です。
$\triangle \mathrm{AQM}$ と $\triangle \mathrm{APM}$ は「底辺 AM($4$cm) が共通」であることに着目します。
面積が等しくなるのは 「高さが等しくなるとき」 なので、$h$ どうしを比較して
$$\dfrac{1}{2}(x-12) = 20-x$$
とすると計算量が少なく済みます。
大問5:作図
難易度 易
- 条件を言い換える。
- 条件を満たす点Pの位置を予測する。
今回の作図は、比較的単純な条件でした。直角と円が円周角定理でつながるというのは入試でも頻出なので押さえておきましょう。
- $\angle \mathrm{PBC} = \angle \mathrm{PCB}$ $\to$ PB=PC $\to$ 線分BCの垂直二等分線
- $\angle \mathrm{APB} = 90^\circ$ $\to$ 線分ABを直径とする円(半円)
- 点Pは線分ABの上側
上記1と2の交点を作図すればOKです。ABの垂直二等分線を作図して円の中心を求めることも忘れずに!
大問6:規則性(復習おすすめNo.1)
難易度 標準
- 規則が見えるまで具体例を作って考える。
- 規則を見つけたら、一般化する。
図は以下のものが与えられていました。




また、表も与えられていました。図を参照しながらこちらを埋めていくことを考えましょう。
| 1番目 | 2番目 | 3番目 | … | |
| 黒のタイル(枚) | 5 | 9 | 13 | … |
| 白のタイル(枚) | 4 | 16 | 36 | … |
| タイルの総数(枚) | 9 | 25 | 49 | … |
(1)の解説
規則が見えない人は、5番目まで描き出してしまうのも1つの方法です。

画像の白タイルを数えれば、$5\times 5\times 4=100$ 枚とわかります。
規則から考えるとどうでしょうか。平方数が続くことが見て取れます。したがって、$n$ 番目の白タイルは $(2n)^2 = 4n^2$ 枚、総数は $(2n+1)^2$ 枚となります。$n=5$ のとき、$4 \times 25 = 100$ 枚と考えることもできます。
(2)の解説
8番目の図を描いて考えてもOKです。が、図を作成するのが面倒なのでここでは規則から考えていきましょう。(1)と同様に、タイルの総数も平方数が並んでいます。
- 1番目 $3^2$
- 2番目 $5^2$
- 3番目 $7^2$
- $n$番目 $(2n+1)^2$
奇数の平方となるので、$n$ 番目は $(2n+1)^2$ であり、$n=8$ とすると $17^2=289$ となります。
(3)の解説
白タイルは(1)で考えたように、$(2n)^2=4n^2$ 枚です。
黒タイルはどうなるでしょうか。こちらは平方数は関係なく、5、9、13と4ずつ増えていくので、$4n$ がベースとなり、あとは $n=1$ で5、$n=2$ で8となるので $4n+1$ と表せることが分かります。
これらの差が623枚となるので
\begin{align*}
4n^2-4-1&=623\\
n^2-n-156&=0\\
(n+12)(n-13)&=0
\end{align*}
よって $n=13$ となります。
$n^2-n-156=0$ の因数分解を、かけて $-156$、足して $-1$ になる2数などと考えていると時間を食われます。式を $n(n-1)=156$ とする方が賢明でしょう。こうすると「連続する2つの自然数の積が156」という意味になります。$13\times 13=169$ なので、ここから $13\times 12$ あたりを考えればすぐに答えが見つかるでしょう。
大問7:空間図形(復習おすすめNo.3)
難易度 標準
- 長さの等しい部分を考える。
- 中途半端な図形は完全な形を考えてみる。
- 断面や投影図をイメージして平面で考える。
※単位が面倒なので省略します
(1)の解説
円錐の展開図の基本的な問題です。底面の円周と側面のおうぎ形の弧の長さが一致するということから考えます。
底面の直径は12、おうぎ形の元になる円の直径は20なので、$360\times \dfrac{12}{20}=216$
中心角は $216^\circ$ となります。
(2)の解説
相似比から体積比を考える基本的な問題です。
2つの円錐は相似となり、相似比 $3:4$ より体積比 $27:64$ となります。
したがって、大きい円錐から小さい円錐を切り取った図形と、小さい円錐の体積比は $(64-27):27=37:27$ です。
したがって、入れることができる水の体積は
$$216\times \frac{37}{27}=296$$
となります。
(3)の解説(やや難)
この問題は問題文が少し長く面倒な感じがしたので、飛ばした人も多かったかもしれません。設定をできるだけシンプルに捉えていきましょう。

円錐の底面(Aを含む面)の円周2周分が上図の外側の円周となります。$\mathrm{OB}$ の長さが不明なので、$\mathrm{OB=x}$ とします。$\mathrm{AB}=2$ は条件として与えられています。
円錐の底面の円周2周分の長さは $8\pi\times 2=16\pi$ です。また、上図の外側の円周の長さは $2(x+2)\pi$ となります。したがって
$$2x+4=16 \Longleftrightarrow x=6$$
となります。

