2025年度第4回石川県総合模試の数学を解いてみた

10/12(日)に第4回石川県総合模試が実施されました。第1回金沢市統一テストも迫ってきており、今回の結果は気になる人が多いのではないかと思います。
今年度の石川県総合模試も第4回となりました。連続受験している人は、そろそろ入試形式の問題にも慣れてきたのではないでしょうか?
ここまで基礎をしっかりと固めてきた人は、そろそろ結果が出はじめる頃です。例年、塾生の成績の変化を見ていると11月から1月にかけて成績が上昇する人が多いので、なかなか結果が出ないともがいている人も、根気強く継続していきましょう。
とはいえ、やるべきことをやっていない人はどれだけ時間をかけても成績は伸びないので、そのあたりは冷静に判断していく必要があります。
前回の解説記事はダイジェス版だったので、今回はしっかりと解説をつけました。金沢市統一テストも迫ってきているので、そこも意識して今回は少しだけ豪華な解説にしています。
概観
出題数はいつも通り大問数が7(うち小問数22)で大きな変化はありませんでした。
内容についても、典型問題から思考力を要求される問題まで、多様な問題が出題されていました。計算の過程の記述や証明などの説明を求められる問題も多く含まれます。これは石川県の公立高校入試でも同様です。ただし、今回の模試に限っては内容的に重複するようなもの(特に前半の代数分野)もあり、少し偏りが見られました。
問題の中身と試験時間50分ということを考えると、全部を解き切るのは相当な実力がないと難しいでしょう。上位校を受験する層であっても、60後半から70前半あたりがボリュームゾーンとなる感じです。そのため、全部解く必要はないということを前提に、解けそうな問題から手をつけていくことが大切です。
一方で、数学が得意な人は90点以上を狙っていけば、かなり差をつけることができるのも事実です。数学に自信のある人はぜひ完答を目指してみてください!
全体的な難易度標準
問題の解説
ここからは問題の具体的な解説となります。問題用紙を準備してご覧ください。なお、単位は基本的に省略しています。
大問1
内容小問集合
難易度易
大問1の問題セットは、以下の力を測ることを目的としています。
基礎計算能力
中学校で習う計算ルール(正負の数、文字式、平方根など)を正確に運用できるか。
基本公式・定義の理解
各分野(とくに方程式、関数、資料の活用、確率)の最も重要な定理・公式や用語の定義を正しく覚えているか。
(1)は単純な計算問題でした。オの根号の計算は乗法公式とミックスされていましたが、計算そのものは非常に単純なものでした。ここはミスなく乗り切りたいところです。
(2)の2次方程式も因数分解がすぐに見えるシンプルなものでした。このくらいは余裕で解けるようになっていなければなりません。
(3)も「変化の割合」が何かを正しく理解できているかどうかを問う基本的な問題でした。これも問題なくできなければならないレベルです。グラフをイメージすることも非常に重要です。
(4)は大問1にしては少し面倒な問題だったので、ここで少し面食らった人もいたかもしれません。内容的には「周期性」に着目する数学ではあるあるの問題でしたが、典型問題ばかりを練習している人は、こうした問題に時間がかかってしまうこともあるので、要注意です。

ビーズは「赤2個、青3個、黄1個」の合計6個を1つのセットとして繰り返されます。最後に通したビーズが黄色であるため、ビーズの総数 $n$ は6の倍数です。$n=6k$($k$ はセットの繰り返し回数)と表せます。また、青色のビーズは1セットあたり3個あるので、青色の総数は $3 \times k$ となります。$\displaystyle k=\frac{n}{6}$ を代入すると、青ビーズの総数は $\displaystyle 3 \times \frac{n}{6}=\frac{n}{2}$ となります。
(5)は度数分布表についての問題でした。表の一番下、つまり最後の階級の「累計相対度数」は必ず1.00になります。これを利用して、1つ前の階級(60~90)までの「累計度数(合計人数)」が何人になるかを逆算します。これは、全体の人数から最後の階級の人数を引けば求められますね。累計度数がわかれば、あとは「累計度数 ÷ 全体の度数」で $x$ を計算できます。
- 全体の度数: $28$人
- 「90~120」の階級の度数: $7$人
- 「60~90」までの累計度数=$28-7=21$人
- 累計相対度数$\displaystyle x=\frac{21}{28}=0.75$
いずれも基本的な問題でした。どの学力層であっても、大問1は満点を狙っていきたいところです。
大問2
内容確率
難易度易
大問2は確率の問題でした。問題文が長いので、条件を書き出して整理しながら読むなどして、何度も読み返さなくて済むように工夫しましょう。
読解力とルールの正確な把握
「1回目は左から数えて右端へ」「2回目は右から数えて左端へ」という、操作の向きと基準の違いを正確に読み取る力が必要です。ここを勘違いすると、全く違う答えになってしまいます(塾長はやらかしかけました)。
場合分けの能力
この問題の核心は「1回目の操作で黒石を動かすか、白石を動かすか」でその後の状況が根本的に変わることに気づけるかどうかです。この分岐点を見抜き、論理的に場合分けして考える力が求められます。
変化を整理する力
操作によって碁石の並びがどう変わるか、具体例を書き出して正確にシミュレーションする力が必要です。
まずは下図のような黒い碁石と白い碁石が置かれています。

