先日の高2の数学の講義で指数の計算についての話をしました。
指数計算は中学校のときからある程度登場していることもあって、なんとなく「簡単」と思っている人も多いと思います。
実際に指数の計算だけなら簡単なのですが、やってみると案外できなかったり、思いの外時間がかかったりするものです。
$$2^4\times 2^3$$
みたいな計算は中学校でもやりますが、
$$2^{\frac{3}{2}}\times 2^{\frac{3}{4}}$$
のようなタイプは高校数学で初めて扱うことになります。
とはいえ、指数に有理数が含まれるからといって特別なルールが登場するわけではありません。
指数法則(名前はなんでもいいんですが)という統一のルールでもって計算ができるわけです。
こういうことを意識していない人が意外に多くて「なんか新しいものが出てきた」と思ってしまうようです。
新しいものが登場した際、自分の持っている既知の知識と何が同じで何が違うかということをよく考えてみてほしいということを授業でもよく言っています。中学校で学んだ指数法則の運用という点ではまったく同じなわけです。
漠然と「新しいものが出てきた」と考えてしまった結果「あれもこれも覚えないといけない」と追い込まれてしまっている人が多いように思います。
まず、自分の知っている似た内容のことを思い出し、それと何が同じで何が違うかということを1つ1つ点検してみるというのは、数学を学んでいく上でも大切な姿勢だと思います。
こういう地道なことを積み上げていくことが、いまの生徒には少し足りていないように感じています。
秋からはそういう部分をちまちまやる時間も取っていきたいなあと思っています。