元の円錐の断面図は上図のようになります。
元の円錐は母線8、底面半径4。ここから母線2の分を切り取った「円錐台」が立体Mです。
上底の半径(Bを含む面)は相似比より $4 \times \dfrac{6}{8} = 3$ となります。
あとは、上底、下底、側面の面積を足せばOKです。側面は最初の図で外側の円の面積から内側の円の面積を引いて半分にしたもの(2周分なので)です。
$$8^2\pi-36^2\pi=28\pi$$
より、$14\pi$ です。また、上底は半径3の円の面積なので、$9\pi$、下底は半径4の円の面積なので、$16\pi$ で、これらを足し合わせて $39\pi$ となります。
大問8:平面図形
難易度 標準
- 直径に対する円周角は90度。
- 平行線や円周角の定理を使って、等しい角を移動させ、相似な三角形を見つける。
- 連鎖的な相似(相似な三角形の中にさらに相似がある)を見抜く。
(1)の解説
(1)は直径に対する円周角($90^\circ$)と、同じ弧に対する円周角を用いて証明します。

$\triangle \mathrm{ABD}$ と $\triangle \mathrm{ACE}$ において、
仮定より $\mathrm{AE} \perp \mathrm{CD}$ なので、$\angle \mathrm{AEC} = 90^\circ$ $\cdots$ ①
線分ABは円Oの直径なので、円周角の定理より $\angle \mathrm{ADB} = 90^\circ$ $\cdots$ ②
①、②より $\angle \mathrm{ADB} = \angle \mathrm{AEC} = 90^\circ$ $\cdots$ ③
$\stackrel{\frown}{\mathrm{AD}}$ に対する円周角は等しいので、
$\angle \mathrm{ABD} = \angle \mathrm{ACD}$ ($\angle \mathrm{ACE}$) $\cdots$ ④
③、④より、2組の角がそれぞれ等しいので、
$\triangle \mathrm{ABD} \sim \triangle \mathrm{ACE}$

(2)の解説

上図において、$\angle\mathrm{AED}=\angle\mathrm{ACC}=90^\circ$、$\stackrel{\frown}{\mathrm{AD}}$ に対する円周角より $\angle\mathrm{ADE}=\angle\mathrm{ABC}$ から$\triangle\mathrm{AED}\sim\triangle\mathrm{ACB}$ となります。
相似比は $\mathrm{AD:AB}=10:12=5:6$ であるから面積比は $25:36$ となります。
(3)の解説

上図において、$\mathrm{CD=BD}$、$\mathrm{DB//FG}$、$\mathrm{AF:FD}=7:1$、$FC=14$ が与えられた条件です。求めるものは $\mathrm{FD}$ の長さです。
FDを含む図形 $\triangle\mathrm{CFD}$ あたりから相似を考えていくのが良さそうです。
$\mathrm{CD=BD}$ から円周角について $\angle\mathrm{BAD}=\angle\mathrm{DAC}$ となります。また、$\stackrel{\frown}{\mathrm{CD}}$ に対する円周角は等しいので、$\angle\mathrm{DAC}=\angle\mathrm{DBC}$ です。さらに、$\triangle\mathrm{DCB}$ は二等辺三角形なので、$\angle\mathrm{DBC}=\angle\mathrm{DCB}$ となります。つまり、図の $\circ$ はすべて等しい角になります。
次に、$\mathrm{DB//FG}$ より $\triangle\mathrm{AFG}\sim \triangle\mathrm{ADB}$ なので(2つの同位角がそれぞれ等しくなります)、$\mathrm{AF:AD=FG:DB}$ より $7:8=14:\mathrm{DB}$ となるので $\mathrm{DB=16}$ が分かります($\mathrm{CD=16}$も)。
また、$\triangle\mathrm{ACD}$ と $\triangle\mathrm{CFD}$ は $\angle\mathrm{DAC}=\angle\mathrm{DCF}$、$\angle\mathrm{D}$ 共通より相似であることが分かります。
このとき、$\mathrm{FD}=x$ とすると、$\mathrm{AF:FD}=7:1$ より、$\mathrm{AD}=8x$ となります。したがって、
\begin{gather*}
\mathrm{AD:CD=CD:FD}\\
8x:16=16:x\\
x^2=32
\end{gather*}
よって、$x=4\sqrt{2}$ となります。
解いてみての感想
私はトータルで20分ほどで解き終わりました。昨年よりは少し手ごたえがありましたが、それでも「知っていれば一瞬」という典型問題が多く、しっかりと準備していた人にとっては拍子抜けする部分もあったかもしれません。
ただし、全体的な平均点はそこまで伸びないでしょう。今年の問題は「文章や図の読み取り」に時間がかかるものが多く、50分という時間制限の中では、焦って実力を出し切れなかった人も多かったはずです。とはいえ、このレベルの問題で時間が足りなくなるということは、単純な実力不足か、無駄な計算などをしてしまっている証拠です。特に、無駄な計算については省略可能な部分が多いので、しっかりと本番までに準備をしていきたいところです。
さて、私立高校の入試も目前に迫り、プレッシャーを感じる時期になりました。この時期になると、根拠のない倍率予想やボーダーラインの噂話が飛び交い、不安を煽られることもあるでしょう。しかし、そうした「外野の声」に振り回されてはいけません。入試は他人との戦いである以前に、自分自身との戦いです。
みなさんがやるべきことは、不確かな情報に一喜一憂することではなく、目の前の課題を一つひとつ確実に潰していくことだけです。 公立高校入試までは、まだ十分な時間があります。直前期の集中力で、成績は驚くほど伸びます。 志望校への想いが強いなら、雑音をシャットアウトして、最後まで諦めずに手を動かし続けましょう!