規則として最も重要なのは以下のルールです。大小2つのサイコロを同時に投げます。
大きいサイコロの目の数を $a$、小さいサイコロの目の数を $b$ とします。
【1回目】
左から数えて $a$ 番目の碁石を右端に移動させて隙間をつめる
【2回目】
右から数えて $b$ 番目の碁石を右端に移動させて隙間をつめる
問題には具体例がついているので、この操作を正しく把握できているか、よく確認することが大切です。
(1)は $a=2$ で【2回目】の後に碁石の並びが下図と同じ状態になるときの $b$ の値が何通りかを求める問題でした。

左端が白石であることに着目しましょう。これは、【2回目の操作】で白石が右から選ばれて左端に移動したことを意味します。
【1回目】後の状態は下図のようになります。

したがって、右から移動する白石の候補は以下のようになります。
- 右から2番目の白石
- 右から3番目の白石
- 右から4番目の白石
- 右から5番目の白石
これらのいずれかの白石を左端に移動させると、目標とする碁石の並びと一致します。
よって、条件を満たす $b$ は2、3、4、5の4通りとなります。
(2)は【2回目】の後に、最初の状態(下図)に戻る確率を考える問題でした。

まず、さいころの目の出方の総数は $6 \times 6 = 36$ 通りであることを先に押さえておきましょう。
先が見えない人はいくつか具体例を考えてみましょう。$a=4$、$b=2$ が問題では例として取り上げられているので、$a=1$ や $a=6$ などの場合を考えてみるといいでしょう。
1回目の操作で動かす石が黒石か白石か状況が変わるので、場合を分けて考えましょう。
1回目の操作で黒石を動かす場合
$a$ が1、2、3、4のいずれかの場合、左側にある黒石のどれかを右端に移動させます。どの黒石を動かしても、操作後の状態は以下のようになります。

このケースに該当する $a$ の目の出方は4通りですね。
この状態から、もとの状態●●●●○○○○に戻す方法を考えます。
この並びの先頭は●なので、2回目の操作では●を左端に移動させる必要があります。1回目の後の●●●○○○○●で右から数えて●があるのは、$b=1$ (右端) と $b=6$ の位置です。
- $b=1$ のとき:右端の●を左端に移動させる
- $b=6$ のとき:右から6番目の●を左端に移動させる(NG!)
$b=6$ は●●●○○○○●となるのでダメですね。したがって、1回目の後で●●●○○○○●の状態から●●●●○○○○になる場合は1通りということになります。●●●○○○○●は4通りなので、$4\times 1=4$(通り)となります。
1回目の操作で白石を動かす場合
$a$ が5か6の場合、●●●●○○○○の白石のどれかを右端に移動させます。白石を動かしても、見た目の並びは変わらず、●●●●○○○○のままです。
このケースに該当する $a$ の目の出方は2通りですね。
この中間状態●●●●○○○○から、最終的に●●●●○○○○のままにする方法を考えます。
これは2回目の操作で●を動かし、結果的に元の並びに戻す必要があります。1回目の後の●●●●○○○○で右から数えて●があるのは、$b=5$ と $b=6$ の位置です。
- $b=5$ のとき:右から5番目の●を左端に移動させる
- $b=6$ のとき:右から6番目の●を左端に移動させる
いずれも●●●●○○○○に戻るので、$b=5$、$b=6$ の2通りが対応します。
よって、$a$ が2通り、$b$ が2通りなので、$2 \times 2=4$(通り)となります。
両方のケースを合計すると8通りとなるので、求める確率は、
$$\frac{8}{36} = \frac{2}{9}$$
となります。
問題の読み取りは面倒でしたが、内容はシンプルで良い問題でした。金沢市統一テストにも出そうな内容の問題ですね。
大問3(復習おすすめNo.3)
内容関数
難易度標準
大問3は1次関数の問題でした。いわゆるダイヤグラムの問題です。内容的にはごく普通の問題ですが、大問2と同様に問題文が長いため、敬遠した人もいたかもしれないですね。
「グラフの傾き=速さ」を見抜く
$x$ 軸が時間、$y$ 軸が距離を表すので、グラフの傾きは速度を表します。
「点の座標=いつ、どこにいるか」を読み取る
グラフ上の点 $(x,\ y)$ は、$x$分後の位置 $y$ という意味があります。とくに移動の始点と終点を確認することが大切です。
条件をグラフに置き換える
例えば「公園で休んでいる」というのは時間経過しても位置が変化しないことを意味するので、$x$軸と平行な直線になります。
問題文の長文化は入試のトレンドなのですが、正直、それは国語でやってくれと思います。数学の問題では、もう少し数学に集中させて欲しいなあというのが個人的な思いです。
というわけで、問題を整理しましょう。駅から公園までは4km、下のように春子さんの移動の様子がグラフで与えられています。

公園と駅を行ったり来たりして、一体何をやりたいのでしょうね・・・。なんて考えてはいけません。
(1)は春子さんが自転車で走る速さを求める問題でした。グラフのどの移動区間を見てもOKです。いずれも20分で4km移動しています。この時速は
$$4\times 3=12$$
となります。模範解答では、わざわざ20分を$\displaystyle \frac{20}{60}$ などとして「速さ=道のり÷時間」などとして計算していますが、こうした計算は全く不要です。次の感覚がなければ理解度を疑ってください。
20分で4km進むなら60分で12km進むやろ!
60分で12km進むので、当然ながら時速12kmです。
(2)は夏子さんが登場します。夏子さんは次のように移動するそうです。
- 春子が1度目に駅を出発するのと同時に公園を出発し時速3kmで駅に向かう
このときの移動の様子をグラフに書き込むそうです。時速3kmなので、4km離れた駅につくまでには、$\displaystyle\frac{4}{3}$時間かかります。したがって、80分後に駅に到着するので、グラフ(点線です)は以下のようになるでしょう。

ここで、$\displaystyle\frac{4}{3}$時間を求めたり、80分を求めるのに時間がかかる人(暗算できない人)は速度の理解に難があるように思います。時速とは何か、ということをよく理解して欲しいです。
(3)は秋夫が登場します。秋夫については以下の条件が与えられます。
- 春子が1度目に駅を出発した30分後に駅を出発し、晴子が公園で2度目に休んでいる間に秋夫も公園に到着する。
このとき、秋夫の速度はどこからどこまでか、ということです。
まずは、条件を満たすようなグラフをかいてしまいましょう。

出発するのは $x=30$ で固定です。あとは、晴子さんが2回目に休んでいる(4kmのところで止まっている)ところに向かって直線を引きましょう。そうすると、上図の赤線と青線の間ということがわかります。
あとは、このときの時速を読み取ればOKです。赤線の方は60分で4km進むので時速4kmです。青線の方は、50分で4km進むので、$4\times 1.2=4.8$より時速4.8kmです。
したがって、4〜4.8の間になります。
速度の問題では鈍臭い計算をしていたり、例の図をかいて計算している人をたくさん見かけます。まあ、問題が解ければ何でもいいという人もいるでしょうが、もう少しちゃんと理解して欲しいなあと思います。
大問4
内容方程式
難易度易
大問4は方程式の問題でした。
文字が表すものを正確に読みとる
「3年生を $x$ 人ずつ11のグループに分ける」や「1グループの人数を $2y$ 人ずつ減らす」という表現に気をつける必要があります。
変わらない数量を見つける
ここでは当日の人数である $11x−4$ という数量が、2つのグループ分けの案のどちらにおいても基準となります。
まずは「3年生を $x$ 人ずつ11のグループにわける」とあるので、3年生全体の人数は $11x$ と表せます。欠席者が4名出たとあるので、実際には $11x-4$ となります。
次に、「1グループの人数を $y$ 人ずつ減らすと、グループの数はちょうど1つ増える」とあるので、ここから当日の人数を $12(x-y)$ と表せます。また、「1グループの人数を $2y$ 人ずつ減らすと、グループの数はちょうど3つ増える」とあるので、同様に考えて $14(x-2y)$ と表せます。
よって、次の等式が成り立ちます。
$$11x-4=12(x-y)=14(x-2y)$$
右側の等式から、$6(x-y)=7(x-2y)$ すなわち、$x=8y$ が得られます。また、左側の等式を解くと
\begin{align*}
11x-4&=12(x-y)\\
x-12y&=-4\\\
-4y&=-4\quad(\because x=8y)\\
y&=1
\end{align*}
となります。よって、$x=8$、$y=1$ となります。
大問5
内容作図
難易度易
第5問は平易な作図の問題でした。
点Pは2点A, Bから等しい距離にある
この条件の言い換えは、点Pは線分ABの垂直二等分線上の点であるということです。
$\mathbf{\angle\mathrm{\mathbf{BCP}}=90^\circ}$
この条件の言い換えは、点PはCを通る直線BCに垂直な直線上の点であるということです。
ポイントの言い換えがすぐにできれば簡単な問題です。まずは、線分ABの垂直二等分線を作図し、次にCからBCに垂直な直線を作図します。それらの交点がPとなります。
とくに解説することもない問題です。
大問6(復習おすすめNo.2)
内容平面図形
難易度標準
大問6は平行四辺形をベースにした定番の問題でした。(1)と(2)は易しい問題でしたが、(3)はほどよい難易度で、公立高校入試でもよく出題されそうな内容の問題でした。
与えられた条件からできることを考える
辺の長さが一切与えられておらず、面積の情報だけがあるので「面積比と辺の比の関係」を使って考えると判断します。
高さの等しい三角形がカギ
与えられた2つの三角形△CGHと△CHDは高さが等しく、ここから辺の比 $\mathrm{GH:HD}$ がわかります。
(1)は図において、$\angle\mathrm{ACB}$ を求める問題でした。なお点 $\mathrm{E}$ は $\angle\mathrm{CAD}$ の二等分線と辺CDの交点となります。

ポイントは、点 $\mathrm{E}$ から補助線を引くことで、与えられた $81^\circ$ と $63^\circ$ を直接結びつけて計算する点です。

図のように、$\mathrm{AD}//\mathrm{BC}//\mathrm{KE}$ となるように $\mathrm{K}$ をとります。このとき、四角形 $\mathrm{KBCE}$ も平行四辺形となります。したがって、
$$\angle \mathrm{ABC}=\angle \mathrm{CEK}=63^\circ$$
よって、$\angle \mathrm{AEK}=81^\circ-63^\circ=18^\circ$ となります。
さらに $\mathrm{AD}//\mathrm{KE}$ より $\angle \mathrm{AEK}=\angle \mathrm{EAD}$(錯角)となります。条件より、$\mathrm{AE}$ は $\angle \mathrm{CAD}$ の二等分線なので、
$$\angle \mathrm{CAD} = 2 \times \angle \mathrm{EAD} = 2 \times 18^\circ = 36^\circ$$

$\mathrm{AD}//\mathrm{BC}$ より、$\angle \mathrm{CAD}=\angle \mathrm{ACB}=36^\circ$ となります。
(2)は合同の証明問題でした。図のように $\mathrm{AB=AF}$ となる点を $\mathrm{BC}$ 上にとります。

$\triangle\mathrm{ABC}\equiv\triangle\mathrm{FAD}$ を証明しなさい、という問題でした。
まずは、仮定から $\mathrm{AB=FA}$ が言えます。また、四角形 $\mathrm{ABCD}$ は平行四辺形なので、$\mathrm{BC=AD}$ が言えます。
次に、$\triangle\mathrm{ABF}$ は二等辺三角形なので、底角は等しく、$\angle\mathrm{ABC}=\angle \mathrm{AFB}$ となります。また、$\mathrm{AD//BC}$ なので、錯角は等しく、
$\angle\mathrm{DAF}=\angle\mathrm{AFB}$ となります。
したがって、$\angle\mathrm{ABC}=\angle\mathrm{DAF}$ が言えます。
以上から、$\triangle\mathrm{ABC}\equiv\triangle\mathrm{FAD}$ となります。
(3)は下図において、$\triangle\mathrm{ABG}$ の面積を求める問題でした。ポイントにあるように高さの等しい三角形を利用して、どんどん面積比を求めていきます。

まず、$\triangle\mathrm{AGC}$ と $\triangle\mathrm{DGC}$ が高さの等しい三角形となります。したがって、$\triangle\mathrm{AGC}=\triangle\mathrm{DGC}=40+32=72$ となります。
次に $\triangle\mathrm{CGH}$ と $\triangle\mathrm{CHD}$ に注目します。この2つの三角形は、頂点 $\mathrm{C}$ が共通な、つまり高さの等しい三角形となります。したがって、面積の比がそのまま底辺の比になります。

\begin{align*}
\mathrm{GH}:\mathrm{HD}&=\triangle\mathrm{CGH}:\triangle\mathrm{CHD}\\
&=32:40\\
&=4:5
\end{align*}
次に、平行四辺形の性質より $\mathrm{AD}//\mathrm{BC}$ であり、錯角が等しいため、$\triangle\mathrm{ADH}$ と $\triangle\mathrm{CGH}$は相似です。

対応する辺の比は等しいので
$$AD:GC=5:4$$
となります。さらに、四角形 $\mathrm{ABCD}$ が平行四辺形であることから、$\mathrm{AD=BC}$ なので
$\mathrm{BC:GC=5:4}$ すなわち $\mathrm{BC:BG=5:1}$ まで一気に求めてしまいましょう。
さらに、$\mathrm{AH:HC=5:4}$に着目して、
\begin{align*}
\triangle\mathrm{ADH}&=\frac{5}{4} \times \triangle\mathrm{CHD}\frac{5}{4} \times 40\\
&=50
\end{align*}
これにより、$\triangle\mathrm{ADC}=50+40=90$ となります。これは平行四辺形を半分に割った三角形であり、$\triangle\mathrm{ABC}$ も同じ面積となります。
ここで、$\mathrm{BC:BG=5:1}$ であることと、$\triangle\mathrm{ABC}$ と $\triangle\mathrm{ABG}$ が高さの等しい三角形であることに着目して

$$\triangle\mathrm{ABG}=\frac{1}{5}\times 90=18$$
となります。
着目する三角形があっちに行ったりこっち行ったりするので、図を書き出しながらよく確認していきましょう。
大問7(復習おすすめNo.1)
内容空間図形
難易度標準
ラストは空間図形の問題でした。空間にしては比較的平易な問題ですが、近年はこのレベルの問題でも正答率がかなり低くなっています。
辺の役割を見抜く力
各辺が空間でどのような関係にあるかを正確に把握する必要があります。これは立体の骨格を理解する第一歩です。
平面で切り出して考える力
求積問題では、立体の中にある平面の三角形を抜き出して考えることが重要です。立体を2Dに落とし込み。平面図形の知識と結びつけられるかがカギとなります。
都合の良いパーツに分解する力
(3)の体積問題のように、求めたい複雑な立体を自分が計算できる単純な立体(三角錐や四角錐)に切り分ける発想が求められます。視点をグルグルと変える柔軟性がなければ解けません。
図のように、底面$\mathrm{BCDE}$が長方形で、$\angle \mathrm{AEB} = \angle \mathrm{AED} = 90^\circ$、$\mathrm{AE}=8$、$\mathrm{BC}=6$、$\mathrm{CD}=12$の四角錐$\mathrm{A}$-$\mathrm{BCDE}$が与えられています。

(1)は辺BCとねじれの位置にある辺を考える問題でした。これは解説不要でしょう。辺 $\mathrm{AE}$ と辺 $\mathrm{AD}$ と即答できるレベルになっておきましょう。
(2)は、図のように、辺AB、AC、CD、BEの中点をそれぞれL、M、N、Oとした場合の四角形 $\mathrm{LMNO}$ の面積を求める問題でした。$\angle\mathrm{AED}=90^\circ$ なので、$\angle\mathrm{LON}=90^\circ$ となります。また、$\mathrm{ON//LM}$ なので四角形 $\mathrm{LMNO}$ は台形であり、必要な長さは辺ON、辺LM、辺LOとなります。

これは中点連結定理を用いると簡単です。
\begin{align*}
\mathrm{LM}&=\frac{1}{2}\mathrm{BC}=3\\
\mathrm{LO}&=\frac{1}{2}\mathrm{AE}=4
\end{align*}
中点連結定理は相似の単元で学習します。未習の人は最後のオマケを見てくださいね〜
また、$\mathrm{ON}=6$ となるので、求める台形の面積は
$$\frac{1}{2}\times (6+3)\times 4=18$$
となります。
(3)は(2)において、四角錐A-BCDEを平面LMNOで切断したときの、点Bを含む立体の体積を求める問題でした。

こうした「よくわからない形の立体」は分割する・大きな図形から余計な部分を削り取るというのが基本方針です。ここでは、分割するのが簡単そうです。

こうすると見えやすいでしょう。四角錐M-BCNOと三角錐B-OLMの体積を合わせれば求める立体の体積となります。
・四角錐M-BCNOの体積
底面の長方形BCNO(正方形)の面積は $\displaystyle6\times 6=36$、高さは $\mathrm{LO}=4$ なので
$$\frac{1}{3}\times 36\times 4=48$$
・三角錐B-OLMの体積
底面の三角形OLMの面積は $\displaystyle\frac{1}{2}\times 3\times 4=6$、高さは $\mathrm{BO}=6$ なので
$$\frac{1}{3}\times 6\times 6=12$$
したがって、求める立体の体積は $48+12=60$ となります。
おまけ:中点連結定理について
$\triangle \mathrm{ABC}$ で、辺 $\mathrm{AB}$ の中点を $\mathrm{M}$、辺 $\mathrm{AC}$ の中点を $\mathrm{N}$ とすると、次の2つのことが必ず成り立ちます。
- $\mathrm{MN} // \mathrm{BC}$
- $\displaystyle \mathrm{MN} = \frac{1}{2}\mathrm{BC}$

$\mathrm{MN}$ を $\mathrm{N}$ の方向に延長して、$\mathrm{MN}=\mathrm{ND}$ となる点 $\mathrm{D}$ をとる。

$\triangle \mathrm{AMN}$ と $\triangle \mathrm{CDN}$ において、
仮定より $\mathrm{AN} = \mathrm{CN}$
点Dのとり方から $\mathrm{MN} = \mathrm{DN}$
対頂角は等しいので $\angle \mathrm{ANM} = \angle \mathrm{CND}$
以上より、2組の辺とその間の角がそれぞれ等しいので、
$$ \triangle \mathrm{AMN} \equiv \triangle \mathrm{CDN} $$
合同な図形の対応する辺と角は等しいので、
\begin{align*}
\begin{cases}
\mathrm{AM} = \mathrm{CD}\\
\angle \mathrm{MAN} = \angle \mathrm{DCN}
\end{cases}
\end{align*}
$\mathrm{M}$ は辺 $\mathrm{AB}$ の中点だから $\mathrm{AM} = \mathrm{MB}$。よって、$\mathrm{MB} = \mathrm{CD}$。
また、$\angle \mathrm{MAN} = \angle \mathrm{DCN}$ は錯角の位置にあるので、$\mathrm{AB}//\mathrm{DC}$ となる。
この結果、四角形 $\mathrm{MBCD}$ は、$\mathrm{MB} // \mathrm{DC}$ かつ $\mathrm{MB}=\mathrm{DC}$ なので、「1組の対辺が平行でその長さが等しい」 という条件を満たす。したがって、四角形 $\mathrm{MBCD}$ は平行四辺形である。
平行四辺形の性質より、向かい合う辺は平行で長さが等しいので、
\begin{align*}
\begin{cases}
\mathrm{MD} // \mathrm{BC}\\
\mathrm{MD} = \mathrm{BC}
\end{cases}
\end{align*}
$\mathrm{M}$、$\mathrm{N}$、$\mathrm{D}$ は一直線上にあるので、$\mathrm{MN} //\mathrm{BC}$ と言える。
また、$\mathrm{MD} = \mathrm{MN} + \mathrm{ND} = 2\mathrm{MN}$ だから、$2\mathrm{MN} = \mathrm{BC}$
よって、
$$ \mathrm{MN} = \frac{1}{2}\mathrm{BC} $$
これで、中点連結定理が証明できました。
まとめ
今回は前半の代数分野で面倒な問題が続いた分、後半の幾何の問題は易しめの問題でした。前半で時間を取られすぎると、後半の図形に使える時間が少なくなって、せっかく易しい内容の問題にもかかわらず焦ってできなかったという人もいたのではないかと思います。
図形の問題はパッと見で判断するのが難しいので、ある程度解いてみないと簡単かどうかが分かりにくい部分があります。今回のように、やってみると結構あっさり解けてしまうということもあるので、最初から「図形は後回し」と決めてかかると痛い目を見ることになるかもしれません。やはり、各分野を満遍なく準備して臨機応変に対応していく力が必要でしょう。
というわけで、金沢市統一テストも近づいてきました。まずは、今回のテストをよ〜く復習して、足りていない部分を補っておきましょう!














